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すみれ荘には普通の人間がいない 〜元・天才フィクサーの平穏な日常は、深夜のキッチンで崩壊する〜  作者: リリリリス
【第二章:共犯者たちの学園狂騒曲】

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第四十五話:脳波測定(シナプス・スキャン)の超絶パチンコ確変

グラウンドを分厚い雪雲が覆い、凍てつくような冷気が学園の窓ガラスを白く曇らせる放課後。

生徒会室の空気は、これまで西園寺が持ち込んできたどんな最新機器の排熱をも無に帰すほどの、絶対零度の緊張感に支配されていた。俺——相沢湊は、いつものように「平均点モブ」の無害な鉄仮面を顔面に貼り付け、パイプ椅子に背筋を伸ばして座っている。

だが、デスク越しに俺を見据える生徒会長・西園寺玲王の手元には、無数の電極とセンサーが這う、SF映画の洗脳装置のような恐ろしいヘルメット型デバイスが置かれていた。


「相沢くん。人間は、声も、心拍も、発汗も、瞳の動きすらも、後天的な訓練で完全に自己暗示をかけられるのかもしれない。……だが、大脳皮質で発生する『神経細胞ニューロンの電気信号』、すなわち脳波の発火だけは、物理的に偽装不可能だ」


西園寺は手元の巨大なモニターを操作し、俺の頭部に装着させた電極から送られてくる、アルファ波、ベータ波、ガンマ波といった複雑な脳波の波形をリアルタイムで表示させた。


「これは『超高精度・脳波測定およびシナプス発火解析システム』だ。人間が嘘をつき、真実を隠蔽するための思考回路を巡らせた瞬間、脳の前頭葉では特有のスパイク波が発生し、強烈な認知的負荷が数値として現れる。……さあ、相沢くん。単刀直入に聞こう。君のその空っぽに見えるモブの脳髄の奥底で、裏社会を支配した天才フィクサー『M』の冷酷な戦術プログラムが、今まさに演算されているのではないかね?」


西園寺が、俺の頭蓋骨をこじ開けて脳みそを直接覗き込もうとするような、底冷えのする笑みを浮かべた。もし俺がこの瞬間に、ほんの少しでも「言い訳」の論理を組み立てるために脳のシナプスを繋げてしまえば、AIが即座にそれを『偽証の脳波』として摘発する。


(ついに脳の電気信号までハッキングし始めたか。どこまでも人間の思考そのものを疑う男だ。……だが、俺の脳内を覗こうとしたこと、視覚と聴覚の許容量を超えさせてトラウマにしてやる)


俺はブレザーのネクタイの裏に仕込んでおいた小型デバイスのスイッチを、ネクタイを直す動作に紛れてカチリと押し込んだ。すみれ荘の共犯者たちへ放つ、反撃のターン開始の合図だ。


その瞬間、生徒会室の窓の外——極寒の雪空から、「いやぁぁぁーーーっ! 誰か助けてぇぇぇ! 私は雪山のメリーゴーランドじゃないわーーー!?」という、九条さんの凄まじく響き渡る悲鳴が聞こえてきた。

西園寺が驚愕して窓の外を見上げると、そこには、学園が農学部の資材運搬用に導入した『超大型・自律飛行型マルチコプター(産業用ドローン)』の底から吊るされた巨大な浮きスノーチューブにすっぽりとハマり、地上20メートルの雪空を、時速80キロの猛スピードで振り子のように大回転させられている九条さんの姿があった。

裏で拓海が大型ドローンのジャイロセンサーと飛行プログラムをハッキングして限界突破させ、空飛ぶ「超巨大アトラクション・マシン」へと魔改造して暴走させているのだ。九条さんは四方八方から吹き付ける氷点下の風を全身に浴びながら、恐ろしい遠心力で宙を舞い続けている。


「な……何だあの航空力学を無視した振り子運動は……!? 九条のやつ、なぜ極寒の空でドローンに吊るされて人間ペンデュラムを極めているんだ……!?」

西園寺が驚愕のあまり完全に窓際へと吸い寄せられ、脳波解析モニターから完全に目を離した。

そのわずか一秒に満たない死角。インカムから、栞の極めてハイテンションなエンターキーのターン音が滑り込んできた。


『——私の描く脳内カジノへようこそ、傲慢な生徒会長。最先端のシナプス・マッピングを、今から最高に「射幸心を煽る」バグに書き換えてあげるわ』


次の瞬間、西園寺の手元の解析モニターの中で、俺の脳波データが致命的なバグを引き起こした。

最新のAIが、俺の前頭葉の微細な電気信号を『超絶ド派手なパチンコ台の「確率変動(確変)」の演出プログラム』と完全誤認。画面内の複雑な脳波グラフが突如としてスロットの3つのリールに変形し、画面全体が赤と金と虹色の猛烈なフラッシュで点滅。「7・7・7」の数字が揃った瞬間、画面いっぱいに『超・大・当・た・り』の極太フォントが飛び出したのだ。

さらに、脳波ステータスは『感情:確変継続率1000%(脳汁ドバドバ・モード)』と判定され、スピーカーからは「キュイン! キュイン! キュイィィィーーーーン!!」という鼓膜を破るようなパチンコ特有の確定音と、「右打ちしてくださ〜い!(CV:テンションMAXの萌えボイス)」という破壊的なシステム音声が爆音で鳴り響き始めた。


「な、何なんだこの射幸心のバケモノは……!? 彼の脳波のスパイクが……『パチンコの大当たり演出』に変換されているだと……!? 彼の鉄仮面の下は、パチンコホールだというのか……!?」

西園寺が窓際から戻り、モニターを見た瞬間、あまりの猛烈な虹色フラッシュと激しい「キュイン」音の連鎖に脳の論理回路が完全に崩壊し、激しい光過敏性の眩暈を起こしてデスクを掴んでよろめいた。過剰な発光エフェクトを強制されたスキャナーは、そのまま画面いっぱいに「BONUS!」のスタンプを明滅させたまま、完全にフリーズした。


「あの、西園寺会長……。僕の脳波、そんなに大当たりを引いてましたか?」

俺がわざとらしく首をかしげて尋ねると、西園寺は完全に精神のコアを破壊された様子で、蒼白な顔で目を覆いながら椅子に崩れ落ちた。


「……いや、センサーが近くのパチンコ店の電波障害を受信したに違いない。相沢くん、もういい……。頭の中で『キュインキュイン』がリフレインして、論理的思考がすべてメダルになって溢れ出していくんだ。今日の面談は終わりだ。早く帰ってくれ……」


完璧な科学の檻が、パチンコバグによって粉砕された屈辱。西園寺が深い絶望の中でこめかみを押さえるのを見届け、俺は電極を外し、ペコリと頭を下げて生徒会室を後にした。


---


夜十一時。

極限の脳波制御と、極寒の空中での「爆走人間ペンデュラム」工作を終え、すみれ荘のドアを開けると、そこには案の定、完全に力尽きた三人の姿があった。


「おかえり、相沢くん……。もう、氷点下の空を猛スピードで振り回されてたせいで、髪の毛の水分が全部凍って、頭がツララだらけのハリネズミみたいになっちゃったよ……。さむい……首から上の感覚がないの……」

九条さんが、ソファの上で毛布にくるまりながら、顔を真っ青にしてガタガタと激しく震えていた。いつものサラサラなアイドルの髪は、本当にバキバキに凍りついて無数のツララを形成している。


「俺も……極寒の雪山でドローンのローター出力をプロポでミリ単位制御してたから、脳みそが完全に凍死したぜ……。星の巡りも『今夜は分厚い肉の弾力と強烈なネギ塩で脳髄をぶん殴れ』って叫んでる……」

拓海が、ストーブに張り付くようにして倒れ込みながら、うわ言のように呟く。


「……脳の射幸心シミュレート回路が完全に焼き切れたわ」

栞もまた、ノートPCの横でぐったりと突っ伏していた。

「相沢くんの微細な脳波をリアルタイムで極彩色のパチンコ演出に変換するなんて、私のシナリオ脳が限界突破したわ。相沢くん、今夜は私たちのこの凍え切った身体とすり減った脳細胞に、圧倒的な弾力と、にんにくの暴力を注ぎ込んでちょうだい」


限界の一歩先で戦い抜いた共犯者たち。

俺はブレザーを脱ぎ捨て、黒いエプロンをきつく締め直そうとした。

だが、その前に、ソファでガタガタと震え、青白い顔で凍りついた髪を持て余している九条さんの姿が目に留まった。


「……おい、九条さん。こっちを向け」

「ふぇ? あ、相沢、くん……?」


俺は洗面所から、熱湯で限界まで熱くした蒸しタオルと、ドライヤーを持って彼女の背後に回った。

そして、バキバキに凍った彼女の頭全体を、その熱々の蒸しタオルでふわりと包み込むようにして覆った。


「ひゃっ……あつっ……でも、あったかい……」

タオルの熱と蒸気に、九条さんの肩が大きく跳ね、髪の毛についた氷柱がじんわりと溶け始めた。


「頭皮の毛細血管が凍りついてるぞ。脳への血流が止まったら、明日の作戦でセリフも飛ぶからな。しっかり温めて血を巡らせろ」

俺は努めて冷淡な、あくまで「キャストのコンディション管理」だというトーンを装いながら、タオルの上から彼女の頭皮を指の腹で優しくマッサージし、溶けた水分を丁寧に拭き取っていく。

氷が完全に溶けたのを確認すると、今度はドライヤーの温風を当てながら、俺の手のひらと指先で、彼女の髪を根元からすくい上げるようにして乾かしていく。


「…………ん……ぁ……」

温風の心地よさと、髪をとかす俺の指先が時折彼女のうなじや首筋に触れるたび、九条さんは小さく身を震わせ、ソファに深く体重を預けてきた。


「相沢くんの指……すごく、優しい。髪の毛触られてると、なんだか頭の芯からポカポカしてきて……心臓の音が、すっごくうるさくなっちゃう……」

至近距離で見上げてくる彼女の瞳はとろけるように潤んでおり、俺の指先が触れるうなじから耳元にかけてが、ゆでダコのように真っ赤に染まっていくのが分かった。


トクン、と。

俺の胸の奥で、西園寺のどんな高性能脳波計でも絶対に測定不能な、巨大なシナプスの発火スパイクが起きた。無防備に髪と頭を委ね、上目遣いでこちらを見つめてくる彼女の姿が、元・天才フィクサーの冷徹な計算回路を容赦なくショートさせていく。


「……もう十分に乾いたろ。あとはストーブの前で大人しくしてろ」

俺はこれ以上自分の動揺が手元に狂いを生じさせるのを誤魔化しきれず、慌ててドライヤーを切り、逃げるようにキッチンへと向かった。

背後で、九条さんが自分のサラサラに戻った髪を愛おしそうに触りながら、「もう……相沢くんってば、本当に心臓の確変メーカーなんだから……」と、幸せそうに小さく微笑む気配が伝わってきた。


---


「よし、お前ら。今夜は、その凍りついた身体とすり減った脳細胞を一瞬で極限まで覚醒させる、すみれ荘至高のスタミナ鉄板飯だ。『特製・肉汁大噴火の極厚マンゴーカット牛タンステーキ 〜悪魔のネギ塩ガーリックと灼熱ごま油の雪崩〜』を作る」


そのメニュー名が響いた瞬間、リビングの空気が一変し、三人の目が、飢えた肉食獣のようにギラリと輝いた。

極厚牛タンステーキ。それは、一本の牛タンからわずかしか取れない、最も脂が乗って柔らかい「タン元」の部位だけを極厚に切り出し、暴力的なネギ塩のタレと共に喰らう、脳髄を直接揺さぶる最高峰の背徳料理だ。


俺が冷蔵庫から取り出したのは、厚さなんと三センチを超える、美しい霜降りが細かく入った巨大な牛タンのブロック。

これに中まで火が通りやすく、かつ歯切れを良くするために、表面に格子状の深い切れ目を入れ、「マンゴーカット」に仕立て上げる。そこにたっぷりの粗塩と黒胡椒を擦り込んだ。


煙が立つほど熱した極厚の鉄板フライパンに牛脂を溶かし、主役である極厚の牛タンを静かに滑り込ませた。


```

——ジャァァァァァァァァッッッ!!!


```


凄まじい爆音と共に、牛脂の甘い香りと、上質なタンが焦げる暴力的なまでに香ばしい匂いが一気にリビングへと解き放たれた。空腹の胃袋にダイレクトアタックを決める凶悪な匂いだ。


表面を強火で一気にカリッと焼き固めると、切れ目を入れた牛タンが、まるでマンゴーの果肉のように美しく反り返り、花が開くように肉汁を溢れさせる。

中はほんのりとピンク色を残す絶妙なレア状態に仕上げ、熱々の鉄皿の上にドカンと鎮座させた。


そして、ここからが真の暴力だ。

ボウルに、みじん切りにした大量の長ネギ、「すりおろした大量の生にんにく」、鶏ガラスープの素、粗塩、黒胡椒、そしてレモン汁を加えて混ぜ合わせた「悪魔のネギ塩ガーリック」を、花開いた極厚牛タンの隙間を埋め尽くすように山盛りに乗せる。


最後に、小さな手鍋で煙が出るほど熱々に熱した「ごま油」を、そのネギ塩の山の上から一気に回しかけた。


```

——ジュワァァァァァァァッッッ!!!


```


凄まじい湯気と爆音と共に、ごま油でネギとにんにくが一瞬にして「揚がる」香ばしい匂いが立ち昇り、スタミナの活火山が完全に噴火した。


---


「さあ、肉が硬くなる前に、ネギ塩ごと豪快に喰らいつけ」


目の前に置かれた鉄皿は、まさにカロリーと香りの暴力だった。花開いた極厚の牛タンの隙間に、ごま油で熱された悪魔のネギ塩がダクダクに絡みついている。


三人は、限界を迎えた胃袋に突き動かされるように、一斉に箸を突き立てた。

九条さんが、マンゴーカットの一片にあたる、分厚いのにプルプルと震える牛タンを、大量のネギ塩と共に大きな口を開けて頬張った。

次の瞬間、彼女の瞳が衝撃で大きく見開かれ、身体がビクッと震えた。


「————っっっ!!! んんん〜〜〜〜〜っっっ!!! サクッ! なのに、ジュワァァって肉汁が大噴火しちゃったよ!」


九条さんが、両頬を抑えて、幸せのあまり身悶えして叫んだ。さっきの髪が凍りついていた顔から一転、今は顔中が「幸福の熱源」で真っ赤に染まっている。


「お肉が信じられないくらい分厚いのに、表面はサクッと香ばしくて、噛んだ瞬間にタン元の甘い脂と旨味がジュワァァァって溢れてくるの! そしてこの悪魔のネギ塩……! レモンの爽やかな酸味と、ガツンとくるにんにくのパンチが強烈で、そこに熱々のごま油のコクが加わって、もう脳みそが完全にショートしそう! 一口噛むたびに脳波がパチンコみたいに『キュインキュイン!』って大当たりしちゃう! 白米と一緒に食べると、脂とネギ塩の旨味が全部絡み合って、丼飯が秒速で消えちゃうよ!」


「うおーっ、美味すぎる!! なんだこの歯ごたえと肉汁の暴力は!」

拓海が、額の汗を拭うのも忘れて、ネギ塩が染み込んだご飯ごと牛タンを豪快に口に放り込んでいる。

「極厚タンの弾力と、ごま油で揚がったネギ塩のパンチがギャップ萌えすぎて、箸がマジで止まらねえ! 寒さで死んでた脳みそが、この圧倒的な旨味と香りで一気に覚醒していくのが分かるぜ! このごま油と肉汁が混ざったネギ塩だけで、丼飯が三杯食える!」


「……至高のシナプス発火(大当たり)ね」

栞もまた、恍惚とした表情で肉を頬張り、眼鏡を曇らせていた。

「極厚という『圧倒的な物理的刺激』と、計算し尽くされたネギ塩ガーリックという『精密な味覚のスパイク』。西園寺くんがどれだけ冷徹にこちらの脳波をスキャンしようとも、この牛タンがもたらす圧倒的な至福の脳内麻薬の前には、彼のAIなどただのエラーコードに過ぎないわね。この共犯関係の美味しさは、誰にも暴けないわ」


深夜のすみれ荘に、ただひたすらに分厚い肉を噛み切り、ネギ塩の絡んだ白米を掻き込む幸福な咀嚼音だけが響き渡る。

俺自身も、自分の分の牛タンを口に運び、その突き抜けるような美味さに小さく息を吐いた。

強烈なにんにくネギ塩の風味と、ごま油の香り、そして口の中で弾ける極上タンの圧倒的な肉汁と弾力。それが一日中モブを演じ、裏工作を仕掛け続けた俺の身体を、最高に心地よく満たしていく。


西園寺玲王。お前は科学の力と脳波の波形で、俺たちを孤独なシステムの中に追い詰めようとしている。だが、お前がどれだけ網を絞ろうとも、俺たちにはこの食卓がある。同じ飯の美味さに感動し、互いの窮地を笑いながら救い合う、この歪で、けれど絶対に壊れない絆がある。


ふと見ると、隣に座る九条さんが、箸をくわえたまま、じっとこちらを見つめていた。その瞳には、さっき髪を乾かした時の、ほんのりとした熱と甘い光が宿っている。


「……相沢くん」

「ん? なんだ、ネギが頬っぺたについてるぞ」


「えへへ。……ねえ、相沢くん。私、さっき相沢くんにうなじを触られた時、このパチンコの画面みたいに、心臓の鼓動が『確変継続率1000%』になっちゃって、まだ鳴り止まないんだよ?」


その直球すぎる笑顔と爆弾発言の直撃を受け、俺は危うく食べていた牛タンを喉に詰まらせそうになり、激しくむせながら視線を逸らした。胸の奥の不自然な高鳴りと脳波の乱れは、どうやらこの強烈なガーリックとごま油の熱量だけのせいではなさそうだ。


「お、おい、九条さん! 寝ぼけたこと言ってないで早く食え! 肉が硬くなるだろ!」


「はーい! 満腹中枢はとっくに肉汁と一緒に大噴火しちゃったもん! あとお肉三個とネギ塩マシマシで追加お願い!」


「あはは、俺もおかわり! 湊、明日の西園寺の『パチンコ・トラウマ報告書』の顔を見るのが今から楽しみだな?」


「……私の小説の第二十章は、西園寺くんの『確変恐怖症』で決定ね」


夜が更けていくすみれ荘。

窓の外では冬の雪風が冷たく吹き荒れているが、このダイニングテーブルを包む牛タンの熱気と、共犯者たちの暖かな笑い声、そして、ドライヤーの温もりと共に静かに、けれど確実に育まれ始めた二人の熱量は、どんな策謀の影をも寄せ付けないほどに、どこまでも優しく、力強く燃え上がっていた。

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