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千羽鶴  作者: 茅野うつぎ
3/3

おまけ 柊ちゃんは突き止めたい!

 波々伯部くんと夕月さんを推し始めてから早1年。

 あることに気づいた。


「結莉いる?」

「夕月さん? ちょっと待ってねー」


 波々伯部くんに呼ばれてたよー、と夕月さんの元へ走ると、ドアをちらと見てなにかを悟った顔をする。

 色恋沙汰だと思って、私が「波々伯部くんのこと、好きなの?」「もしかして付き合ってる?」とか面倒くさい女子みたいなことを言うと、夕月さんは苦笑して「そんなんちゃうよ」。


「えー、でも、好きな人いないの?」

「好きな人……、……」


 ぼ、と顔が赤くなるので、私は悟る。

 ――好きな人いるな。


 とか思ったので、波々伯部くんの元へ行った夕月さんを見守ることにした。いや、ストーカーとかじゃなくて。


 とまぁ、そこまではいいけど。

 屋上へ入っていった夕月さんの背中がドア越しに消えるのを見て、


「あれ、ひいらぎ

「うぉうわっ、……吉海くん」


 彼はさらっと私に挨拶をして奥に消える。

 数秒後、また戻ってきた。なにしてたんだ?


 うぅんと唸っていると、吉海くんは怪訝そうな顔で私を見る。

 と、中学の名札をつけた女の子が屋上へ入っていった。


 ……屋上って立入禁止なのでは。


「あ、柊ちゃん、吉海、いいところに」


 ここで神が到来。


「一緒にトランプせーへん? あとひとり探して……」


 ……。

 ・・・。

 …………。


「私が、みみみみんなとトランプなんて……めっ、滅相もない! 失礼します!」


 大慌てで駆け出すことになったけど。

 ……神の時間を私に注ぐなんてこと、ありえない!


 私が夕月さんの好きな人を見つけるのには、まだ少し時間がかかりそうです。



(柊はなにをしているんだ?)

(わからん……)

(……ん、夕月、髪に落ち葉ついてる。取るぞ)

(……、……そーいうとこやで吉海)

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