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愛される王女の物語  作者: ててて
18/29

日常

「シルフィオーネ様!こちらはいかがですか?レースの装飾が可愛らしいですよ!」


「いえいえ、シルフィオーネ様なら絶対このドレスです!花の装飾でしょう!」


そう言い合うのはマーサとミーナ。

今日、私が着るドレスを選んでくれてるのだけど、あまりにも多いから中々決まらない。


なんでこんなにドレスが多いの…


気づかぬ間にドレッサールームの物が増えていて、毎朝服を決めるのが大変なのだ。


「シルフィオーネ様!この青いドレスはいかがですか?」


「こちらの深緑のドレスも素敵です!」


…どちらでもいい……とは言えないが。


「…あ、その紺のドレス……」


かかっていた紺色のドレス。パッと見あまり装飾はついてないが落ち着いている。


「こちらですか?」


「それにしてもいいかしら…」


ダメかしら。2人が選んだドレスの方がいいのかな。


「はい!こちらにしましょう。大人っぽいドレスですし、きっとシルフィオーネ様に似合いますわ!」


「では、私はアクセサリーを持ってきます!」


よかった…反対されなかった…


そうして、私は紺のドレスを着て、ミーナが持ってきてくれたシルバーのネックレスをつける。髪を結われ、準備が整った。


朝食を頂き、食後の紅茶と共に本を読む。


この本も、もう読み終わるな…


そろそろマーサに新しい本を頼もうかな。と思っていた所で扉が叩かれた。


返事をするとレオン様が入ってくる。


「おはよう、シルフィオーネ」


「おはようございます、レオン様」


レオン様との会話にも慣れてきたと思う。レオン様はいつも通りの優しい笑顔で、わたしの隣に座った。


「…そのドレス、とても似合うね。青色も似合うけど紺色だと大人っぽいのが際立って素敵だよ。」


「あ、ありがとうございます。」


レオン様は色んなことを褒めてくださる。今のように着ている服はもちろん、動作や姿勢、勉学まで。


あまり褒められてないものだから恥ずかしいものの、心は浮き立ってしまう。


「今日は、学校に行かれないのですか?」


レオン様は現在17歳。王立学習院高等科2年生だ。


本来ならば私も初等科3年生なのだが、文字を読めるようになったがほかの教科がまだ分からないし、マナーも学べてはいないため通えない。


これからゆっくり学んでいけばいいとマーサも言っていたし、遅いかもしれないが自分のペースで頑張ろうと思う。


「今日は休校なんだ。父上も今日は仕事を手伝わなくていいと仰って下さったし、せっかくだからシルフィオーネと過ごしたいと思ったんだけど……ダメかな」


眉を下げ、すごく悲しそうな顔をされる。元から断るつもりはないが、そんなに悲しい顔をしなくても……


「ダメじゃないです。是非!」


すると、レオン様は小さな子供のように綻んで笑った。


「ありがとう。…何をしようか。んー、遊びたい?王宮の中を探検する?あ、父上に会いに行く?」


いえ、陛下に会いに行ってどうするのですか……会いに行ったら怒られそう。


せっかくなので王宮の中を案内して頂くことになった。


「あら!それでは、しばらくお待ちくださいね~」


そう言って、慌ただしくマーサとミーナは何かを準備してカゴにつめる。


「はい、この中にはクッキーとマドレーヌとサンドウィッチと紅茶キットが入っています。紅茶の入れ方は教えたので出来ますね?お腹が空いたらどこかでこれを広げて食べるんですよ?分かりましたか?」


「…え?マーサとミーナは一緒に来てくれないの?」


「私たちも一緒に行きたいっっ!!……いえ、残念ながら私たちもお仕事があるのでご一緒は出来ないのです。本当に残念ながら!!」


「ですので、シルフィオーネ様はレオン様と護衛のハンス様と探検してきてください。」


そうよね……マーサもミーナも忙しいし、我儘言っちゃいけないよね。


「…わかったわ。大丈夫、紅茶をいれれるようになったもの……。でも、今度私とどっか行きましょうね?」



「「もちろんですっ!!」」


そう約束して、私はレオン様に王宮の探検をして頂くことになった。



あと、カゴはハンスが持ってくれました。




備考


16-18歳 高等科1-3年

13-15歳 中等科1-3年

10-12歳 初等科1-3年


1-9歳までの貴族の子は家で家庭教師を雇い、勉強するのが一般的。

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