鋼鉄人種
それはある日突然現れた人種、「鉄鋼人種」自身のから金属を生成できるようになった人類、人々は鉄鋼人種を恐れながらも受け入れ共存した。だが共存していく中、人々は鉄鋼人種に対しての恐怖心を忘れ手を取り合い共存する存在から差別し見下す存在へと
薄暗く湿った牢獄、手足を縛られろくに動けない。
いやたとえ手足が縛られてなくとも空腹で動けないであろう
数十人がいるとは思えないほどに牢獄棟静かな空間、うめき声すら聞こえない空間にカツカツカツと人の足音が聞こえ自分の牢獄の前に立ち止まって鍵を開けた
「出ろ」
黒い制服きた看守に手足の拘束具を外し口に栄養剤のような物をつっこまれる、そのまま引きずられるように地下の実験室のような所につれていかれる
その部屋は灰色の壁に血まみれな床、その奥にある拘束具がついた鉄板に括りつけらる、看守はおもむろに拳銃に弾丸を込め銃口をこちらに向けた。
バンッ
「があぁ」
体中に激痛が走るそれこそ命の危険を感じるほどにその瞬間に打たれと部位を中心に金属が体を覆う
体に入っていた弾丸が金属に押し出され床に落ちた
体を覆っている金属を看守はペンチで引き剥がすブチッという音を立て金属を皮膚とともに無理やり引き剥がす大量の血液が流れ落る
「がぁ!…うっぁぁあ!」
皮膚を引きちぎられる痛みに耐えられず叫びをあげる
鋼鉄人種が生命に危機を感じた時に生成される鉱物ライフアイアン
固くそれでいて加工しやすい、しかも俺たちがいる限り無限に生成できる、今の人類にはまさしくライフ生活がかかっている鉄だ
ライフアイアンを数十回とられたあと俺はまた牢屋に入れられる
前までは色々頑張っていたがもう脱獄の兆しなんか見えない俺はいつだったか脱獄の努力をやめた
「俺の目はさぞ死んだ目をしてんるだろうな」
もう涙なぞ枯れて流れないが情けない言葉はでる、時間が過ぎるのを待つだけの日々死ぬ気力もない
「誰かおるか?おーいおらんのかぁ?」
遂に幻聴まで聞こえてきた、それも背中の壁から
誰もいないあるのは分厚い壁まぁその向こう側には希望溢れた世界があるが
おれはその希望にすがってしまった
「助けてくれ」
ドカァァン
その瞬間壁が壊れたそこに貼り付けられていた俺も吹き飛ばして
「なんやおるんやないか」
壊れた壁の向こう俺の目に飛び込んで来たのは大きな満月を背にたってた髭面の男だった