謎のステータスと見覚えの部屋
続編です。なんかテンション上がって一話に続けて書いちゃった⭐︎
壁の周りを丁寧に手で触りながらまわる。壁__いや、今は部屋と言ったほうが適切かもしれない。この部屋は四角形になっていてドアなど一つも無い。一旦休憩と称して横になっているとふと思い出した…ここはあのゲームの世界、ステータスを表示できるはずだ…
「ステータス」
その言葉が密室の部屋に響き渡った。
直後ウィーンと言う音が聞こえ、目の前にステータスが表示された。俺のステータスは異質だった。初めてステータスを見た俺でも分かるほど文字化けしていた。だが、不思議と恐怖は感じなかった…
名前 [no name]
種族[覽?カ]
称号[転生者],[裡⁇]
レベル[1]
体力: 縺ゅ>縺∴縺
魔力: ュ怜喧縺代ヱ
攻撃力: 鐔讐っ鐔
防御力: 皀筌 」リ」ル
素早さ: 而耳自蒔・ゥ
知力: ハク嵂ス、ア・ム
「…なんだこれは」俺は意識する間もなく呟いていた。
文字化けは…まぁ百歩譲って良いとしよう。だけど名前が無いのはどういうことなんだ?
俺はしばらく考え込んだが答えは出てこない。そんなことよりここから出る方法を考えようとステータスを閉じようとした時に俺は"それ"に気づいた。
スキル
・[必要レベル?]
・[必要レベル??]
・[必要レベル???]
スキルに必要レベルがあるのか!?
ゲームではそんなものなかったのに…ということは魔物を倒さないといけないのか…と考えたが、今考えてもどうしようもないので思考を止める。
ステータスを閉じ、ここから出る手がかりはないのかと探したが全く無い。
そういえばここの部屋、ゲーム開始の時に見た気がする…
そのまま三日ほど過ぎた気がした_正確な時間は分からないので体感だが_その間手がかりなど何ひとつ見つからなかった。
いや、一つあるのかもしれない。今の俺には名前がない…俺がこのゲーム(オルダーレイン)をプレイした時は登場人物全員に名前があった。だとしたら…もしかしたら…名前を付けることでここから出られるのかもしれない。
「ステータス」
俺は小さい声で唱えた。今回は部屋に声が反響しなかった。
ステータスが表示され、その名前をすかさずタップする。その瞬間ステータス表示が変化し、日本語のキーボードが表示される。俺は緊張した面持ちで名前を設定していく。
ゆっくりと…確実に…最後の文字を打ち込み終わりエンターを押す。
画面には"アゼル"と表示されていた。
視界が反転した…立ってられない。
俺はそのまま倒れ込んだ。
『エンディング裡⁇が追加されました…』
楽しんでくれると嬉しいです。
これは結構自信ある!