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俺の嫁は魔女

初めまして。

お読みいただいてありがとうございます。他の作品より糖分多めでございますのでお気をつけください。誤字脱字文章云々に関しましては大目に見てください。

~戦士の帰還~


・秋山 祥(30)

 普通のサラリーマンで普通の日本人だ。少し遅めの結婚をしてそろそろ半年。新婚気分が抜けるか抜けないかの時期だが、家にすぐに帰りたいと思ってしまう。なにせ嫁が可愛い。のろけですまんがもう、まじで、ほんとに可愛い。

 壁は用意しておく。好きに殴ってくれ。とまぁ俺は幸せいっぱい。今日も仕事をそこそこに帰宅中。ただいま、玄関前。鍵を取り出そうと鞄を探っていると、がちゃ。あぁ、開けてくれたらしい。家に入る前に気持ちを落ち着かせる。にやけてないかな。間抜けな顔を嫁に見られたくはない。少しネクタイを緩めてっと、よし大丈夫。


「ただいま~」


 ばたんと後ろで扉が閉まる。あれ?嫁がいない。鍵開けてくれたんじゃないの?って思ってると何もしてないのに鍵とチェーンがかけられる。わぉ、いっつぁまじっく(笑)目の前の現象に驚いているとおどろおどろしいしわがれた女の声が聞こえる。


「ひっひっひっ・・・疲れ果てた戦士よ、ようこそ魔女の館へ、、、お主の入ってきた扉は今固く閉じられた。さぁ、選ぶがよい。。。体を清めるか、獣の血肉を喰らうか、それとも、、、この魔じ。。。」


「じゃあ美雪さんで。」


「ふぁ。ふぇ、、、もっもう、祥さん恥ずかしいって」


 婆さんみたいな声から可愛らしい透き通った女性の声に変わる。


「そんなとこで隠れてないでお出迎えしてよ。美雪さん?」


 玄関すぐの部屋に秋山 美雪(25)さんはいた。彼女こそ俺の嫁。そして、、、現代に生きるマジもんの魔女、、、らしい。その彼女がおずおずとこちらの様子を伺っている。可愛い。とても。小動物的を愛でるような感覚に見舞われる。あー、なでなでしたい。と思う気持ちを我慢しつつ靴を脱ぎ、上がる。


「普通に出迎えてくれればいいのにー。なんでいつも魔女っぽい出迎えなの?」


「、、、普通に出迎えるの、恥ずかしくてぇ。」


 声ちっさい。少しへこんでるのかも。そういうところも可愛い。


「まぁ、冗談はおいといて、先にお風呂入ってくるね。」


「う、うん。わかった。じゃあご飯温めるね。・・・それでね、あのね、、、」


 嫁がもじもじ、、、ずっと見てたい。


「おかえり。」


 破顔一笑、あーこれはダメだ。痛恨の一撃だ。たぶん俺の顔はもうゆるゆるだ。


「ただいま。」


 なんとか声に出して部屋を目指す。こんな間抜け顔をあまり見せたくない。


~魔女のメニュー~


「ふー。さっぱりしたー。」


 風呂上り。ジャージに着替えて楽な恰好。しかも明日は休み。最高だわー。台所に行くと美雪さんが待っていた。椅子にちょこんと座ってる。

 我が家は賃貸マンション2LDK、月8万ちょいのこじんまりとしたところの3階。都心までのアクセスはそこそこ(俺が仕事に行きやすい)、家の近くには生活に必要なスーパー、薬局、病院等々ありそれなりに便利だ。一緒に住み始めるようになってこのマンションを借りたがじき1年経つ。結婚する前に半年同棲したがその時は今よりも美雪さんが恥ずかしがって大変だったし、可愛かった。今でも可愛いけど。

 おっと、いけない。また、にやけてる。精神統一。俺も席につき手を合わせた。


「いただきます。(贄に感謝を)」


 うん。俺はもう聞きなれてる。どうやら美雪さんのような一般的な魔女のご家庭では、食事とはサバトであり、出される供物に感謝する意味を込めて贄に感謝をと言うらしい。いただきますとそんなに変わらないからいいだろ。


「今日はね、秋を告げる海の眷属が安価で並べられていたの。だから焔で丸焼きにしてみました。」


 にこっと笑いながら物騒なことを言う美雪さん。壊滅的に可愛い。可愛いんだが、秋刀魚を焼いただけなのに大層な言い回しだ。


「それと、豆の錬金術スープと薬草の八つ裂きと黄金の実の蒸したもの。それと紫の生き埋めです。」


 ・・・美雪さん、にこにこってしながらいうけどそれじゃ一般の人通じないからね。


「味噌汁に、サラダ、ごはんに茄子の糠漬け。どれもおいしそうだねー。・・・ところで美雪さん?」


「ふぁ、ふぁい。。。なんですか?」


なにもびくびくする必要ないのに、可愛らしい。


「外でそんな風に話してないですよね?」


「はい。大丈夫です。お外では誰かと話すこともあまりないですし、、、こんな風に話すのは実家か、祥さんぐらいです。」


 健気で可愛すぎるんだが、俺の嫁が可愛すぎるんだが、、、とはいえ、俺以外に話す人いないのは少し心配だ、近所付き合いできる友達とか出来てほしいのだが、


「そっか、ならよかった。ご飯食べちゃおう。せっかくおいしそうなのに冷めちゃもったいないし、、、いつも作ってくれてありがとう。」


 そう言って秋刀魚と飯を頬張る。脂がのっててうまい。美雪さんはさっきの言葉に照れてしまってもじもじしながら、えへへ、えへへと呟いている。傍から見ると危ない感じだがこれはこれで可愛い。


~俺たちの夜はまだまだこれからだ~


 飯を食い終わって片づけてちょっとだらっとテレビとか見て、そろそろいい時間。あくびをし始めた俺を見て、そろそろ寝ましょうかと美雪さんがいう。うん。寝ちゃう。

 寝室に入る。ダブルサイズのベットがどん。狭い部屋なのに面積をとりやがる。美雪さんが布団では寝れないらしいのでベットにしたがその際ノリでダブルにしちゃう?と聞いたら顔を赤らめて、うんっていうから、もー見てるこっちが悶える。可愛い。壁はいくらでも用意してある。故に我が家はダブルベットなのである。

 寝巻に着替えていそいそとベットに入り込む。照明を少し落とすとナイトウェアに着替えた美雪さんが入ってくる。うん。ここでは可愛いではなく色っぽい。黒のナイトウェアに色白のコントラストが良く映える。鼻の下が伸びてしまっていることを美雪さんに気取られないようあくびをするふりをして巧妙にごまかしていると美雪さんが入ってくる。鼻孔を刺激する優しく甘い香り。俺の内なる狼さんが吠えそうになるが我慢我慢。何気ない話をしよう。そうしよう。


「明日から連休だけど?どこか行く?」


 そうそう、何気ない何気ない。


「えっ、、、えーとね。。。お外はいいかなーって」


「そっか、じゃあ家でゆっくりするかー。」


「う、うん。、、、でね、あのね、祥君がよければなんだけど、、、」


「ん?なに?」


「あ、明日お休みだし、ゆっくり寝れるから、で、できれば、なでなでしてほしいなと。。。」

 

 あぁ、精一杯頑張ったんだね。一生懸命のお願い。叶えましょう。叶えますとも。そして可愛さに悶えますとも。頭をなでなでしたときにえへへと笑う美雪さん。その姿を見てに俺の内なる狼は鎖を食いちぎってしまったらしい。。。

 ちなみに魔女は夜行性らしい。俺たちの夜はこれからだ。

お読みいただきありがとうございました。

連続モノとして書こうかどうかと思っていますが、未だ未定です。

ネタがべたなものになりそうですが、、、それでも良ければと言う感じです。


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