第22話 説明書 vol.13.0②
ちょい長いです
☆《暗黒強制》☆
暗殺者集団の《暗闇の猟犬》の必殺システムの一つ。本組織が創り出したオリジナル魔法であり、組織に属している者はその教えを承ることが可能となる。
名前の通り、暗闇という《暗闇の猟犬》に絶対的に有利な空間を強制的に作り上げる魔法である。
その正体は、光魔法によって強制的に自分達に都合のよい光粒子以外を取り除くというものである。
☆《フレンドリ・アンファイア》☆
腕輪状のアイテム。明所暗所に関わらず、同一アイテムを所持する者の詳細な所在がわかる。もちろん効果範囲はそれほど広くはない。
☆《光集性魔力暗視スコープ》☆
暗殺者集団《暗闇の猟犬》の必殺システムの一つ。暗所であっても肉眼では見えないほどの微量の光魔力の粒子さえあれば、日常に困らない程度には視界が確保出来る。《暗闇の猟犬》のメンバーであれば日常どころか殺しすら可能である。
☆《雲霞消し》☆
所持者の気配を、ある一定レベル以下に落とす。
暗闇でこれを用いたらもう誰の手にも負えない。
なお、
☆《ナンバーズ》☆
暗殺者集団《暗闇の猟犬》に属する三つのカテゴリの一つ。
こちらに所属する者は《ナンバー・ドメイン・◯◯》と名付けられる。
残る二つのカテゴリは《カラーズ》と《パーツ》と呼ばれる集団である。
☆《ナンバー・ドメイン・フォー》☆
サディストで人殺しに快感を覚える変態。
山田に手も足も出ずに圧倒されたばかりか、用意した全ての策が安々と破られたことで、精神に多大なダメージを受けた。
あの戦いの話を聞かれると、何を思い出したのか発狂する。
王国にて身柄を確保され死罪となる。
☆《ナンバー・ドメイン・スリー》☆
常勝の仕組みを見抜かれた状態で遭遇。即効でしばかれて意識を失う。ただし暗闇に浮かぶ二つの光だけは鮮明に覚えている。
☆《ナンバー・ドメイン・ファイブ》☆
出会い端にやられる。何もわかっていない。
他と比べると幸せ。
☆《ナンバー・ドメイン・シックス》☆
実験台にされめちゃくちゃにされた。
あの日のことがトラウマに。
☆《ナンバー・ドメイン・ツー》☆
上位メンバーのみが所持を許される《雲霞消し》の所持を許されるくらいには実力者。
なお、
☆《ナンバー・ドメイン・ワン》☆
殺しのシステムがなくとも、単純な実力者はマスタークラスである。ターゲットを殺す護る云々を抜きにすると、単純な実力勝負でラグラ・グラディウスに迫るほどである。
今回は騎士団長ラグナ・グラディウスを幅広い戦術により出し抜き、獲物をあと一歩の所まで追い込むも、パフィ姫を護る少女に完敗する。
基本となる《暗黒強制》《フレンドリ・アンファイア》《光集性魔力暗視スコープ》《雲霞消し》を用い、多彩な技《質量ある影》《影操》《影の鎌》《影の檻》や、奥の手である、自身の脳のリミッターを完全に解除する《スウィッチ》、純粋な影から外傷あるいは装備者の動きを完全に補助する鎧を造り出す《影の鎧》、影により作られた鎧を準神話石レベルまで引き上げる《闇より深い闇》の三つを用いるも、全て完封される。
今後は王国のために生きることになる。
☆《ナンバー・ドメイン・ゼロ》☆
《ナンバーズ》の真のトップ。老齢であるため、実際の暗殺に携わることはめったにない。今回はどうしても失敗出来ない依頼であったため、万全を期し誰にも告げず影に潜むことで、暗殺を完璧なものにしようと目論んだ。
影に潜み、根気よく殺しの機会を伺うも、山田に《光収束》で串刺しにされ任務失敗となる。
☆《カラーズ》☆
作中に名前すら出ず。ここに所属する者は《カラー・ドメイン・レッド》や《カラー・ドメイン・イエロー》の様なコードネームを授かる。トップは《カラー・ドメイン・ブラック》か《カラー・ドメイン・ホワイト》のどちらか。
ワイズマン公爵家を襲撃するも、賢者アンジェリカやその他の人員の奮闘によってそのほとんどが討ち死にとなる。
☆《パーツ》☆
作中に名前すら出ず。ここに所属する者は《ボディ・ドメイン・レッグ》や《ボディ・ドメイン・アーム》の様なコードネームを授かる。トップは《ボディ・ドメイン・ブレイン》か《ボディ・ドメイン・ハート》のどちらか。
ボルダフ辺境伯家を襲撃するも、謎の半透明の少女によって鎧袖一触の扱いをされ全ての者が捕らえられた。この際に幸い死者は出なかったが、残念ながら、捕らえられ情報を抜かれそうになったとき、連座式の呪術によりそのほとんどが死亡した。
☆《正体不明》☆
ここ数年突然現れた二人組の暗殺者。
これまでの暗殺完遂率100%であり、目撃者は一人もおらず謎に包まれた存在であった。その正体は山田やアノンの曰く二流の戦士ノルアルドと戦闘のいろはも知らない少女魔法使いウィズの兄妹である。
彼ら二人が驚異的な暗殺のパフォーマンスを達成出来たのは、ライオネル皇国の至宝とも言われる三つの《神話級》のお陰であった。
三つの《神話級》は以下の三点である。
剣:《ヒーテッドバターナイフ》
鎧:《リジェクトハート》
杖:《ルームメイカー》
妹ウィズが《ルームメイカー》によって暗殺対象や目撃者を片っ端から隔離空間へと飛ばし、武器防具破壊効果があり、斬撃を飛ばすことを可能とする《ヒーテッドバターナイフ》とおよそ全ての攻撃を無効化する《リジェクトハート》を装備した兄ノルアルドが暗殺の対象となる者を隔離空間にてじっくりと抹殺する───これが《正体不明》の正体と必勝の秘密であった。
☆ノルアルド☆
ライオネル皇国第十一番目皇子。
彼が皇を継ぐ可能性は極めてゼロに近い。
戦闘能力はアノンとイチロー曰く、良くて二流。しかし、《神話級》のお陰で暗殺を成功させ続け、その結果、ただでさえ傲慢だった性格が、目も当てられないほどに尊大なものとなった。自分の実力に陶酔出来るため、暗殺を楽しんでいたフシがあるが、無意識に己の無力さを理解していることの裏返しと言えるかもしれない。妹ウィズだけが大事だった。
☆ウィズ☆
ライオネル皇の血を継ぐが、継承権はないに等しい。
考え知らずの愚か者。ギャル。
☆《リジェクトハート》☆
鎧。ほぼ全ての攻撃を無効化する。
鎧自体が、それが攻撃であると判定を下すまでに、若干のラクが生じる。そこを突かれて、装備者であるノルアルドが敗れた。
とは言うものの、ラグはほんの一瞬のものであるので、不意打ちでの攻撃などでは通じない。通じるとすれば、意識外からの電気による攻撃や、光速での攻撃となる。そう考えると本エピソードに登場した三つの《神話級》の中で最も優れたアイテムと言える。
☆《ルームメイカー》☆
杖。使用者を魔力量や、魔力制御や、魔法の威力などのあらゆる面で大幅補正する。また対象を隔離空間へ飛ばすことが出来る。
本アイテムの目を見張る効果は、それだけにとどまらず、隔離空間を複数個作れることと、空間内に何らかの効果を付与できる点である。ウィズはこれによって、空間内の時間の流れを遅くしていた。本来であれば、空間内に送られた人物を弱体化したり、通常以上の重力を加えたりと、様々な使い方があるが、ウィズには扱い切れなかった。
☆《ヒーテッドバターナイフ》☆
剣。変な名前。使用者の斬撃を飛ばす効果と、《伝説級》未満の装備を確実に破壊する効果を持つ。
特に後者はいろんな意味で厄介。彼を相手にした場合、下手な装備の者は、装備なしで戦ってるのと同義となる。
また《伝説級》未満とは何なのか? という話にもなってくる。そんな謎等級が適用されて、それに従って確実に装備が破壊されるなんて、不可思議極まりないことである。
☆ドレッサー☆
アノンの改造魔銃。二丁ある。
実弾、魔力弾の両方を使用できる銃であるがアノンは実弾を用いる。また、アノンは様々な魔力が付与された実弾を大量に用意しており、また弾倉はマジックバッグの中と繋げられており、銃弾がなくなると同時にオートで装填される。
全ては継続戦闘能力と、どんな敵にも対応するためのものであり、自分は独りであるというかつてのアノンの思想を反映したものである。
☆ドレッサーに結ばれた何らかの金属の糸☆
アノンは器用にも糸を使える。
☆《連鎖フレア》☆
アンジェリカオリジナルであり、彼女以外再現不可とされた魔法。アンジェリカの威力には到底及ばず、九つといった少ない数の火種ではあるが、奥の手の一つとしてアノンが使用してみせた。
☆《紫電》☆
アンジェリカオリジナル魔法。一種類の魔法を複数個用いることで成立させる《連鎖フレア》とは異なり、複数種類の魔法を一度に用いる仕様であり、使用難易度はさらに高くなる。
実際にアノンですら用いることは出来ない。
☆小さい箱☆
《紫電》使用するための補助アイテム。魔法の使用に必要な準備のほとんどをこの箱がやってくれる。
中に複雑な紋様を刻み込んだいくつもの小さな魔石が精緻なバランスで並べられ固定されている。
アノンがアンジェリカに頼み込むことで、共同で研究し創り上げた一品。
☆DIY☆
センセイとミカが帰宅後に行ったこと。
手狭になった小屋を増築するんじゃというセンセイと、彼女の意向に従うミカによって行われている。
センセイは、ミカが無心でいられるように仕事を与えた。
☆二人旅☆
センセイとミカの旅。ミカの贖罪の旅であった。
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