幸せな日々 二
「えっ理沙、一眼レフじゃないそれ!?」
「そうだよ!実は私カメラが趣味なんだ!だから今日はこれでいっぱい写真撮りたいなって思って…。」
「そうなんだ。何かすごいなあ…。」
和紀はその時初めて、理沙の一眼レフをその目で見る。
「でもこれ…、高かったんじゃない?」
「ま、まあ値段は秘密だけど…、けっこういいやつだよ。」
「だよね…。」
「じゃあまずはゲート前で1枚!あと、2人の2ショット写真はスタッフさんか誰かに撮ってもらおうね!」
「分かった!」
そう言うなり理沙はカメラを構え、和紀の方に向ける。
「何かその構え、プロみたいだなあ…。」
「ちょっと、動かないでよ!」
そう理沙は注意をするが顔は笑顔である。
「はい、チーズ!」
そうして撮った写真をカメラの後ろの画面で確認すると、きれいな出来栄えであった。
「すごいね理沙!」
「えへへ。あと私家に写真も印刷できるプリンターと用紙があるから、今日の写真後であげるね!」
「そっか。本格的だなあ…。
ありがとう!」
「その代わり、クリスマスプレゼント奮発してよ~!」
「えっと…、」
「もう冗談冗談!」
そう言って理沙は笑う。
この日、和紀は理沙にプレゼントを、あらかじめ用意していた。




