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エピローグ 八
理沙がなくなった後、恵美の妹の恵麻は、病院の室内で恵美と話をしていた。
「実はね、今日はお願いがあるんだ。」
「…何？お姉ちゃん。」
「実は、預かっておいて欲しい物があるんだ。
これは、私の宝物。だから…、
私がいなくなっても、大切に持っておいて欲しいんだ。
それで、できれば…、
これを私の友達、リッちゃんの彼氏さんの高坂和紀さんに、届けて欲しいんだ。
リッちゃんは、
『絶対に和紀には見せちゃダメ！』
って言ってたけど、やっぱり和紀さんにはこれを持っていて欲しい。
まあ、これはリッちゃんの日記のコピーでしかないけど…。
でも、ここに和紀さんの家の住所も書いてあるから…お願い！」
恵麻は姉の願いを快く引き受ける。
「分かった。大切に預かるね。お姉ちゃん。」
恵美が亡くなったのは、それからしばらくした後のことであった。―
