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ボルドルーンサガ ブリタニア偽史伝  作者: ギサラ
第一章 ヒベルニア冒険譚
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第17話 雑な襲撃

 森に入ってから数十分、三人は順調に奥へと踏み入っていく。

 山の麓へと至る森は段差や植物も多く歩き難いが、フィオンはその中でも楽な道を選んで先導している。

 真っ直ぐ進む事には拘らず、勾配は緩やかに、茂みや岩の少ないルートを選んで行く。


 ペースに関しても配慮しているが、フィオンの思っていた以上に二人は体力があった。

 ヴィッキーはそう苦戦せずに後に続き、アメリアも軽く汗を掻く程度で息はそう上がっていない。鎖帷子を付けている身ではあるが、それでもしっかりとした足取りでフィオンに続く。

 春も中ほどの時節だが、薄暗い森はそう気温は上がらず、時折吹く涼しい風も彼らを味方してくれる。


 だがそれでも整地のなされていない森の中は、歩き慣れていない者には辛いもの。

 最後尾のヴィッキーが足を取られ、転び掛けた拍子に前のアメリアの服を掴む。


「っとっあ!? ッ……ふぅ。ごめんよアメリア、ちょっと足を取られちまった」

「……ビックリした。ヴィッキーの慌てた所って初めて見たかも」


 アメリアに半ば寄り掛かる事で、何とかヴィッキーは転ばずに済んだ。

 思わずフィオンも慌てて振り向いたが、何事も無くほっと息を吐く。

 だが同時に、この一幕に慌てた者は他にもおり、後ろを振り向いたフィオンはそれを目端に捉えた。


「……マントで足元が見えなかったか? まあ無事で良かった。……んじゃ、()()に行こうぜ」


 気楽という言葉と共に、フィオンは腰から提げた矢筒を軽く二回叩く。途端、ヴィッキーとアメリアの間に緊張が走る。

 事前に決めていた敵がいたという事を伝える言葉と仕草。後ろの二人はそれに気づき、平静を装いながら固唾を飲む。

 ヴィッキーはさり気無く辺りを窺い、小声で確認する。


「……何人で、場所は? 他に気付いた事も」

「一人だけ真後ろに、他にもいるだろうな。……弓は見えなかったが、丸腰って事はねえだろ。今なら先手が取れるが……」

「ど、どうするの? いっそ、逃げる?」


 ヴィッキーはアメリアの頭を撫でながら、頭に×を書いて却下する。逃げるという案はこの状況では下策である。

 既に後ろを取っているのに仕掛けてこないのは、三人が固まっているからという可能性が高い。その状況で慣れない土地で逃げ出せば、逃げ遅れが一人ずつ狙われるか、袋小路に追い詰められる危険性もある。


「いつの間に後ろを取られたんだか……。警戒してたんだがねえ」

「面目ねえ、俺も見てたつもりだったんだがな。相当潜伏が上手いか……森に入る所を見られてたかもな」


 とは言え、ヴィッキーにも良い策は思いつかない。

 森の中にはそこかしこに植物や倒木等、よく燃えるものが多く魔法を放てば山火事の危険がある。全くの無力とまではいかないが、普段よりも戦力を発揮出来ないと、ヴィッキーは自身を客観的に分析する。

 主体性に欠け若干気乗りしないが、森ではフィオンに分があるとして指揮を委ねる。


「あんたに任せるよ。あたしも戦えない事は無いが、時間稼ぎがせいぜい……。まぁ、いざとなれば山火事構わずぶっ放してやるよ」

「そいつはぞっとしねえな。……先手を取る、アメリアを頼む。次の合図で二人共俺を追い抜いてくれ。アメリアも、いいか?」


 アメリアも静かに覚悟を決め、それは淀み無く二人へと伝わる。

 フィオンは少し進んだ先の、比較的足場の安定した地帯。そこに踏み込むと同時に再び矢筒を軽く叩く。

 同時に、フィオンは弓矢を構えて後ろを振り向き、二人は左右からその背後に回る。

 追っていた獲物に急に連携された動きを取られ、森に潜んでいた者達は体を強張らせた。


 振り向いたフィオンは先程も気付いた真後ろの敵。暗緑色のローブで身を包んだ何者かへと矢を向ける。

 刹那、はっきりと視線を交わす。鋭利な鏃と殺意を突きつけられた目は、怯えや困惑の感情をフィオンに訴えかける。

 それを見て脳裏に過ぎるのは、いつかのレクサムでの野盗達。あの時は、あくまで自分一人が生き残る為に力を振るい、初めて人を射抜いた。

 その時よりもフィオンの体は滑らかに、だが力は強く、自分達を狙う者へ容赦無く矢を放つ。


「ッダ!? っで、ばれ……!?」


 以前に感じた燻ったような気持ちは、今は不思議と無い。

 一射のみならず、フィオンは立て続けに三本の矢を放つ。初撃の命中で掴んだ男の腰や足を狙い、無力化と共に生け捕りを狙っての追撃。


 森に痛々しい叫びが響き、堰を切った様に茂みから襲撃者達が飛び出す。一様に森に溶け込む色のローブで身を包み、深く被ったフードで顔を隠している。

 手斧や槍を構えた四人の襲撃者が、フィオン達に殺到する。


「いつの間にこんな――ヴィッキー、アメリアを頼む!」


 男達はフィオンの正面から槍と斧の二人。ヴィッキーとアメリアにも剣を持つ二人が走り寄る。

 手早く、槍を持つ男にフィオンは矢を射掛ける。咄嗟に放った二本の矢は片方は逸れたが、もう一本は足に当たってくれた。


「ヴィッキー、あたしも……」

「今は下がってな。っち、いきなり二人か――アルドオ!!」


 ヴィッキーは魔法を唱えるが、炎の球は放たれず杖の先で留まったまま維持される。そのまま杖を男達へ突きつけ、アメリアを庇うように後ろへ下がらせる。

 威嚇する様に燃え盛る炎の球は、突っ込んでくる男達の足を止めさせた。

 だが二の足を踏む男達よりも、炎で威圧するヴィッキーの方が苦し気に歯噛みして耐え忍んでいる。


「フィオン、こっちは心配ないよ。ちゃっちゃと倒しちまいな!」


 空元気を飛ばしつつ、フィオンに短期戦を頼むと伝える。

 本来であればすぐに飛び出す炎の魔法を、強引に押しこんだまま維持する力技。それは多大な負担をヴィッキーに強いる。

 余りにも非効率に過ぎる魔法の使い方。通常の炎を放つだけの魔法が重いものを一瞬だけ持ち上げるとしたら、それを手放さないままにどんどん重さが増していく様なもの。

 だが燃えるものはそこかしこに溢れた森の中。不用意に火を放ち山火事を起こせば、煙に巻かれ命取りになる。


 かといってここで出し惜しんでも命取り。

 ヴィッキーは目減りしていく自身の限界を見定めつつ、今出来る得る限りの荒業で時間を稼ぐ。


「とは言っても、こっちも――数負けはきっつ……?」


 フィオンに襲い掛かる二人の男。だがその連携はちぐはぐで、まるで戦い慣れていない。

 後ろに下がりながら凌ぐフィオンに対し、斧の男は数を頼みにどんどん前に出て、足を射られた槍の男は必死に追い縋るのみ。斧の男はそれにはまるで気付かず、単身で無謀な突進を繰り返す。振るわれる斧の一撃は重いが、大振りで見切り易く捌く事に問題は無い。


 特別な工夫は無く、フィオンが更に下がるだけで数の優位は崩れ、違和感を覚えつつも斧を持つ男に一撃を入れる。ローブの下に特に防具は無く、しっかりと剣は腕の肉を裂く。

 斬られた男は斧を落とし傷口を押さえて嗚咽を漏らす。そのまますぐに戦意を喪失し、その場に蹲った。


 フィオンはすぐさま弓矢を取り、足を負傷している男に矢を向ける。

 追いつけずにいた男は追うのは諦め、槍を投げつけようと肩に担いでいた。

 真正面から矢を突きつけられた男の目は血走り、呼吸は目に見えて荒くなる。フィオンは仕草で投降を勧めるが、既に男の頭はそれを理解出来ていなかった。


「……はぁ、ばあ゛っはぁ……ぁあ、あア゛ア゛――!!」

「ッ――って……はあ?」


 男が槍を投げる直前、フィオンは飛び退きつつ矢を放つ。矢は男の腕を射抜くが、殆ど同時に槍は投げられた。

 だが槍は明後日の方向に、まるで高さが合わずにくるくると回りながら飛んで行く。痛みでぶれたものではなく、力み過ぎによる男自身のミス。

 射られた男は今度こそ、その場で痛みに悶え苦し気に突っ伏す。


 不意に去来する呆れにも似た感慨。野盗とは言えピンキリはあるだろうが、それにしても粗が目立ち過ぎていた。

 ――今は即座に切り替え、ヴィッキー達を狙う敵へ矢を向ける。


「こっちは片付いたぞ、剣を捨てろ!! さもねえと……」


 矢を引き絞ったまま、フィオンは男達へ降伏を要求する。

 ヴィッキーの炎に前を塞がれ、更に後ろからは矢を向けられた男達は行き場を無くす。他の仲間達もやられ追い詰められた二人の男は、狼狽え喚き出し、最後の意地を見せる。


「ど、どうする? ここは、一先ず……大人しく?」

「馬鹿言え! この恩知らずが……俺は、一人でも……ッ!!」


 一人の男は炎を顧みずにヴィッキーに突っ込み、もう一人はそれを見て一目散に逃げ出す。

 フィオンは矢を放とうと狙いを合わせるが、逃げた男が不意に、斜線に飛び込んで来る――


「っば、危――っ」


 ――反射的に狙いを逸らし、矢はまるで見当違いの方へ飛ぶ。

 次の矢を狙おうとすれば、男とヴィッキー達の距離は今よりも数歩近くなっている。それは誤射の可能性が高く、到底放つ事は出来ない。

 フィオンは自身を戒めながら剣を掴み、二人に襲い掛かる男へと突進する。


「っくっそがあ……止まれええ――!!」


 突っ込んだ男は炎を顧みず二人へと迫る。

 身を焼かれながら滅茶苦茶に振るわれる剣は杖を払い、ヴィッキーは男の突進を受け突き飛ばされる。

 本来であれば耐えるか躱すのは造作もない単調な攻撃だが、無茶な魔法を維持していたヴィッキーにはどちらも難しかった。


「ッ……逃げなアメリア! でなけりゃどっかに飛びな!! さっさと――」


 男はローブを炎に巻かれ、深く被っていたフードにまで火が回る。それでも地面に転げまわったり助けを求める事はせず、苦悶を漏らすのみで剣は手放さない。

 何かに取り憑かれた様な形相で、目の前のアメリアへと迫り剣を振るう。


 鞘に収まったままのナイフ、それで受ける様に、アメリアは目を強く瞑ったまま両腕を上げる。同時に腰が抜けたのか、その場にべたりと腰から落ちる。

 炎に巻かれた男はそれを見て――ほんの一瞬だけだが、動きを止めた。

 何かを思い出した様に、何かを躊躇ったように。


「そこどけええ――!!」


 剣を構えたフィオンが我武者羅に突っ込み、男を突き飛ばしながら自身も転がり込む。

 アメリアに振り下ろされた剣は、間一髪で弾き飛ばされた。


「無事かアメリア!? わりぃ、躊躇った……すまねえ」

「……うん、大丈夫。ちょっと驚いた、だけだから。それよりその人……」


 男は脇を剣に貫かれ、苦しみながらもローブの火を消そうともがいている。

 それを見るフィオンとアメリアの目は、対照的だった。片方はそれを吐き捨てる様に見やり、もう片方は直前まで襲われていたというのに明らかに心配している。


 だが、先にフィオンの方が折れる。元々殺したいという訳ではなく、例え敵であろうが今は生かした方がメリットがある。

 ローブを引っぺがし、荒っぽくではあるが火を消して息を確認する。

 男は何とか虫の息ではあるが、仰向けになったままで苦しげに呼吸をしている。

 そして、幾らか火傷を負ってはいるが、その顔にフィオンとヴィッキーは見覚えがあった。


「こいつは……ったく、どうなってんだか。他は……もう逃げちまったか。俺が剣を抜くからそれと同時に……」

「待った。先にこいつだよ、ちょっと待ってな」


 ヴィッキーは男に目隠しをし、両手足を縛り上げる。次いでフィオンが剣を引き抜き、アメリアが治癒を施した。

 程無く傷が癒えた男は穏やかな呼吸に戻り、意識が戻り状況を理解したのか、苦い顔で唇を噛む。


「さて……あんた達は野盗の奴等かい? 人数や構成とか……」

「なあヴィッキー、あれ。つまりはよ……」


 尋問を始めようとするヴィッキーに、フィオンは男達が逃げて行った跡を指差す。

 その血痕は森の外へと、エステートの町方面に続いている。森の奥に逃げて行った野盗達は誰もいない。

 ヴィッキーも既に気付いているらしく、頷きだけでそれに応える。


「……と思ったけど、ここに留まってたらまた襲われるかもしれないね。……今日の所は出直そうか。一旦町に帰るとしよう」

「え、帰っちゃうの? ……ううん、そうだよね。また襲われたら……」

「癪だけど、いつの間にか後ろに回られてたくらいだからな。ちょっと甘く見てた……しっかり対策を練ってからにしようぜ」


 拷問や尋問は止めにされ、目隠しをされた男は深く安堵の息を漏らす。

 フィオン達は男を放置し、町へ帰ると会話をしてからこの場を後にする。

 ただし会話とは逆に、一旦男から距離を取り茂みの中に身を潜める。森に慣れ目の良いフィオンが、ぎりぎり確認できる遠距離での隠密。

 アメリアは解ってないらしく混乱するが、二人は説明をしながら放置された男を監視する。


「ぇっと、帰るんじゃなかったの? 今これって、何してるの?」

「さっきのはあいつを騙す為の嘘だよ。目隠しされてりゃ解んないだろ。……まぁあいつを騙しても、あたしらがちゃんと帰ってるかは調べられたらバレるけどね。……騙せたら儲けもんってとこだよ」


 エステートの町に宿を取っている以上、フィオン達がちゃんと帰っているかは調べられれば直ぐに解る。町の門番に話を聞いたり、宿の人間に確かめればそれは適う。

 だが敵があの男の証言を鵜呑みにし安心したのなら、今後の役に立つかもしれない。


「あいつらは野盗じゃねえ、町で見かけた奴等だ。ジャカブがいた工事現場のとこのな。戦い慣れてねえのに気付いた時はよく解らなかったが、はっきり見覚えあった上に町に逃げてりゃ流石にな。……まぁ、逃げてねえで隠れてるか、仲間を心配して戻って来て欲しいとこだが」


 戦い慣れておらず、逃げたのは町への方向、更には町で見かけた男。状況は、襲ってきた者達は野盗ではなく、町の人間達だと示している。

 説明を聞いたアメリアは二人の話を理解するが、まだ混乱は解けない。


「え゛? それは、つまり……どういう事?」

「さてね。森に入ったら襲われた以上、ここには何かあるんだろう。ジャカブがこの場所を教えなかった事とも符合する辺り、奴が主犯かそれに近いんだろうけど、だったら何故……」


 町の人間が野盗のフリをして襲って来たと言う事実。それが何を意味するのかはまだはっきりとはしないが、森の奥には何かがある。


 だが同時にもたげる疑問が一つ。

 ならばなぜ、ジャカブは冒険者組合に依頼を寄越したのか。知られたくない事があるならば、最初から依頼を出さなければフィオン達はこの場所には来なかった。

 明らかにジャカブが怪しいが、それとは噛み合わない矛盾も同時に存在している。


「まぁ、このまま奥に行っても良いがまた尾けられても危……。四人か……んじゃ先に行くとするか」


 放置された男の下に、逃げて行った四人の男達が姿を表す。

 今ならば見つからない様に先へ進めば尾行は避けられる。他に仲間がいる可能性はほぼ無いと見て良い。先程の戦闘で敢えて加勢に入らないと言うのは、戦いの素人には無理な芸当である。


 確認したフィオン達は改めて森の奥へと進んで行く。

 立て続けの事態に混乱していたアメリアはようやく事態を飲み込むが、ここで二人が気付いていなかった疑問をぽろりと口に出す。


「……ねえ、だったらさ……どうしてあの人達がここにやって来たの? 町でフィオン達が見たんでしょ?」

「ん? それはさっき説明したじゃないか? 森の奥に何か有るんだろうって……」

「そうじゃなくて……。ジャカブが私達を邪魔したいんならそれじゃ、おかしいよね?」


 森の奥には何かが有り、恐らくはジャカブが裏で糸を引き、そこへ向かうフィオン達を妨害してきた。そこにアメリアは更に疑問を感じているが、上手く言葉に出来ずにいる。

 三者三様に頭を巡らせながら、森の奥へと進んで行く。警戒を解いてはいないが、先程の杜撰な襲撃を考えればこれ以上の備えは無いだろう。

 悩んでいた三人の中、フィオンがそれに行き当たる。


「ジャカブが俺達の妨害をさせたんなら……工事現場にいたジャカブは、俺達があいつらの顔を見たかもと思う? 人選がおかしい? ……ジャカブの仕事にしちゃ雑って事か」

「ぁー……そういう事かい。ジャカブが指示を出したんならあたし達が会った人間は使わない、少なくとも工事現場の人間は論外だ。町の方に逃げる様な間抜けは、させない様に釘を差しとく。……そもそも、もっと強い奴等を寄越すって事だね。自警団なら多少は戦いの訓練もしてるだろうし」


 町で実際に見聞きしたジャカブの仕事ぶり。仮に襲撃者達がジャカブの差し金ならば、余りにもそぐわない人選。戦いの強さも、フィオン達との面識も、やってはいけない心得も。何もかも、丁寧な仕事ぶりのジャカブとはかけ離れている。


 自身の疑問が通じたアメリアはようやく頷いて満足する。

 逆に、新たな疑問に直面した二人は腕を組んで考え込み、様々な仮定を思い浮かべる。


「他に黒幕がいる? ジャカブ以外が指示を出してそいつが雑とかなら……まさかこの依頼も……いや、ジャカブがそれを見過ごすって事はねえな」

「雑にしても、せめてもうちょっと腕の立つ奴等を寄越すさ。動かせる人間がかなり少ない? まぁ町全体を掌握って事はないか。……そういや行方の分からない町長がいたね。そいつが雑な裏方で……いや、まだ憶測だね。先を急ごうか」


 襲撃を退けたフィオン達は一歩真相に近づくが、同時に、また新たな疑問も首をもたげる。

 森の奥には何があるのか? 誰の指図で襲撃者達は命を賭けたのか? 

 ――そもそも、ジャカブの思惑とは?


 エステートの町に纏わる事件は、いよいよ核心に足を踏み入れる。

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