014
めっちゃ遅れてすみません。
投稿予約して、投稿できてるものだと思って放っておいたら何故か投稿できてませんでした!
…頑張りますのでよろしくお願いします!
闇、闇が私をさらう。
影が、影が追いかけてくる。
叫ぶ、叫んでどこへ行くの。
吸い込まれる、吸い込まれていく。
私は何処へ?
「ーー様、今日はいい天気ですね」
「ええ!太陽がとっても気持ちいいわ」
「左様でございますか」
…少女と…メイドみたいな人が話してる……顔がボヤけてよく見えない……だぁれ?
パリン、パリン、パリン。
ドン、ドン、ドン。
嫌な音。雑音が鳴り響く。
燃えてる。お屋敷が燃えている。
…あの少女が家の中で苦しんでる。
可哀想、カワイソウ。
「私は、あなたよ。可愛い私の天使」
耳元で悪魔が私に囁く。
あれは…私?
苦しい、熱い、赤い、白い、暗い、辛い、しんどい…グルグル回る。
誰か、誰か…助けて…っっつ!
ーー。
自分の叫び声で目が覚めた。
ぼんやりとした頭であれはなんだったのだろうと考える。
お屋敷がうちに似ていた。
他人の空似かも知れないけれど。
ラルダは私の叫び声に負けず、まだ眠っていた。
もう少ししたら私の叫び声に気づいた誰かが来るだろう。
と言うか気分といえど食事してすぐに寝てしまうとは…食事をしたあとすぐに寝ると牛になるっていう迷信無かったっけ?
…いや、ま、なってたら困るけど…一応、ね?
……知ってる。私、泣いてるんだ。
この世界には呪いも呪詛も存在しているけれど、こんな悪質なのは未だ嘗て記憶にでも出会った事がない。
しかも、人が一番嫌だったと思われる記憶を一人称視点で見せるなんて…と言うかこんな高度な技術があるのなら他の国の皇帝魔術師でもなんでも出来るだろうに。
てか今何時だろう。
空腹度的に昼食を夕食をほったらかした感満載だ。
イコール「お腹すいた」って事です。
うう、お腹鳴りそう…。
だが、その日も父と母が仲良く笑い合うことはなかった。
それに、夢も。
続く悪夢に私の精神はゆっくりと侵されていった。
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悪夢を見るようになって早、数日がたった。
腕のアザは、まだ消えていない。
が、そんなことより朗報だ。
何故か《プラネット》ストーリーがだんだんと変わってしまっている気がするのは気のせいだろうか。
父と母の不仲の原因が分かった。
なんと父は外の愛人と子供を作っていたらしい。
しかも私と一歳しか違わない子を。
つまり年子と言うわけだ。
名前は、ルリト・クラリネス。
クラリネスは母方の名前なので、本名は、ルリト・クローエフェアラ・ウェン・クラリネスになるらしい。
もしくは母が名を預けルリトがクラリネスの名を捨てた場合はドルベラーネルを名乗れるらしい。
なんだかややこしいとしか感じない。
ちなみにもめていた理由はルリトをクローエフェアラ公爵家に迎え入れるか、否か、らしい。
父は肯定派で、母は否定派らしい。
まぁ、そりゃそうだろう。
父的には血の繋がった公爵家後継者が欲しいであろうし、母的には知らぬ間にできていた夫と愛人の子を迎え入れなくない、と。
個人的には母を味方したいが、ここは政治的に考えてもルリトを迎え入れるべきだと思う。
それに弟欲しいし。
一つ気がかりがあるとすれば、ルリトが私と同じ魔力持ちだと言う事。
で、それを知ったルリトの母が怖くなり逃げ出した、と。
まぁ、要するにルリトの母が逃げ出し、行くあてがなくなったルリトは、血の繋がった貴族様が見つかり、入れてもらえないか交渉中って事だ。
まぁ、交渉しているのはこの町の神父様だけれども。
そんな事より、今はルリトだ。
ルリトは一度、魔力を暴走させてしまった事があるらしい。
しかも、私よりも魔力が多く、大災害並みの被害が出てしまったそうだ。
…大変、だったんだろうな。
この世界には、悪魔の力と呼ばれるほど魔力持ちに偏見がある。
一応魔力が有るだけで、普通の人間なんだけどな。
そのせいでルリトは今現在、他人に怯えている状態らしい。
ここは、私が父と母に進言してみることとしよう。
キールとクラリーチェを引き連れて、私は父の執務室の前に立つ。
目覚めたラルダを肩に乗せ、いざ、執務室のドアをノックした。
コンコン、と扉を鳴らし返事がかえってくるのを待つ。
待つ…………待つ………………………待…つ?
いつまでたっても返事をしない父に、私は。
「お父様っ」
そう大声で言って扉を蹴破った。
だが、そこにいたのは父では無かった。
あの、メイドが言っていた私の弟にそっくりな子。
6歳にしては整いすぎた顔立ち。
魔力持ち特有のオッドアイ。
サラサラの銀髪。
いや、これは…そっくりな子なんかじゃない。
この子は…。
「…ルリト?」
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