第73話 久しぶり?の料理‼︎
俺達は商業ギルドの周りにいる人が少しずつ帰っていくのを見ながら中へと入った、すると…
「「「うわァァァァァァ!」」」「え?なになに⁉︎」中にいた人の殆どが泣いたり叫んだりしながら俺の所に来た。
(えっ⁇なに⁇この街に戻って来てからハプニングばっかりだよ⁉︎一体今度はなんだって言うんだ!)
とついついいきなりのみんなの表情などにビックリしてしまった。
「すまねぇ!ほんとーにすまねぇ!そしてありがとう!」「何がですか?(えっ?なんのこと言ってんの?)」
「坊主…お前さんがあの人集りをなくしてくれたことにさ!まぁ解決してはいねぇが時間は延ばせた、もし坊主が来てくれなかったり何もしてくれなかったらギルマスにアレさんことを始めることすらできずにこの商業ギルドは街民の暴動で潰れちまっただろうよ…ここからは俺たちの出番だ!任しとけ!料理の一つや二つ…」
「あっそれは大丈夫、あの人達にも言った通り俺が作りますから」
「えっ…できるのか?」「ええ!(ひどい!そのありえないだろ?みたいな顔はやめて⁉︎)」「くぅ〜!いうじゃねぇか!俺は最初お前を見た時からなんて頼りなさそうな奴だなと思ってたが…俺の全くの勘違いだったな!」
「俺の印象がひどい⁉︎」「ププッ…」「ふふっ!」
「「「はははははは!」」」
「皆さんひどいですよ⁉︎」バンバン!
「悪い悪い…お前ら坊主がこうまで行ったんだ!頼りになるように見える俺達がそれ以下になるわけにはいかねぇぞ!本気で行くぞ!」「「おうっ‼︎」」
「ううっ…(俺の心はズタボロだ…)」「ププッ…大丈夫ですか?」
「あっ…カレンさん今まで何やってたんですか?」
「実を言うと………何にもやってません!テヘッ♪」
「…マーガレットさんに「あっ⁉︎待って待って!これから!これからやりますから‼︎」そうですか?
カレンさんは料理ってできます?」
「…まぁ少しぐらいなら」
「なら一緒に手伝って下さいよこれから作るのはとても量が多いですから!」「え…「なんですか?」なんでもありません‼︎」ビシッ!
「ではまずはこの…」シュン
俺は魔法具からお米を取り出した。
ザッ「このお米を炊いて貰います」
「えっ?お米ですか?」「はい、では行きますよ」
「はっはい!」「おっと…その前に、屋台ってないですか?」
「屋台か?んーおおっ!そう言えば結構余ってたな!
奥にあるから運んでくるよ何処に運べばいいか?」
「じゃあギルド前にお願いします」「よしっ今すぐ行ってくる!」ダダッ!
「では行きますよ!」「ううっ…」
俺とカレンさんが外に出ると外にいたらしいエミリーさんとエレナさんが不安そうな顔で見てきた。
「大丈夫ですよ!そうだ!料理手伝ってくれませんか?」「ええいいわよ?何をするの?」
「まずはお米を炊きます」「お米を炊くのは時間がかかりすぎるんじゃない?」
「まぁ美味しさは少し欠けますが…」ガラン
「この鍋で早く炊くんですよ」
バタバタ!「おいっ!はぁはぁ持ってきたぞ!」
先ほど頼んだ人を含む商業ギルドのギルド員さん達が
出て来たので俺が大体そこがいいかな〜?と思う位置に屋台にするための木のテーブルや椅子などを置いて貰った。
「じゃあやりましょうか!」ガチャガチャ…
「それはなに?」
「キャ…じゃなくて旅先で手軽に使うことができるようになっているガスコンロです。
今回は数が必要なんで…なんと!6個持ってきました!」ガチャ‼︎
「おおっ‼︎それでそれで?如何するの?」
「はい!まずはお米を炊いていくんですが…今回はこの鍋!圧力鍋で炊きます!」
「圧力鍋?」「そう圧力鍋です!まぁ圧力鍋でお米を炊くのは短い時間で大丈夫なんですよ!」
「そうなの?」「はい!まぁ炊いてるところを見たことはあっても実際作ったことはないので作ってみましょうよ!」
「まずは…圧力鍋特有のこの蓋を外して、水の出る
魔法具を使って鍋を1回洗ってから(流した水は近くにあった水路に流れるようにした)無洗米を計って
三合入れるそうしたら水の魔法具で600ccの水を出して圧力鍋の中に入れたら準備完了‼︎」
「へぇ…無洗米は洗わなくていいの?」
「いいらしいですよ?今は時間が足りないですから
洗う方はできないんですよ」
「まぁ…そうよね」
「それで準備ができた圧力鍋の圧力を最大にセットして強火で熱します、あとは少し時間を待ちましょう」
スタスタ「おうっ!坊主!持ってきたぞ!」
「待ってました!ありがとうございます!」
「それは?」「この街で取れる魚介類を持って来てもらったんですよ、もしかしたら使えるのもあるんじゃないかと思って…これは!見たことある魚が結構あるけど使えるのかはわからない…」
「えっ⁉︎じゃあどうするの?」
「…今回は魚介類は諦めましょう、本当は海鮮焼きそばとか海鮮お好み焼きとか作ってみたかったんですけど考え直せばいきなり作れるわけないですからね。
今回は普通に焼きそばと豚汁でも作りますよ後ごはんね」ピィィ!
「この音は?」「おっと…」カチカチ「これで弱火にしたんで時間でここから10数分待ちます」
「それで?どれから作るの?」「…やっぱり豚汁からですかね」
「豚汁ってこないだのスープとは違うの?」
「全然違いますよ、今は時間がないので早くやりましょう!まずは人参3個と大根1個を取り出して皮を切りますこの道具で切っていきます…こうして切り終わったら食べやすい大きさに切っていきます。
圧力鍋とは別のこの少し大きな鍋で今切った人参と
大根を茹でていきますもう水も入れてあるので…
カレンさん!ちょっと話してないで手伝って下さい!」
「いいわよ?何をすればいいの?」
「今この鍋で野菜を茹でているんですが、泡のようなものが沢山出てくると思うんで出てきたらこの灰汁取りですくって取り除いて下さいね」
「…わからなかったら聞きに行っていいのよね?」
「いいですよ?」「ならいいわやっておく」「よろしくお願いします。
では次に玉ねぎを切っていきます…こんな感じで3個切り終わったら深さが結構あるフライパンに今切った玉ねぎとこの今切っている肉を入れていきます。
そうしたら強火にして炒めていくんですけど…そろそろ圧力鍋の方がいいと思うので一体この炒めるのは置いておいて…
カチッフワァ「このぐらいになっていれば大丈夫だと思いますから!エレナさんは見ていた通りにもう2つの圧力鍋でも同じようにやっておいて下さい」
「ええ!私もわからなくなったら聞きに来ていいのかしら?」「もちろんですよ!」「そう…フフッ」
ゾクッ「…?(次は…あぁさっきの切った奴を炒めないとな)」
俺はその後玉ねぎと肉を炒めていっていたが…
玉ねぎが目にしみてきてゴーグルをつけるのを忘れていたことを思い出したのでゴーグルをつけて料理を再開した。
「はぁ…(やっぱり料理に慣れてないと炒めている最中かなり暑いなぁ〜!)」
俺はそんなことを思いながら作業を続けていきいい感じで熱が通ってきたなと思ったのでガスを止めた。
その後はダンカンさんの城から持ってきた鍋(盗んだのではない)に水をいれて熱した。
沸騰するまでの間は長ネギを切ったりゴボウを切ったりして(ゴボウを切るのは初めてだったので大きさがバラバラになってしまった)時間を潰しそう言えばこんにゃくを切るのを忘れていたので急いで切ったりしているうちに…蓋が動いたりする音が聞こえてきたので中を見てみるともう沸騰していた。
沸騰しているのを見たので炒めた玉ねぎと肉を中に入れて更に先程切ったゴボウや長ネギを入れてそして
最初に切った人参と大根を入れたら最後に本だしを
分量分入れる。
そこで俺はひと休みといった感じでひと息ついていると…「こっちのコンロは使わないんですか?」
「あ、そっちですか?そっちはまだ…」
「それはわかりましたけど…急いだ方がいいですよ
待っている方々凄く待ちきれなそうな顔をしていますから」
「…確かに、わかりました!先に焼きそば作っちゃいましょう!」




