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この世界がいずれ滅ぶことを、俺だけが知っている  作者: 灰島シゲル
二章

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57/351

身体強化Lv3


 

「うーん………。30、か……」


 思わず明は、自動再生スキルの詳細に表示された、次のスキルレベルアップに必要なポイント数を見て唸った。

 魔力回復も、自動再生も、スキル取得に使ったポイントは7だ。それにより、明の所持するポイントは残り44となっている。

 スキルレベルアップをしようと思えば出来なくもないが、他のスキルにも明はポイントを消費したかった。

 少しの間悩んで、明は手を振り、その画面を消した。



(それじゃあ、次は……と)



 再び、明はステータス画面を表示させる。

 その中から今度は、身体強化のスキル詳細画面を明は開いた。




 ――――――――――――――――――

 身体強化Lv2

 ・パッシブスキル

 ・筋力、耐久、速度が強化される。強化の値はレベルに依存する。



 獲得ポイントを30消費して、スキルのレベルを上げますか?  Y/N


 ――――――――――――――――――




 指を動かし、『Y』を選択。

 身体強化Lv3を取得したことを知らせる画面が出てきて、明はそれをすぐに消すと、ステータス画面を開いた。




 ――――――――――――――――――

 一条 明 25歳 男 Lv9(38)

 体力:65

 筋力:165(+50Up)

 耐久:134(+50Up)

 速度:149(+50Up)

 魔力:13【14】

 幸運:39



 ポイント:14


 ――――――――――――――――――

 固有スキル

 ・黄泉帰り


 追加効果によるシステム拡張スキル

 ・インベントリ

 ・シナリオ

 ――――――――――――――――――

 スキル

 ・身体強化Lv3

 ・解析Lv1

 ・魔力回路Lv1

 ・魔力回復Lv1

 ・自動再生Lv1

 ・疾走Lv1

 ――――――――――――――――――

 ダメージボーナス

 ・ゴブリン種族 +3%

 ・狼種族 +3%

 ・植物系モンスター +3%

 ・獣系モンスター +5%

 ――――――――――――――――――




(Lv3で上昇は50ずつか。強化済みのボスモンスター相手にはまだ敵わないだろうけど、これだけあればある程度は大丈夫だろ)


 大きく上昇した自らのステータス画面に、明は満足気に笑った。

 それから、明は残りのポイント数を見つめてどれに割り振ろうかと思案する。


(今回のミノタウロス戦を考えても、魔力の項目はある程度伸ばしておきたい。ポイントをいくつか割り振っても良いような気もするけど……。新しいスキルで、自分の戦力を補強しておいたほうが良いような気もする)


 死に慣れたとはいえ、わざわざ死にたいとは思わない。これでもまだ、正気は残しているつもりだ。

 ポイントが限られているだけに、ここからの選択は慎重にならざるを得なかった。



(そう言えば、前は危機察知や索敵が欲しいって思ってたんだよな)



 危機察知も索敵も、どちらも消費に使うポイントは5つだ。

 明は悩むようにその二つの文字を見つめる。



(うーん……。どうしようかな。危機察知は事前に訪れる危機を察知できるという効果で、索敵も周囲のモンスターや人を探しだす効果。どちらも、便利っちゃ便利だが……)



 正直に言って、今は微妙だ。

 自分にとっての強敵かどうかなんて解析があれば見て分かる話だし、戦闘中の危機――おそらく不意打ちや奇襲の類なのだろうが、仮にそれが事前に分かったとして、それに対応できるだけのステータスが無ければ意味がない。

 これまでの経験から考えても、モンスターは人間よりもはるかに強大で、強力だ。

 今、危機察知スキルを取得するよりも別のスキルにポイントを回したほうが良さそうな気もする。

 そしてそれは、索敵に関しても同じことだ。

 一度死に戻ってしまえば、その時間にどのモンスターがどこに居るのかなんて、おおよその居場所が分かるようになる。『黄泉帰り』さえあれば、『索敵』スキルを使う機会はあまりないように感じる。



(それよりも、こっちのスキルの方が役に立ちそうなんだよなぁ)


 心で呟き、明はそのスキル詳細を開いた。




 ――――――――――――――――――

 第六感Lv1

 ・パッシブスキル

 ・スキルの所持者は五感以外の感知能力を有するようになる。また、五感では感じ取ることの出来ない、物事の本質を見極めることが出来るようになる。スキル所持者の第六感の強さは、スキルレベルに依存する。



 第六感Lv1を取得しますか?  Y/N  


 ――――――――――――――――――




 ――第六感。いわゆる、直観や霊感などといった、言葉では言い表せない感覚のことだ。


(取得するのに必要なポイントは12ってだいぶ多いけど、その分、こっちのほうが今後も使えるような気がする)


 理屈ではなく、自然と明はそう思った。

 取得するスキルは決まった。

 さっそく、明はポイントを消費して第六感を取得する。

 そうして、取得した後に次のスキルレベルアップに必要なポイントを確認すると、明はその画面を消した。



(第六感の、次のスキルレベルアップに必要なポイントは40か。取得の時に使うポイントが多いからか、レベルアップに必要なポイントもなかなかだな。…………第六感を取得して、これで残りのポイントは2つ。あとはキリが良いところまで、魔力に振り分けるか)



 魔力回路の取得が遅かっただけに、ステータス画面の魔力値は低い。

 それを補うには、現時点ではこうしてポイントを割り振って補完していく他に方法はないだろう。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 他の感想にも書かれていますが世界観が好きです。 [一言] 明に全人類を救うつもりがない以上、その他大勢の戦力をできるだけ効率的に強化し、生存率を上げる必要がありそうです。 インベントリに登…
[一言] 何度も死ぬ事を覚悟し受け入れるなら攻撃力特化が良さそうだよね 相手は毎回初見でこちらは何度もシミュレーションできるんだからぶっちゃけそれさえあればなんとかなりそう 理想は当てれば勝ち
[気になる点] 死に戻りを攻略法の一つとして受け取めるようになっちゃってるね。 段々頭のネジが外れてきてるぞ… 駆逐し終わって世界に平穏が訪れたとして、この調子だとその時普通の生活に戻れるのやら
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