国家説明
次回本編を書きます。本編を一話書いたら、こちらの投稿はあまりしない予定です。こっちは他の二作につかれた時に息抜きに書くつもりなので…あしからず。多分短くても三か月に一話。多分半年に一話になりそう(汗
ゲヴュルツトラミネール大帝国
古代大陸の三分の二を支配していた皇帝を頂点とする絶対君主制の巨大連合国家。現在は南部諸国の反撃により、南部の土地を失ったが、大陸の北部全域を支配している。もとは、北の最果てに住む氷民族と呼ばれる少数民族が打ち立てた小国である。氷民族は青白い肌と黄金の髪を持ち、類まれなる身体能力と莫大な魔力を持つ民である。かつては、初代皇帝ゲブルストラミナーが、大陸南部の戦火が飛び火しないように他の民族や部族に唱えた戦争互助的軍事同盟が元となっている。後に、軍事同盟加盟国とは婚姻により血族関係を強めて同君連合を組む一方、非加盟国に対しては武力で併合してきた。経済面では世界で初めて産業革命を起こし、機械工業を積極的に導入し、力を高めた。軍事面では戦車の実用を初めて行い、現在も重戦車を筆頭に装甲列車など様々な兵器を開発し、現在は飛行船の実用化を目指している。
ピノ・ノワール皇国
かつて大陸南部の北部に位置した国。天帝の代理とされる天子が国を統治したといわれている神権国家。
武力ではなく、会盟と呼ばれる自己を尊重させる同盟を用いて、大陸南部をあと一歩で統一に導くことが出来たといわれている。南部統一の最後の障壁である大国シラーとの戦いに敗れ、権威が没落した後、北から攻めてきた大帝国の属国となる。後に、皇家の実権は六卿と呼ばれる貴族が実権を握り、内紛を起こし、そのうちのシャルドネ、リースリング、ソーヴィニョンの三家がそれぞれ国を建て、永久に消滅した。
カベルネ帝国
大陸南部の西部に位置し、南部全体の五分の一を有する大国。その歴史は謎に包まれ、いつ、だれによって建国されたのかは不明である。一説によると北方からやってきた異民族国家であるとされており、古来からピノ・ノワールなどの中原の地の民とは風俗や文化が違っていた。確認できる歴史書によると、常に中原の国々とは対立し、文化や技術の流入が遅れている田舎とされている。最近では五代に渡り賢王が続き、世襲でない職業官吏や他国出身者の要職登用によって国力を高め、郡県制の設置と律令の整備により中央集権が進んでいる。また、奴隷制の解放や論功行賞、信賞必罰を実施し、南部最強の軍を持つ国となる。現在は南部制覇を目指し、軍備をさらに進めている。北方に対抗する南方諸国との足並みをそろえないため、異端者と呼ばれている。
シラー連邦
大陸南部の南部に位置し、南部全体の二分の一を占める超大国。大陸最古の国の一つとされているが、古来より中原の地から蛮族が住む国とされている。ピノ・ノワールが天子を名乗った時、唯一反発したり、天使の許可なく王を名乗るなど中原の地とは常に敵対しており、北伐と呼ばれる北上を国是として掲げている。もとは、地方の豪族たちが貿易協定とブロック経済圏協定を結び、更に秘密条約などを駆使して出来た国である。故に、国内での独自の経済圏を作っている。また、南部の中では最大の国力と人口を誇り、武器生産の先進国でもある。かつては王の権力が強かったが、現在は元老院に実権を奪われ、地方では豪族の権力が中央よりも強い。重職は王族や皇族、宗族、名門貴族がを独占し、冗官(俸給のみで仕事の無い官職)が増えるなどの旧態依然の体制を変えられず権力闘争に明け暮れている。
テンプラリーニョ大公国
大陸北東部に位置する最も謎が多い国。歴史書によると太古から存在していたらしいが、一度メルローにより滅ぼされている。その後再び歴史に出るのは北方からゲヴュルツトラミネールが侵攻してきたときである。その時は、旧テンプラリーニョの都市は抵抗せずに降伏したため、侵攻が早まり、メルローを亡国の危機に落とした。その後のメルローによる反攻作戦では協力せずに静観を貫き、ゲヴュルツトラミネールの支配下に入った。その後、ゲヴュルツトラミネールが撤退したときに独立を達成した。それ故、南部諸国からは裏切者と呼ばれており、他国を警戒して鎖国を行っている。現在国交があるのは隣国の小国ガメイのみであり、外国人は入国が出来ず、自国民の出国も禁止している。不法侵入者は発見次第銃殺刑を処し、捕虜の変換協定も結んでいないため、間諜は命がけといえる。
メルロー王国
大陸東部に位置する大陸最古の国の一つであり、かつてはカベルネと同様大陸南部の五分の一を保有する大国であったが、国土の半分以上をテンプラリーニョとして独立された。ピノ・ノワールに最も早く臣従し、中原の警察の役割を与えられる一方、天子の威光をうまく活用して、国力を高めた。しかし、ゲヴュルツトラミネールに侵攻されたときは二つの都市を残し占領されたが、その時に家臣が当時の王家を滅ぼし、自ら王になり反攻作戦を主導して半分を取り戻した。古来から塩の生産と鉄の生産を行っているため、中原では最も商業が発達している。また、農業革命を唯一成功させており、農業も他の追従を許さない。故に南部では最も富が集まり、経済力と生産力は南部最大である。他にも文化を愛する賢君が続き、首都近郊にマリアージュのモデルとなった学術都市”アカデミア”を作るなど学問や文化の向上を推進している。だが、その反面海に面しているため海軍は強いが、陸軍は弱い。
リースリング公国
大陸中部に位置する三国の一つ。かつて、ピノ・ノワール皇国の家臣であった六卿の一人であったリースリング家が打ち立てた国。旧ピノ・ノワールの中部の地を分割した。比較的真面目な国民性により、三国の中では最も早く侵攻の傷から復興をした。しかし、カベルネと全面的に国境を接しており、中原進出を目指すカベルネにとっては障害となっているため、日々圧力を加えられている。現在はシャルドネとソーヴィニョンの二国と共同してカベルネに対抗している。シラーから毎年大量の戦車を購入しており、戦車部隊が有名である。
ソーヴィニョン公国
大陸中部に位置する三国の一つ。かつて、ピノ・ノワール皇国の家臣であった六卿の一人であったソーヴィニョン家が打ち立てた国。旧ピノ・ノワールの南部の地を分割した。他の二国と比べて半分の領地しか持たない。また軍がとても弱く、シラーに併合を迫る圧力を加えられているが、リースリングとシャルドネの二国との共同により、なんとか対抗してる模様。そして、今回の物語の舞台となる学園都市”マリアージュ”があるブラン特別自治区(かつてピノ・ノワール皇国の首都とその皇家の所領があった地)を持つ
シャルドネ公国
大陸中部に位置する三国の一つ。かつて、ピノ・ノワール皇国の家臣であった六卿の一人であったシャルドネ家が打ち立てた国。旧ピノ・ノワールの北部の地を分割した。主人公の生まれた地。かつて、ゲヴュルツトラミネールとの戦いで40万の民を虐殺されるなど傷が深く、今も完全に復興しきれてない。国民、特に北部の民はゲヴュルツトラミネールへの恨みが深く、国民皆兵など軍事偏重を行っている。また、中原諸国で唯一長城と関所を所持している国である。現在長城はテンプラリーニョとカベルネを除く主な国で共同管理している。現在の君主が暗愚のため、北部では独立を望む声が上がっている。古来より良馬を産出しており、騎兵隊が有名である。少し前にルネサンスという運動が起こり、文化水準がメルローに続いて高い。
ミュスカデ共和国
メルロー、シラー、シャルドネ、リースリングに囲まれた小国連合の一つ。小国連合で最大の土地を持つ。かつては、ピノ・ノワール、メルロー、カベルネと覇を競ったといわれているが、現在は小国にまで没落している。最後の君主が暴君であったため、革命が起き共和制に移行した。小国連合を統一しようと画策してる。
カルメール
メルロー、シラー、シャルドネ、リースリングに囲まれた小国連合の一つ。メルローの皇族が代々所有している。メルローの歴代王墓があり、王弟一族が墓守を務めている。
マルベック藩国
メルロー、シラー、シャルドネ、リースリングに囲まれた小国連合の一つ。メルローとシラーに代々仕えており、両国の緩衝地帯としての役割を果たしているが、実際は強くなったほうに媚びるという風見鶏である。両国から不信されている。
グルナッシュ首長国
メルロー、シラー、シャルドネ、リースリングに囲まれた小国連合の一つ。大陸最古の国とされているが、メルローとシラーとは違い、庶民用に作られた地図では載らないほど、大陸で最っも小さい国である。自称古代王朝の末裔と称している。大陸最大の大麻と芥子の畑を持つ。
ガメイ
テンプラリーニョとシャルドネに挟まれた小国。テンプラリーニョから独立したが、政府はテンプラリーニョの傀儡である。テンプラリーニョと唯一国交を持つ国である。各国ガメイを通して、テンプラリーニョと外交を行う。首都以外は全く統治されておらず、国は荒れに荒れており、強盗や殺人などの犯罪は日常茶飯事である。また、亡命者の受け入れが寛容な国でもあり、多くの危険人物や組織が国内に存在する。
補足…
国土
ゲヴュルツトラミネール…北部全域、大陸の二分の一
カベルネ…南部の20%
シラー…南部の50%
テンプラリーニョ…南部の7%
メルロー…南部の6%
シャルドネ…南部の6%
リースリング…南部の6,5%
ソーヴィニョン…南部の3%
シャルドネ…南部の6%
小国連合…南部の2%
ガメイ…南部の0.5%
国家体制
大帝国…絶対君主制
皇国…神権政治
帝国…専制君主制
連邦…象徴君主制と貴族的議会制を併用、最近では貴族的総統制の採用を検討中
王国…立憲君主制
大公国…軍事政権
公国…制限君主制と貴族制を併用
共和国…大統領制と議院内閣制を併用