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4話

「・・・・どこここ。あぁ、そういえば街に来てたんだった」


昨夜はしばらくソワソワして寝付きが悪かったけど1度寝てしまうと起きる事はなかったな。


やっぱベッドはいいな。地面に寝ると朝には身体がバキバキに固まるからちょっと辛かったんだよね。


狩った獲物の毛皮とか重ねて敷いたりしたけどベッドには勝てないな。


体が楽だ。


楽なんだけど・・・起き上がれない。否、身体がベッドから離れるのを拒否してる。


このまま2度寝してもいいのでは?と思ったけどギルドの方が騒がしくてちょっと無理。


それにレオン達が待ってそうな気がするんだよね。お節介焼きだし。


あぁ、起きるか。顔でも洗えばスッキリするだろ。


水魔法を使い顔を洗う。


魔法スキルはスキルレベルが上がれば新しい技を使えるようになるシステムだがこういった普段使いも普通に出来る。


例えばだが火種が欲しい時に火魔法使って火球ぶっぱなんて非効率と危険の極み。


顔洗う時に水球ぶっぱしたら洗うどころか顔吹っ飛ぶ。


あくまでスキルレベルが上がれば新しい技を使えるようになるだけでレベルを上げなくても火種を興すぐらい出来るし水も普通に出せる。


まあ、こんな便利なステータスシステムがあるから科学が発展しないのだけど。


俺的に科学世界のいい所は移動が便利な事とゲームくらいだからな。


そもそもこの世界が科学世界にあるゲームの中のような世界だし、ステータスの恩恵で馬並みのスピードで走れちゃったりするし、そんな対して変わらない。


話が逸れたな。


顔も洗った事だしギルドに行こう。隣だけど。


着いた。徒歩10歩。


ギルドの中に入る。


入る前から分かってたけどうるさい。おそらく依頼の取り合いでもしてるんだろうな。団子になってるのは男共か。女は椅子に座って取り合いを眺めてる。


依頼を取れた男が女の所に向かう。恐らくパーティを組んでいるのだろう。こうまでハッキリ役割が別れるのか。


あ、説教受けてる。依頼を取れなかったのかな?


依頼を取れてるにも関わらず怒られてる奴もいる。訳分からん依頼でも取ったのかな?


なんか見てると悲しくなってきた。


受付に行こう。


「次の方どうぞ」


受付嬢が若くて美人なテンプレは飽きたと思っていたけどテンプレ最高。


結局は若くて美人な人がいいよね。有能ならなおよし。


「冒険者登録をしたいのだが」


敬語は使わない。舐められるからな。


受付嬢に舐められる訳じゃないよ?


周りの冒険者に舐められるんだ。


「かしこまりました、ではこちらに手を置いてください」


そう言って取り出したのは水晶玉の様なもの。


ステータス見る系の魔道具か?


おそらく遺跡や迷宮で見つかったのだろう。


一応遺跡や迷宮がある事は寝物語に出てきたので存在は知っている。


その水晶玉に手を置くとステータスが出てきた。



ジェード(14)


職業:魔法使い(30) 転職可能


前科:無し



簡易的なものだが。


「え、転職可能?冒険者や騎士でも無いのに転職可能とは凄いですね」


「その、転職?とはなんです?」


「知らないのですか?では説明します。まず職業とは、その職種にあったステータス等を補正する事が出来るものです。ジェードさんでしたら魔法使いですのでステータスの魔力値を+20%する効果が着いています。剣士は筋力に+20%、拳士なら体力に+20%、盗賊なら速力に+20%、治癒士なら魔力+10と回復魔法の効果+50%になります。今挙げたこの5つが下位職業と呼ばれるもので、レベルは30までになります。レベルを30にすると転職が可能になるのです。次が中位職業と呼ばれ下位職業の頃に取っていたステータスやスキルによって様々な職業が出ます。もちろん中位職業でも剣士等の下位職業を選ぶ事が出来ます。下位職業を魔法使い、中位職業を剣士にすると上位職業に転職する時に魔法剣士に転職が可能になるなど組み合わせも様々になりますのでなりたい自分になる事が出来ますよ」


「へー、夢があるな」


「また、経験や資質によって特殊な職業が出る事もあります。国王様の職業は代々国王になりますし、英雄という職業もありますね。またこの国を創られた初代国王様の職業は覇王であったとか」


覇王、すげー。


「なるほど、で、転職ってどうやってするんだ?」


「ステータスを開いて転職がしたいと思えば出来ますよ、ステータスは他人に見せようと思わない限り見えませんので安心してください」


とりあえずステータスを開いて、(転職がしたい)


転職可能職業一覧

剣士・拳士・盗賊・治癒士・魔法師・魔導使い


特殊職業

森の主



・・・そういえば経験で特殊職業が得られるって言ってたな。(遠い目)


しかしなれるもんが少ない。下位職業除けば魔法師と魔導使いの2つだけっていうね。


まあスキル構成が夜目以外全部魔法系だから仕方ないか。とりあえず職業の説明見よう。


魔法師:魔力+30%・魔力消費−10%


完全に魔法使いの上位互換。はい次。


魔導使い:魔力+40%・消費魔力−20%

・魔力回復速度+10%


はい、完全に魔法師の上位互換。


この2つの選択肢で魔法師選ぶ馬鹿は居ない。


まあ一応特殊職業も見るか。


森の主:森の中での戦闘及び行動補正+100%

・森の中でのみ運が良くなる



破格!特殊職業強いな。まあ森に籠る事なんざ今後あんまり無いから微妙。


という訳で職業は魔導使いに決定かな。


転職したらSPが両方10ずつ増えた。特典?かな。


「転職されましたか?」


「無事転職出来たよ」


「ではもう一度鑑定水晶に手を置いてください」


鑑定水晶って言うのかコレ。


ジェード(14)


職業:魔導使い(1)


前科:無し


「魔導使い!上位職業に中位でなれるなんて魔法の才能がかなりあるみたいですね。将来有望です。パーティを組む時やクランに入る時もかなり有利だと思いますよ」


職業の価値は補正で決まるんだろうな。まあ強い補正があった方がいい職業と見られるのは当たり前か。


「冒険者カードが出来ました。ジェードさんは下位職業では無いのでEランクからになります」


「どういう意味なんだ?」


「本来であればGランクスタートでコツコツ経験を積んで頂くことになるのですが、中位職業の方はそれなりの戦闘経験を積んでいるはずですし、下位職業では無い方をGランクから始めさせるのはギルドにとっても損失だと言う事でこういった特例措置があります。ジェードさんは下位職業では無いのでその対象になったという訳ですね」


「なるほど、それはラッキーだな。1番下からするのは面倒だと思ってたんだ」


「また冒険者はランクによって受けられるサービスもございます。Eランクだとギルド内の酒場が5%offになったりギルド系列の宿が5%offに、武器や防具の値段が5%offになります」


「なんでそんな特典つけるんだ?利益率落ちたりしないのか?」


「冒険者ギルドにとって1番の損失は冒険者が死ぬ事です。それを回避する為に少しでも良い装備で依頼や冒険をして欲しいからです。それに利益はどちらかと言うと特典を付けた方が上がるんです」


まさにwin-winな関係だな。


「なるほど、上手い商売だな。これから魔物の討伐に行こうと思ってるのだがいい感じの魔物がいる場所ってどこだ?」


「西門から真っ直ぐ進んだ所に魔の森があります。広大な森で奥に進めば進むほど魔物も強くなりますのでオーガを見かけたら引き返すくらいがいいかと思います」


「オーガってあのツノ生えてて赤くてオークよりデカい奴か?」


「はい、群れる事は基本ありませんが気を付けて下さいね」


オーガね。倒した事何回かあるんだよね。


前衛として闘うのは嫌だけど、長距離から魔法で狙うと的がでかいからただのカモなんだよね。


魔物についてだが


ゴブリンが約1m。


コボルトが約1.5m。


オークが2~3m。


オーガが3~5m。


って感じ。コイツらが討伐対象になる理由だが、ゴブリンやコボルトは数が多い癖に何も使えないからギルドと国が金出して討伐部位1つにつき幾らか貰えるようになってる。


こいつら間引きしないと増え過ぎて氾濫するから国もギルドも金を出さざるを得ないんだよね。


増え過ぎると上位個体バンバン出るし。


オークは肉目当てで依頼が出される。大体1匹から200キロくらい取れる。頭と骨と内蔵含めると300キロ位はある。睾丸は精力剤の元だな。


オーガは武器の素材になるから依頼が出される。


あと人型の魔物は女性の敵だからな。この世界だとくっころさんめっちゃいるんだろうな。


人型で有名な奴ばかり挙げたが他にも魔物はいっぱいいる。


森だと虫系と狼系が多い。



あれ?そういえばレオン達が居ないな。討伐にでも行ったか?


まあいい、俺も行こう。


門を出て、森に向かう。


門から森見えるし迷いようが無いな。


因みに俺がいた森は魔の森では無い。


土地の開拓とか全然されてないから自然が豊かなんだよ。まあ魔物いたら開拓なんて出来ないよね普通。


はい着いた。


ゴブリンやコボルトを無視して奥に進む。


初心者の獲物を取らないのもマナーだな。ゴブリンとか狩ってもそんなレベル上がらないし労力の無駄。


それにオークやオーガの方が割がいい。


「お、早速オーク発見。土槍!」


地面から土の槍を生やして串刺しにする。土の槍と聞くと脆そうだが魔力で強化されてるので普通の金属よりは硬くなっている。一時的に。


風刃は使わない。


土槍の方が傷が小さいし血もあまり出ない。それに風刃は木まで切るからな。


この前初めて乱風刃使ったけどね、自然破壊良くないよね。


魔力があるせいか、根っこごと引っこ抜かないと直ぐに元に戻るらしいけど。


この話聞いた時は樵が儲かる音が聞こえたよ。


その後も見つけたオークを全て串刺しで仕留める。


うーむ、いつの日か串刺し公の2つ名が付きそうだ。


今日も今日とて空間把握の調子がいいね。魔力増えたから遠くまで分かるし楽で良いわ。数も正確に分かるしな。


とりあえず半径100mから初めてオークを殺し、100圏内にいなくなれば200mに伸ばし探す。たまにオーガもかかるので狩りに行く。


通常のオーガは素手なので初手で目を潰す。たまに冒険者の装備を奪った奴がいるがそういう時は腕を潰せば楽に勝てる。


風刃で目を潰して、あとは適当に魔法を放てば死ぬ。


風魔法が無ければこんなに簡単ではない。


やはり不可視というアドバンテージはでかいのだ。


ほかの魔法は目に見えるから避けられる。


魔力感知の優れた奴なら避けられるだろうがオーガは脳筋タイプだ。


それでも1人でやるのは中々に緊張する。


前衛がいれば足止めの間に狙い定めて魔法を放ち仕留めるなんて事も出来るがそれが無い。


まあいざとなれば空間断裂を使えば問題は無い。


消費魔力は凄いがそれに見合う価値はある。


空間断裂は防御魔法になるのだが、硬いなんて物じゃ無い。


断裂した空間を直せる能力を持つ者、つまり空間魔法Lv5以上を持っている相手じゃなければ絶対に破る事は出来ない。


これを初めて見た時はまじ最強だと思った。


使ったらその消費魔力に驚いてそれ以来あまり使ってない。魔力が無くなると危険だからな。


オーク、オーガを狩り続け、レベルも上がっている。


下位職業の時より遥かに上がりにくいが、初期化されてる分で幾らかマシになっているのだろう。


早熟の効果もあるだろうが。


オーク50匹、オーガ10匹を仕留めた所で今日は終わりにする。


門番に冒険者カードを見せて通る。冒険者カードを見せると街に入るのに金がいらない。


と言うかほぼ毎日出入りする冒険者から毎回金とったら冒険者がその街に寄り付かなくなるから取らないのだろうな。


冒険者以外の平民、村人、商人、貴族は全て支払っているのだろう。


貴族からも取るのは以外に思うかもしれないが、国の経済を活性化させるのも貴族の仕事だからな。


というか、国王も払っているのに貴族が拒否する訳にもいかないよね。多分こっちが本音だよな。


しぶしぶ払ってる貴族が殆どだろう。


ギルドに着いた。今の時間は4時頃だろう。時計が無いので正確には分からないが。


まだあまり冒険者達は帰ってきて居ないのか空いている。


稼ぎたいのなら門が閉まるギリギリまで狩るのだろう。


門が閉まるのは日が完全に落ちた頃だ。


オーク肉等はアイテムボックスが無いと沢山は運べないが討伐証明部位なら小さいし軽いから沢山入る。


討伐証明部位だけでも結構な金額になるからな。


収納に入れれる俺はさぞかし効率がいいのだろうな。

ソロだし。


「魔物の買い取りをお願いしたい」


「はい、こちらに討伐証明部位をお願いします」


大きい金属のトレイをカウンターに出した。


その上にオークの鼻を5弾積みで10列並べ、オーガのツノを10本立てる。


そして冒険者カードを渡す。


「!!!・・・」


受付嬢の視線が冒険者カードと俺の顔を何往復かする。


「ちょ、ちょっと待っていて下さい!」


ダッシュで奥に消えてった。俺のカード持ちながら。



・・・10分後。


「はぁはぁ・・・す、すいません。ギルドマスターが呼んでいるので一緒に来て頂いていいですか?」


走って来たのか息切れしていてとてもエロい。


「・・・拒否権は?」


「割と無いです」


真面目な顔で言われた。


「じゃあ行くよ」


受付嬢に連れられて2階に上がり応接室の様な場所に通される。


ギルマスの執務室じゃ無いんだ。なんて変な事を考えてると見た目50代位の厳ついオッサンが入ってきた。


絶対堅気じゃ無い奴や、日本やったら即通報レベルやで!


変な関西弁出てもうた。


「冒険者ギルドフェンネル支部ギルドマスターのクラウスだ」


「フェンネル?」


「この都市の名前だ。そんな事も知らんのか?」


「昨日来たばかりだからな」


「来たばかりでも普通は知ってるぞ。ここは魔境と1番近い事で有名な都市だからな」


「魔境?」


「魔の森だ。そんなに物を知らないのに良くここに来たな」


「人里離れた所で暮らしてたからな、1番近くの大きい街がここだっただけだよ」


「まぁそんな事はどうだっていい。それよりお前がEランク冒険者のジェードで間違いないな?」


「ああ、Eランクに何人ジェードが居るのかは知らんが確かに俺はジェードだぞ」


「そうか、今日オークの討伐証明部位を50個、オーガの討伐証明部位を10個買取りに出したジェードはお前で間違いないな?」


「ああ、俺で間違いないな」


「そうか、ジェード、職業はなんだ」


「冒険者だ」


「知ってる。そっちじゃねぇよ馬鹿野郎」


「魔導使いだ」


「上位職業なのか?」


「いや、中位職業だ」


「ここに1人で来たってことはソロなんだな?」


「ああ、ソロだぞ」


「そうか、期待の大型新人だな」


ニヤリ、と笑う。


絶対子供泣かせるマンだな、ギルマスの笑顔は。


「おい、アリア。コイツのランクをCまで上げとけ、それとお前がコイツの専属に付け」


「分かりました」


へー、この受付嬢さんの名前初めて知った。


「では行きましょう。ジェードさん」


アリアさんに連れられて買取りの場所まで戻る。


「では買取りに戻りましょう。オークやオーガの肉等お持ちではないですか?」


「あー、討伐証明部位と同数分あるよ」


「それは・・・とんでもない量ですね。解体場に行きましょう」


また移動する。


「カイルさん、ジェードさんがかなりの数の魔物を持っているそうです」


「そうなのか?あっと、俺の名前はカイルだ。ここで魔物の解体と肉の買取りの値付けをしている。よろしくな。それで具体的にどの程度持ってるんだ?」


40代位のナイスガイだ。ハゲてるが。


「俺はジェード、オークを丸50匹とオーガを丸10匹だ」


「それはかなりの数だな、ここに出してくれるか?」


「分かった」


オークから並べて出してゆく。


「しかしよくこんなに持ってこれたな、見た感じアイテムボックスも持ってないしスキルか?」


「ああ、そうだ」


エキサイトされても困るので嘘を吐く。


「丸ごとの死体がこんなに並ぶ事なんて初めてだ。かなり壮観だな」


死体を見た感想がそれってどうなんだ?


「オーガは全て目が潰れているし、火傷や切り傷も至る所に見られる。品質は普通だが鮮度がいいな」


「つい数時間前に殺した奴ばかりだからな」


「オークは全部一撃で仕留められているし、主な傷が内蔵だから肉が綺麗だ。これはかなり品質がいいぞ」


「全部で幾らくらいだ?」


「オークは平均1体銀貨10枚だが色付けて1体銀貨13枚で買い取ろう。オーガは1体銀貨50枚だが丸々手に入る事は滅多にねぇ、これも色付けて1体銀貨55枚で買い取ろう。オークが合計金貨6枚と銀貨50枚、オーガが金貨5枚と銀貨50枚だから合計で金貨12枚だな」


「分かりました。ではジェードさん行きましょう」


戻る。


「討伐証明部位の買取りをさせて頂きます。オークの鼻が1つ銀貨5枚、合計で金貨2枚と銀貨50枚。オーガの角1つで銀貨20枚、合計で金貨2枚。合計で金貨4枚と銀貨50枚に先程の金貨12枚を合わせまして金貨16枚と銀貨50枚になります。そしてこちらが冒険者カードになります。既にランクはCになっております」


「ありがとう、聞きたい事があるんだけど」


金とカードを受け取り尋ねる。


「はい、なんでしょう?」


「いきなりCランクに上がった理由とCランクの特典と専属って何か教えて欲しい」


「Cランクに上がった理由はオーガです。ギルドランクは基本1人でどのランクの魔物を狩れるかで決まります。そしてオーガの魔物ランクはCになります。そのオーガをソロで10匹狩った挙句オークを50匹も狩っているのですから上げる理由には充分なり得るでしょう。その上ジェードさんは中位職業に魔導使いという上位職業クラスの職業になられています。ここは魔境と1番近い都市ですから何かと危険なのです。優秀で有望な冒険者に唾を付けておくという意味合いもあるかと思います。

続いて専属ですが、ジェードさんが受付を利用される時は全て私が担当するという意味です。

Cランクの特典ですが、ギルド系列の酒場、飯屋、宿屋、武器屋、防具屋、の全てで15%offになります」


「ありがとう」


知りたい事は知れたのでギルドを後にする。


屋台がそこかしこに出ていていい匂いがする。


「そういえば昼飯食ってねーや」


いい感じの串焼き屋を見つけた。


「おっちゃん、2本くれ」


「あいよ、銅貨4枚だ」


うーむ、1本大体200円安いな。


「安いな、なんの肉なんだ?」


「ホーンラビットだよ、屋台でやるならここら辺の値段じゃないと売れないからね」


喋ってるうちに、焼き上がる。手際がいい。


「銅貨は持ってない、銀貨でいいか?」


「銅貨持ってないなんてどっかのお坊ちゃんか?」


ちょっと待ってくれ、といわれ暫くして銅貨98枚が帰って来る。重い。


「これ塩が効いてて美味いな」


「だろ、塩をケチると美味く無いんだよ」


異世界で串焼きと言ったらタレとか香辛料だが、まあどっちも高いんだろうな。


「おっちゃんよ、俺冒険者なんだけどどっかいい宿知らない?金には困ってないからいい所教えてくれ」


「なら、鉄板の上のオーク亭がいいぜ、ちょいと高めだが飯が美味いし、部屋も広くて綺麗だ。何より看板娘が美人だぜ」


「最後のはあんたの趣味じゃねーのか?」


「いやいや、ここいらの看板娘の中じゃ1.2を争うくらいの美人だぜ」


「ふーん、まあいいや。それで、鉄板の上のオーク亭は何処にあるんだ?」


「この通りを真っ直ぐ行って3番目にある右の角を曲がれば直ぐだ」


「ありがとよ」


店主に別れを告げて鉄板の上のオーク亭に向かう。


鉄板の上のオーク・・・爼上の鯉と似た様な諺か?


「お、あった」


中々にインパクトの強い名前してるから分かりやすいよな


「いらっしゃい、朝夕飯付き風呂ありで1泊1人銀貨3枚だよ」


そこには、貫禄のあるおかんがいた。


看板娘ドコー


いや、看板娘はいいとして、中々いい金額取るな。


1泊3万は中々。


「とりあえず1泊頼む」


冒険者カードと銀貨3枚を渡す。


「へー、その若さでCランクとはやるじゃないか」


銅貨が45枚と冒険者カードが帰って来る。


早速割引が適応されたみたいだな。


「あんたの部屋番号は08だよ」


そう言われて08と書かれた鍵を貰った。


「晩飯は日が落ちてから出すからその頃降りてきな」


部屋へ入ったが中々に広く綺麗だ。


ベッドもでかい。


「おぉ、ふかふかだ」


いい夢見れそうなベッドだ。



安眠バンザイ



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