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1993年5月大峰山系
4日大峰山系の稲村岳に登って来た。途中のバスで知り合った男性二人と同道する。お二人とも、大峰の魅力に虜になっているそうで、月に一度は歩いておられるとのこと。一人はよく喋る陽気な方で、もう一人は黙々と歩くばかりの方だったけれど、どちらの方も親切に案内して下さり、また是非歩きましょうということになっている。
それにしても、念願の大峰は奥が深い…の一言に尽きる。吉野より始まり南へ南へ…奥駆けて、最後は熊野本宮大社に辿り着く。一体何日掛かるのかな。しかも、日本アルプスよりも俄か登山者は少なく、人情は厚い。役行者のことを想いつつあるくも良し、今の山岳事情を見るも良し。高野山より遥かに昔日の面影が残っているのだ。なにしろ、山上ヶ岳は結界石から先は今だ女人禁制が守られている。
山上ヶ岳頂上付近にはお花畑があり、時期が来るとたいそう美しいという。残念なことに私は女性の身なれば、お花畑を見ることは出来ない。