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エピローグ 九

ここまで恵麻は語り、ひと呼吸置く。

 そして、恵麻はまた語り始める。

 「最初は日記帳、読むつもりはなかったんです。でも、

 『お姉ちゃんの友達が好きだった人って、どんな人だったんだろう?』

って、ちょっと気になっちゃって…。

 それで、少し読んだらその描写の細かさに驚いて…。それで、どんどん読むようになっちゃいました。

 …そこに書かれている和紀さんは、とっても優しい人です。和紀さんは本当に理沙さんのことを想っていて、理沙さんも和紀さんのことを大切に想っていて、それが伝わってくるような文面です。

 それで私、それを読んでいるうちに、いけないとは思ってたんですが…、

 まだ会ってもいない、和紀さんに恋をしてしまいました。

 それで私、日記を暗記ができるくらい何回も何回も読んでしまいました。それで、勝手にですが和紀さんのことをどんどん好きになって…。

 そんな時です。その『高坂和紀さん』が私の大学の上級生だと知ったのは。

 その時私は、和紀さんに声をかけるかどうか迷いました。

 『これは、私のお姉ちゃんや理沙さんを、裏切る行動じゃないか?』って…。

 でも、私の気持ちは止められなかった。

 そして私は、何度も心の中で、『許して。お姉ちゃん。』って言いました。それで、勝手にですが和紀さんのことをちょっと調べて…。

 和紀さんに声をかけました。

 その後私、これもよく考えてみれば変なことなんですが、和紀さんに理沙さんと同じように私に接して欲しくて、理沙さんの行動パターンを真似てしまいました。理沙さんが着た服と同じような服を着たり、理沙さんと同じようなことを言ってみたり…。だから和紀さんは、戸惑われたんじゃないかと思います。」


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