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お姉ちゃんと一緒


その翌日、僕が退院して家に帰るのとほぼ同時で那美が狭間から帰還した。


不安だった姉との再会だったが、結論から言うと大きな問題は発生しなかった。


JMAの方から事前に事情を説明してくれていたのも大きかったとは思うけど、顔を合わせた那美は最初は眉をひそめていたけど、しばらくすると問題なく僕を那岐だと受け入れてくれた。


彼女曰く


「話したら間違いなく那岐だとわかったからね。だったらどんな姿でも変わらないよ」


あまりにもあっさりしすぎて拍子抜けだった。うちの姉は豪胆だ。


ちなみにこの姿、那美も見覚えがあったようで、


「写真で見た、母さんの若い頃に似てる」


との事だった。ということはこの姿、ステラが好みの姿に改造したわけじゃなくて、遺伝子的な物が関係しているのだろうか。この点に関しては後日ステラを問い詰めたい。


そういえばステラだけど、目が覚めたら手元にはなかった。確認したらひとまずフラジールさんが持って帰ったらしい。インテリジェンス・ツールの場合はその所持に本来手続きが必要なようで、正式な所有権を移すために手続きをしてくれているそうだ。週明けくらいには手続きも完了するらしいから、その頃に改めて送り届けるよと伝言を頂いている。


それで、話を戻すけど。


変わらないといってくれた那美だけど、実は大きく変化した点が一つある。


やたらと僕の面倒を見たがるようになったことだ。


いや勿論那美は家事は駄目なこなので家事は僕の役割だけど、それ以外の事でやたら構ってくる。


曰く、「女の子としては赤ちゃんなんだから、お姉ちゃんが面倒を見てあげないとね?」との事。


いや、正直助かるよ? いろいろわからないことはあるし、他人には聞きづらいこともある。その点を教えてくれるのは非常に助かるんだけど、正直構いすぎというか……「男の子の事はよくわからないからこれまではアレだったけど、女の子ならいろいろ教えて上げれるもの」うん、それはわかるんだけどね? 土曜日なんてほぼべったりだった……一緒にお風呂入って髪や体の洗い方教えてあげるとかしなくていいから!


さすがに姉の裸でどう思うかとかはあまりないけど、それは別にしてもこの年、しかもさして広いともいえない家風呂で姉と一緒と風呂は照れるって話じゃないわ。


とにかくそんな感じで、一夜明けて(さすがに寝る時は別々だった)。


翌日那美は今度は僕を街へと連れ出した。洋服を買うためだ。


実は僕の身長だけど、元の身長より10cm以上縮んでしまった。更にはそもそも骨格も変わったせいか体つきも大きく変わったため、元の男の時代の服が大分合わなくなってしまったのだ。そのため、とりあえず今の僕の体型に近い(実際には少し那美の方が背が高いけど)彼女の服を借りようと相談したら、にんまりという笑みを浮かべた那美に連行されたのである。


まぁ、必要なものだと思って特に抵抗はしなかったんだけど。ただその先が予想外だった。


「ちょっと那美! もっとメンズやユニセックスの服にしてよ!」

「あら、せっかくそんな可愛らしい姿になったんだし、こういう服もいいんじゃない?」

「そういう服は那美が着ればいいでしょ、僕に着せようとしないで!?」

「私はあまりこういう服似合わないんだよね。どう見ても今の那岐の方が似合いそうじゃない」

「中身は男の子って事忘れないで!?」

「最近男の娘ってのが流行りってのも聞いたし、問題ないんじゃない?」


どこから仕入れてきたそんな知識!


……結局いくつかは女の子!って服を買わされた。基本的にウチの生活費諸々は那美が出しているわけで、買い物に強く出れないんだよね……。


あと下着はもうよくわからないので、こちらはすべて那美に任せました。最初トランクスにしようとしたら怒られたし(後で調べたら女性用トランクスってのもあるみたいだしそっちでいいじゃんと思ったけど時すでに遅しだった)、ブラに関しては


「間違いなく擦れるし、何よりそのサイズでつけないと見てノーブラなの丸わかりだよ。間違いなく男たちにねちっこい視線でちらちら見られると思うけどいいの?」


なんて事言われたらつけないって選択肢は選べないよ……。胸見られる事くらいは別に気にならない気もするけど、そんな状態で僕の中身しらない人間が見たら間違いなくアレな子だと思われるじゃん……さすがにそれはちょっと。


それにしても那美さん。弟の性別が変わるというとんでもない出来事が起こったのに、即馴染みすぎだし楽しみすぎじゃないですかね?


「弟がいらなかったわけじゃないけど、妹も欲しかったし」じゃないんですよ。

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