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 マックバーガー大将とは握手の後で、大田村商事で行った美術品の販売益のほとんどを使ってアメリカの大手新聞社に日本政府とは関係なく謝罪と日本の被害と現状の写真を発表することになっている事実を告げ、これは必ず民生局の力となります。と告げると、

「シミズよ。お前が敵になっていないことが、今日の一番の収穫材料かもしれん。何なら俺の参謀の一人にならないか?」とマックバーガー大将。

「野にいる方が自由で何でもできそうで、形苦しい生き方は性に合いません。何かあればお呼びください。出て来る知恵があればお渡しいたします。」

「よし、わしの事はマックと呼べ。お前はシミーだ。特別に許可してやる。」とマックバーガー大将。

「恐れ多いですが、マック。新作料理が出来たら持って伺います。」

「楽しみにしているぞ。シミー、元気でな。」

 何故かしらマックバーガー大将に大層気に入られて無事会談を終えることが出来た。

会談の間、ジョンソン神父と和気あいあいと話をしていた目力お嬢こと南園寺香奈子は、俺が部屋に入ると同時に獲物に飛び掛かる猛獣のような表情になった。ちょっと止めてくれ!今の俺は精も魂も尽きるほど精神的に疲れているから、お前にガリガリかじられるのに耐えられんぞ、全く!

両手でお嬢をブロックしながら、ジョンソン神父に対して

「マックと友達になることが出来ました。これでジョンソン神父の計画も万事差しさわり無いような方向になると思います。」と報告すると、何言ってんの?と言う様な顔をしたジョンソン神父は

「シミズ!どういうことだ。俺にはマックバーガー大将がシミズにマック呼びしていいと許可したように聞こえたぞ!」

「ええ、そうです。以外にフランクな方なんですね。」

「とんでもねぇことだぞ。あれ程気難しくて、癇癪持ちのマックバーガー大将が気を許す相手なんぞそこら辺にはいねぇ。こりゃあてぇしたもんだ。」とジョンソン神父。

「神父!何かなまってません?」

「うるせぇ!お前が驚かすからじゃねぇか!」とジョンソン神父。

そこへ両手のブロックをかい潜ったお嬢が

「シミズさん、あなた何やったの。」と詰め寄って来た。

「お嬢落ち着け。取り敢えずはいくつかの見解を披露しただけだ。大したこっちゃない。」

「そんな簡単なことでなれる訳ないじゃない。あなたは日本を代表するような人物になったのよ。」と俺の肩をきつく握るな!痛くてしゃべれないだろうが。これだから体育会系は!

このやり取りの間にジョンソン神父は態勢を立て直して

「おいおい、イチャつくのは神の前では控えてくれ。」

お嬢がはっと気が付いて力を抜いてくれたから、すかさず魔の手から逃げることが出来た。

「どこがイチャついているンだ。こっちはハゲワシに捕まれたような気分しか感じなかったンだが。」

「こんな美しいハゲワシならいいじゃないか。これも神の思し召しかもしれんぞ。ところで、それ以上の思し召しがあったようだな。」とジョンソン神父。

「ああ、マックバーガー大将は噂どおり良く頭の切れる大将だったよ。俺が考えた構想を理解してこれからのヒントとして使ってくれそうだ。」


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