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訳あり魔女の“娘”  作者: 羽衣千花
箱庭の世界で
2/7

2 私と使い魔

説明回になってしまった・・・。


早速、お母さんに使い魔契約の魔法を教えてもらうために家の外に出て、地面に枝で渡された資料に乗っている魔法陣と見比べながら書いていく。その間、お母さんは指示を出すだけで私が作業をしているところを眺めている。・・・いや、観察しているって、言った方がいいかな。

お母さんは魔法のことに関しては研究熱心なのだ。それもドン引きするほど。なんで魔法が関わると人が変ったように研究熱心になるのかわからないけど少なくとも誰が見ても何か思いついて研究室に籠るお母さんの姿は誰が見てもドン引くだろう。私も時々、適当に作った魔法で遊んでいるとお母さんに質問攻めにされることがある。正直に言うと悪いことをして怒られている時よりも質問攻めしてくるお母さんの方が怖い。

 

だけど、悪いことではないとも思う。いつからここにいるのか知らないけど(私が物心つくころにはすでにこの森にいた)私とお母さん以外には誰も人なんていなくて、娯楽も無いに等しい森の中にいるんだ。趣味?と言っていいかわからないけどやりたいことがあるのは良いことだと思う。

私も一人で狩りや家事を出来るようになってお母さんが研究室に籠ることが多くなっても家にある大量の研究資料や小説を読んだり自分で魔法を作ったりと暇で辛くなることはなかった。

 

でも、時々遠くにある大きな山脈を見ると外の世界はどうなっているのかな?とか小説みたいに色んな種族が国って言う場所で支えあって生活しているのかな?とか本当に山脈の向こう側に誰か住んでいるのかな?もしかしたら山脈の向こう側には何もなくてこの世界には人間と呼べるのは私とお母さんだけで誰もいないのかな?でも、もしそうだったら私のお父さんは?って、気になることを挙げれば沢山出てくる。

お母さんは友達の話は勿論、外の世界について全然話してくれない。昔、何度かお母さんに「あのお山の向こうには何があるの?」と聞いたが困ったように笑って答えてくれなかった。


答えてくれないならそれでもいい、小説で異世界に転生した主人公が「百聞は一見に如かず!」と言って誰かからの報告を聞くよりも自分で敵の精鋭部隊を見た方がいいと言って王国の陣を抜け出してしまうシーンがある。その主人公は勝手に飛び出して後から仲間たちに怒られていたけど・・・でも、きちんと誰かに了承を得れば別に怒られることは無い。そして私の場合は了承を得るべき相手はお母さん唯一人だ。そして今回はお母さんからの頼み事で外の世界に行く。合法だ。誰にも怒られないし迷惑もかけない。完璧じゃない!


「サツキ、そこのスペル違うよ」

「あ、ほんとだ」

「気をつけなさい。一つ間違えたら魔物が召喚される可能性だってあるんだから」

「はーい」


 いかんいかん、考え事しながら魔法陣を書くべきじゃなかったか。それにしてもこの魔法陣の術式、本当に難しいな。前に召喚型の使い魔契約の魔法陣は書いたし実際に森の中の動物と短期間だけど使い魔契約もしたことがある。

 じゃあ、今私が書いてる魔法陣は他とどう違うのかと言うと創造型の使い魔契約だ。この魔法は自分がイメージした使い魔、アクセサリーとかそういう無機物の使い魔を創造して作り出す魔法だ。お母さんが言うには本来この魔法は自分が長年愛用している道具に命を吹き込む魔法らしいのだが応用すれば指定の魔法陣の上に自分がイメージした物を使い魔として作ることが出来るらしい。

 らしいって言ってしまうのは私がこの魔法を使ったことが無いからだ。私が教えてほしいと言っても「サツキにはまだ早い」と一蹴されてしまうだけだった。でも、今回のことで教えてほしいと言ったらあっさり許可が下りた。理由はわからないけど許可が下りたなら、まあ良いや。私の目的が達成できるなら細かいことは気にしない。


「よし!出来た」


資料と見比べても間違えたところは無いし、大丈夫かな。


「お母さん出来たよ。確認して」

「うん・・・大丈夫。間違えもないし、完璧ね」

「じゃあ、やっても―――」

「ええ、良いわよ。詠唱の呪文も覚えてるわね?」

「勿論!いつ、お母さんに許可もらえるかわからないから毎日シミュレーションしてたから大丈夫!」

「それなら自分のタイミングで始めなさい」

「うん!」


やっとだ。やっとあの子に会える。私がずっと友達になりたかった子。



使い魔出てこなかった・・・。

次は遂に対面です。

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