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1991年2月飛鳥鍋美味し

人それぞれ違うだろうが、どこそこに行ったらコレ食べたいと思うものがあるはず。

ご当地グルメあれば、個人的メニューもあり。

たとえば、私の場合こんなだ。

博多なら明太子、とり飯

広島だと、広島焼き、もみじ饅頭

岡山は、ママカリ、きび団子

明石なら明石焼き、夏限定うすぐも饅頭

神戸はいろいろありすぎて選べない。強いて言うなら、これかな。廃番になってしまった、コムシノワのどんぐりパン。噛めば噛むほど地味溢れる美味さ。もう一度食べたいもんだ。タイムマシンさえあればいける、いける。老祥記の豚まんも美味しい。並ぶのは嫌いだが、ここは並ばないと買えぬ。

どんぐり関連なら、青森の縄文うどんもいい。十和田湖や八甲田山の帰り時間待ちも兼ねてよく食べた。今、個人的事情で遠出出来ないのが恨めしい。

盛岡は、珈琲。人口密度の割合からすると、珈琲店多い。しかも個人勢。いろんな店があるけれど、時間があれば機屋一択。有名だけど、私がお邪魔する時は、何故かがら空き。平日夕方、1人ポツンとケーキをアテに珈琲飲んでる。


話がそれた。本題は奈良明日香村の話だ。

ここ10年はお邪魔してないので、昔はこうだったということで。日記帳カモーン。

2月8日9日、明日香村辺りを歩いてきた。初は天の香具山に登る(登ると言っていいのか?)低いなだらかな山間の道を踏み越えて、2日で歩いた距離は60Kmに少し及ばす。まずまず歩いたかな。2日歩き通してた際に考えたこと、感じたことってあまりないような。頭の中がからっぽにでもなったように思える。ただただ歩き、景色を愛で、古えを思い、光と風と共にあった…とでも言えようか。

8日夜、飛び込みで明日香村民宿に泊まる。税込5150円、安い。夕食は飛鳥鍋、アフター珈琲付き、朝ご飯はスペシャルご飯3杯お代わり。満足満足。

この夜、同宿の方は私よか2つほど年下の女性で、万葉マニアだった。明日香にはここ6年の間、年1回来ているという。しかも北海道からだ!すごいねえ。鍋を2人してつつきながら、いろんな話をした。熱く万葉を語られた。畿内民なのに負けた。日出る処の天子を勧められた(漫画好きだけど、今だに読んでない、すまぬ)

ところで、民宿には思い出ノートがあった。昭和45年からずっと書き継がれているらしい。昔のほどカタい。全体的になんていうか一風変わった人が一風変わった事を書いている。読んでいて先が分かるようなクサい事を書いていて笑ってしまった。けれど、よくよく考えてみると人生ってそんなもんかな、と思えてくる。どんな偉大な人でも肉の身なれば、その理に最低限従わずばなるまい。ましてや凡人ともならば、我欲、自惚れ、臆病、鈍明、などなど。障害はきり無く、向かう所もそう高いものではない。雀に鷹の真似は出来ないのだ。

9日朝ご飯を食した後、上天気だが底冷えの寒さの中、宿を立つ。万葉マニアの女性は稲淵経由、芋ケ峠越えで吉野へ下るという。なるなる。で、私も途中までご一緒して、高取方面へ下ることにする。稲淵辺りに飛鳥川を渡すように張られた長い注連縄を発見。昨年末張り替えたばかりなのでピカピカだ。テクテク道路を歩いているが、人も車も全く通らない。寒い冬の午前なんてこんなものか。やがて、右手に高取方面に行く山道が見え、互いに旅の無事を祈りお別れする。あっさりしたものだ。高取城経由飛鳥駅へと歩く途中、高松塚古墳を眺める。有名なのになんかしょぼい記憶しかない…。

それにしても、8日は絶対、石舞台、猿石、酒舟石など有名所回っているはずなのに、一行も記載なかったよ。どういうこと?酒舟石など、三つ目が通るに出てきたじゃん。万葉マニアの語りに負けたせいか?

私個人の一押し思い出は飛鳥鍋。あれから何度も明日香を訪れているけど、一度も食べられず仕舞いなのだ。時期はずれだったり、お1人様不可だったり。食べ物の恨みは深いぞ。

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