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プロローグ 二
僕、高坂和紀と君、南沢理沙が出会ったのは、僕たちが高校1年生の時だった。
「あ、あの…、僕と付き合ってください!」
そう僕が告白したのは、2人がお互いを知ってから約9ヶ月後、12月の始めのこと。
「…はい。喜んで!」
「…えっ、いいの!?」
僕はただ自分の気持ちを伝えることに必死で、まさか付き合ってもらえるとは思っていなかった。だからその返事をもらえた時は本当にびっくりした。
でも、君は僕とおんなじ気持ちで、僕のことを前から好きでいてくれて―。
だからあの時、僕は本当に嬉しかった。