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あいつ、いい奴だった 

なんであいつが死んだのか知らなかった

わたしは知りたいあいつがなんで死んだのか

あの世に行ったときあいつとまた笑っていたいから




「なんであんたがいるのよ」

その目で人倒れるんじゃないかと思うくらい目つきの鋭いあいつの元彼女がいた。


私は幼馴染だったあいつがなぜ死んだのか知らなかった。

だけどあいつについて話を聞くと

どうやら私が道路で滑ってしまい、そこをあいつがかばってくれたらしい。

今のところ分かっているのはあいつが私をかばって死んだ。

死因は失血死、私が私の家まであいつを運んできたらしい

あの日近くで見ていた男の子が言うには私が滑る前にあいつは胸を苦しそうに抑えてたらしい。

私が知っているのはここまで


私たち3人は近くの喫茶店に入った。

ここはあいつときたことのある喫茶店でよく元彼女との相談をよく聞かされていた。

「最近可愛すぎて」「最近のかわいいところが」なんてのろけた話をよく聞いたものだ。

適当に飲み物を注文しテーブルで待つ。

私の目の前にいるあいつの元彼女は学生時代、真面目で勉強はちょっとできて運動はまあまあ、それなりにモテていた高校の入学式にあいつは一目惚れをして半年後に付き合った。

あいつにしては少し遅いほうだった。

「で、こっちまで来て何しに帰ってきたの?”人殺し”」

人殺しというう一言に私は顔をしかめた。

そうだった、あいつは私のせいで...

なんて俯きながら「あの日の記憶がなくて...」と言うと、突然顔が冷たくなった。

「なに下向いてんのよ...記憶がない?私はかわいそうな人ですアピール?ほんとにかわいそうなのはあいつよ!」

彼女が私に水の入ったコップを思い切りかけていた

彼女の言ってることは事実だ

私があの日滑ったりなんかしなきゃ...誰も不幸にならなかったのに...

「おい、ちょっと言い過ぎだろ。そこまでにしろ」

従兄が制止する。

「は?こっちは大切な人を殺されたようなものよ?あの葬式の日何にもしゃべらず帰っていたやつが目の前にいるのよ?すっごく暗い顔して挙句の果てには記憶がない?ふざけるのもほどほどにして!」

「本当に記憶がないの...でも知りたいの!あいつがなんで死んだのかを...」

「冗談言うのもそこまでにしときなさいよ...本当に覚えてないわけ?あの日あそこに誰がいたのかも覚えてないわけ?」

「え...そうだけど...」

急に彼女の顔つきが変わった

さっきまでの私への殺意は薄れていた

「...今わかってることを教えなさい」

私は今わかっていることをすべて言った

「...なるほどね...わかった」

「わかった?」

「いい?これから話す話は本当のこと、しっかり聞いてほしいの。」

彼女は何か知ってるってこと?

すると従兄が

「話を聞いたほうがいい、この子は信じていいかも」

と私にささやいた

「その前に、さっきは”人殺し”なんて言ってごめんなさい。熱くなり過ぎたわ」

と言い彼女は深々と私に頭を下げた

「そ、そんなことしないで、私が悪いことは事実だし私のせいであいつが死んだも同然だから」

「そう...でも、言い過ぎなのは事実よ謝罪するわ、私もあなたが記憶がなくなったことを信じるわ」

「私も...ごめんなさい」

さっきまで私に水をかけてきた人に見えないなと思いながらもずっと声にできなかったごめんなさいという言葉を私はしっかり噛み締めた。

「それじゃあ話していくわ、あの日何があったのか」


日付は嫌というほど覚えてる12月19日の木曜日

私はあの日の放課後、あいつのクラスに向かった

あなたたちはいつも17時位まで教室に残ってだらだらと喋って帰ってたの

あの日は部活がなかったからすぐに向かって私は話に加わったのよ

覚えてる?あの時の私たちそれなりに仲良かったの

「パパイヤってどんな味すんの?」

ってあいつが言うと

「わかんない、甘いんじゃない?」

ってあなたが言って

「せめてどっちかが食べたことあるもので会話しなさいよ」

って私が言う。

あの時間結構好きだったわ

で私たちはちょうど17時に私たち3人は教室を出たわ

私は電車だったから駅まで一緒に帰ったわ

その5分後だった

電車までまだ時間があるから待ってたら

ガシャンって大きな音が聞こえたの何事かと思ったら悲鳴が聞こえたの。

聞こえた方からはあんたたちが向かった方

すぐ走っていったわ

着いたとき真っ先に見えたのは電柱までぎりぎりで横転してた軽自動車よ。

そうしたら近くに小さい男の子がいたわ

たぶん,あんたたちがあった男の子ね

その男の子が私に気づいて使づいてきたの

するとこう言ったわ

「おねえちゃんとおにいちゃんが...」

背筋がぞっとしたわ

すぐ車道のほうを見たわ

もしかしたら同じ学校の知らない人かもしれないなんて思ったわ

ほかの人には申し訳ないけど

でも,現実ってそんなに甘くないわね

血まみれででボロボロなあなたと血まみれでぐったりしているあいつだったわ

夢かなと思ったわ

きっと電車で待っててそのまま寝落ちしてるのかと思ったわ

自分を何回も叩いたわ,でもね目が覚めないの何回叩いても

初めてだったわちゃんと神様にお願いしたの,逆に私の願いを聞かなかった神様を憎んだのも

すぐに警察に電話した

し終わった後あなたがあいつをどこかに運んでいくのが見えたわ

声をかけようと思ったわ

でもあの時のあなたの顔を見て,あぁなにを言っても届かないなって思った

だから私はついていったわ途中であなたが倒れないようにずっと見張ってたの

あなたは何がぶつぶつ言ってたわ,でもあいつは何も返事もしてなかったわ

そしてあなたの家に着いた

あなたのお母さんらしき人はとても驚いていたわ

家の中に入っていったあなたたちを私はドアの前まで行った,あいつが目を覚ましたのか二人が驚く声が聞こえた。

一瞬だけ時が止まったかと思えばすぐに慌てた声が聞こえた

その1時間後,あいつの死亡が確認されたわ

あの後あなたが滑って轢かれそうなところをあいつがかばったと聞いた。

後ろを向けば道路にあなたがあいつを引きずっていった跡が赤く残っていたわ


「ここまでが私が見て,言えることよ」

私と従兄は唖然としていた

そして流れてくる彼女とあいつとの思い出,そしてあの日のこと

「あ,そうそうあいつねどうやら遺書書いてあったらしいわ」

「遺書?」

あいつはあの日死ぬことがわかってたの?

なんて考えてると

「私は内容は知らないわ,だってあいつの遺書はあいつの両親しか読んでないて聞いたわよ。」

「あいつの...」

殴られたことか覚えていない

何を言われたかなんて知らない

あの日は一つも耳に入ってこなかった

一つも声が出なかった

あいつが死んだことのショックが強かった

涙すら出なかった自分を殴りたいと今でも思っている。

「...そっか...あんた,あいつの父親に...」

「ううん,大丈夫...痛かったけどね,でもなんて言われたのか知らないから」

「知らなくていい...」

「それだけは思い出さなくていいわ」

二人はそう言って暗い顔になった

「あんた,明日もここにいるの?」

「え,一応」

「わかった,じゃあ今からあいつの家に電話するわ」

「「え」」

「もしもし,お久しぶりです。明日そちらに伺ってもよろしいでしょうか?はい,こちらに今日,明日といるので帰る前にあいさつを...はい,わかりました。ではよろしくお願いします。」

とあっという間に電話が終わった

「明日,朝9時からね。二人とも行けるわね?」

「わかった...」

「俺もまぁ大丈夫と思うが...」

「じゃあ明日,あいつの家集合ね」

と彼女が立とうとした

「ちょ,ちょっと待って!」

私は反射的に彼女を呼び止めた

急な大声でびっくりしたのか彼女の背中がびくっとした

「な,何...」

「なんで,こんなにしてくれるの?」

「...あなたは昔から癖が変わってないからね。」

「癖?」

「えぇ,あなたは本当のことを言うとき,眉が垂れ眉になるのよ」

私に癖なんてあるんだ

「お前に癖ってあるんだな」

なんで従兄のあんたが知らないんだよという言葉を心の奥にしまう

「なんでそんなこと知ってるの?」

すると彼女は後ろに向いて歩きながら

「二年しか一緒にいなかったけどあなたのこと嫌いじゃなかったからね」

と言っている彼女の耳は夕日のせいか少し赤みを帯びていた。

「ありがと」

今はまだこれしか言えない

でも,全部わかった時,思い出した時,もう一度言うことを決めた。

「ん」

あの時と変わらないそっけない返事をして彼女は喫茶店を出た


今日は解散となり明日また喫茶店に集合することになった。

実家に戻り,一人で今日分かったことをメモにまとめた

あいつの死因は事故による失血死,軽自動車にぶつかった。

事故を引き起こした原因は私,道路の真ん中で滑ったのをあいつが走ってきてくれて私の前に立った

私は死にかけているあいつを担いで私の家まで行き,そこで私も気を失ったらしい

母によると私が気を失う前にあいつが私が私に何か言ったらしい私はそれを聞いて安心した顔で倒れたと言っていた。

いくつか疑問が出てくる

なんで私は道路の真ん中にいたのか,あいつは最後に何と言ったのか

そしてあいつの元カノから聞いたあいつの遺書の内容

気になることが多い

そういえば,私は何で現場にいた男の子に事故の内容を聞かなかったんだろ...

気になったので従兄に電話を掛けた

「あぁ,あの子などうやら事故の記憶の節々が飛んでるらしくてな覚えてるところだけでいいと先に言っておいたんだ」

「え,いつ?」

「お前が話を聞く前にトイレに行った時だな,記憶が飛んでいるというのは以前からわかっていたからな」

「ふーん,わかったありがとう」

電話を切った後私は階段を下りて両親に聞きたいことがあった

「ねぇ,お父さん,お母さん」

「んー?何ー?」

「どうした」

父は普通のどこにでもいるような父だ

けれど,いざというときは頼りになる存在だ

「聞きたいんだけどさ,事故の日ってどのくらい寒かったの?」

「結構寒かったわねー」

せんべいを食べながら母は言った

「明後日くらいが雪が降るとは言ってたしな」

とテレビを見ながら父は言う

「地面とかって凍るくらい?」

「地面かー」

「そこまでじゃなかったと思うわよ?」

私の頭の中で思考が一瞬だけ止まった

ずっともしかしたらと考えていた

両親に「ありがとう」と言い自分の部屋に戻った

私はそのままベッドに行き明日のために眠った

明日すべてわかる

全部思い出して

そして...


中編 ~終~

ここまで読んでいただきありがとうございます

もしよければ感想お待ちしています

あと中編ってなんか長くなりますよね

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