第42話 勇者絶対包囲領域
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☆《多重清浄結界》☆
悪しき者の魔力や膂力といったあらゆる能力を減少させる清浄結界を、六重に重ね掛けしたもの。
発動には、優れた光魔法の遣い手が必要であり、六重ともなると、大司教クラス以上の術者が少なくとも六人はいると考えられる。
今回用いられた、城を覆い尽くすほどのこの結界は、ギルバート枢機卿によって集められたメンバーの中で、有能とされる大司教四名と、枢機卿二名によって使用された。
また、本結界の『悪しき心を持つ者』の対象として反応している者が存在する。
[対象者→竜宮院王子]
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☆《神気結界》☆
神気によって構成された結界の変形版。
遣い手であるセナやオーミの許可なき者は、それが例え世界最高の戦士だろうが魔法使いだろうが、結界内から外に出ることは不可能である。また内部で発生した能力が外に漏れることもない。
結界内で遣い手によって指定された人物の能力が大幅にダウンする。
[対象者→竜宮院王子]
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☆《祝の指輪》☆
クロア・テゾーロ謹製の指輪。一定距離内に存在する対象人物の所持するアイテムが効果を発揮するのを妨げるアイテム。
常時発動ではなく、何らかの定められたトリガーが必要となる。今回は、クロア自身の指を鳴らす音に反応し、起動するように調整されていた。
名前は、自らを呪いから解放してくれた聖騎士への感謝の気持ちに由来する。
[対象者→竜宮院王子]
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☆《破邪結界》☆
聖女ミカによる結界の一種。
結界内の対象は大幅に能力を削がれる。
また対象が悪しき存在である場合、その効果はさらに大きいものとなる。
強力な結界であるが故に使用難易度が非常に高く、消費魔力も莫大なものとなる。加えて、玉座の間という広大な空間を覆うほどの《破邪結界》などという芸当が可能な人物は聖女ミカをおいて他にはいないだろう。
[対象者→竜宮院王子]
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☆《外部内魔力》☆
体内に存在する魔力を、魔法に変換せず魔力のまま体外へと放出したもの。
アンジェリカは体外に放出した魔力を操作し、魔法を発現させることで極度に小さい魔力放出孔に限定されることなく、擬似的な上級魔法を使用することを可能とした。
またこの技術によって、アンジェリカのオリジナル魔法である《反射鏡》という『魔法を反射する魔法』を用いることが出来る。
今現在も、玉座の間全域に極低濃度にアンジェリカの《外部内魔力》が散布されている。
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☆《status ailments forbidden zone》☆
枢機卿ギルバートの能力によって発生した空間。
現在は、玉座の間全域がこの空間となっており、この空間内でギルバートより選ばれし者は、全ての状態異常から護られる。
ただし、守護の対象が増えるほど使用者の負担は加速度的に増加する。
[対象者→玉座の間にいる竜宮院王子を除く全ての者]
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☆《呪い殺しの呪い》☆
クラーテル教皇によって玉座の間に設置された呪い。
原初の呪いにすら反応する最強の呪い殺し。この術式はあらゆる呪いに反応し、即座に術者に何倍もの威力の呪いを飛ばす。
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☆《憑依禁止領域》☆
クラーテル教所属でかつてコールという名であった男が、聖女ミカのために馳せ参じ、発動させた特殊結界。
何らかの存在(悪しき者であれ神聖なものであれ)が人の身体に憑依するなどの行為を妨げる結界。用途が著しく狭く、半ば禁呪に近い術式。
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☆《状態異常耐性付与アクセサリ》☆
形状は指輪、腕輪、ネックレスなどの様々なものである。
レアアイテムであり、非常に高価な物であるがマディソン宰相がその権力を以ってして、短期間で大量に掻き集めた。
権力と財力はやはり強し。
玉座の間に集められた人員のおよそほとんどが、事前に渡されて装備している。また偽物が多いことで有名なアイテムであるが、全て本物であることが確認されている。
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☆《護剣リファイア》☆
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