夢幻の雪夜
私は、会社から疲れて帰ってきた。部屋の鍵を開け、扉の取っ手にしがみつくように倒れこむ、扉をぎりぎりで開けることができたが、力尽きた。
ベッドに行くような気力はない。でも、こんなところで寝たら死ぬかもしれない、だって外は雪が降っているくらい、寒い。
床を、這ってじりじりと進む、目指す先はリビングのソファだ。
なんとか、リビングのソファに到着することができた。でも、部屋暗いし、寒いし。でもリモコンを取りに行けるほどの気力はない。仕方ない、エアコンはスマホでつけられるし、頑張って動かないと
私は、最後の力を振り絞ってエアコンをスマホでつけ、ソファに倒れこんだ
次の瞬間に、目を開けると朝だった、一瞬で朝になった感覚を味わったことはあるだろうか、疲れて寝るとたまにそうなる。昨日はお酒を飲んでいないのに二日酔いみたいな頭の痛みを感じる。
「はぁ、今日が休日でよかった」
時計を見ると時間は八時半を過ぎていた。
「だらだらしてると時間がもったいない。さっさと起きろ!」
?何で一人しかいないはずの私の部屋で、女の人の声が聞こえるの?
「んん…って優ちゃん⁉なんで私の部屋にいるの?」
優ちゃんはきょとんとしている。え…私がおかしいの?これ
「だって昨日の夜に、私の部屋に来てめっちゃ疲れ果てた顔で、明日の朝助けに来てって言って鍵置いて帰ったじゃん」
…私そんなことしてたんだ…やば…
「まじかぁ、でもありがとう私仕事で疲れ果てて、もう動けないから助けて」
「はぁしょうがないわね」
優ちゃん、は優しいからこうやって甘えてしまうけど、優ちゃんにも自分の時間があるだろうしこうやって私が時間を奪っている気がするけど、優ちゃんはいつも私を助けてくれる。
「ありがとう~優ちゃん~」
私は優ちゃんに引きずられ、お風呂に連れていかれる。
「美桜ちゃん、昨日お風呂入らないで寝たでしょ!」
嘘…私そんなに臭かった?
くんくん、うん汗くさいかも…昨日たくさん歩いたからなぁ暑くもなかったけど、まぁ汗くらいはかくよね…されるがままの私は、優ちゃんに服を脱がされる。
「ちょっと、まってそれは私がやるから!」
さすがに、服を脱がされるのは恥ずかしい…
「なんで?いいじゃない、お風呂に一緒に入る仲じゃない、ほらさっさと入るよ!」
そうだけど…脱がされるのはなんかちがうじゃん!
「ほいほい、ほらまずは頭から洗うよ目瞑って」
はぁ、昔からこうやってよく頭洗ってもらってたな…ん?あの頃から何も変わってないな、優ちゃんとはずっと一緒がいいなぁ、もちろん友達としてね?