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揺れる心 七

 ※ ※ ※ ※

 和紀は家に帰った後、自分の部屋で恵麻のことを考えていた。

 そして同時に、理沙のことも。

 思えば恵麻は、理沙とは違う面も多々あるが、理沙と共通する面も多い。

 そして和紀は、そんな恵麻の理沙と似た所にも惹かれているが、同時に理沙と異なる部分にも、もちろん惹かれている。

 そこで和紀は、あることに思い至る。

『…そういえば、恵麻さんって名字は何だったっけ?

 確かまだ聞いてないような…。』

 それは小さな気づきであった。しかし和紀はそこから、ある重大なことを思いつく。

 『恵麻さんの名字…。まあ今度逢った時に訊いたらいいか。

 …待てよ?でもどうして、恵麻さんは今まで自分の名字を教えてくれなかったんだろう?

 それは1番始めに言ってくれていてもおかしくないことだ。

 …もしかして恵麻さんは、自分の名字を知られたくなかった?だとしたらなぜ?

 僕の考えすぎかな…?』

和紀は考えすぎかとも思ったが、1度考えだした和紀は思考回路を止めることができない。

 『…ということは、恵麻さんはあえて自分の名字を隠していたということになる。もし、それに理由があるとするなら…。

 そういえば、恵麻さんとの初めてのデートの時、僕は妙な感覚に襲われた。何か、恵麻さんのいうことが理沙に似ていて、仕草、振る舞いも理沙に似ていて、それは何でだろう、って思ったんだ。

 …もしかしてそれも、偶然ではない?

 でも何でなんだろう?確かに恵麻さんと理沙は似た所があるけど、話す言葉や内容まで似ているのはおかしい気がする…。』

 そして…。

 『…もしかして…恵麻さんは理沙の生まれ変わり?理沙の魂が恵麻さんに乗り移った?

 …そんなわけないか。でも…、

 …あっ! 


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