日常の愛おしさ〜父編〜
父はどうしても、ゴロゴロ
寝っ転がる私を起こしたいらしい。
私は特に
冬の冷気と太陽の日差しが混じり合う
午前中の窓際が好きだ。
そして、そこでゴロゴロがするのが好きだ。
ちなみに、家族の中で私が1番、若い。
ゴロゴロしていると、父が一瞥し言ってくる。
「おばやんみてぇだな。」
田舎訛りがあるので念の為、訳すと
※おばあさんみたいですね。となる。
これは確か2、3日前も言われた。
そして、父がゴロゴロしている私のそばを
何往復かしてまた言ってくる。
「寝てっと、筋肉おちるぞ。」
※寝てると、筋肉退化しますよ。
どうしても起こしたいのだな。
きっとゴロゴロしているのが
目障りなのでしょう。
それにしても、同じ光景を見て
毎度同じコメントをしてくる。
全く関係ないことですが
このやり取りをして気づいたことがある。
よく、老化的なボケはネガティブに
捉えられますが、私は
それは、ある意味、一瞬一瞬が
その人にとっては新しい日常なのでしょうと。
同じ光景を見て麻痺してしまっている
感性より、遥かに眩しい老い方だと
愛おしくなってきました。