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 堺基地において、俺がマックバーガー大将と謁見出来ると告げられ、ミッチェル准将の司令官室に案内されたのは、夕方の4時になっていた。俺としてもようよう待ちくたびれた気持ちが変な緊張感を取り去っていた。

 司令官室に入ると、正面の机に座っている目つきのやばそうな老人が俺の事を意外そうな表情を浮かべて睨んでいた。

「ケンゴ シミズと申します。この度は栄えある・・」

俺が挨拶を始めると、マックバーガー大将は面倒くさそうに右手のひらを振って

「そんなことは明後日にでも取っておけ。お前はいくつになる?」

「当年で24歳になります。」実際はまだ19歳であったが幸い中島叔父は老け顔であったため問題なかったが、マックバーガー大将に取っては新兵のような年齢であった。彼がミッチェル准将に顔を向けると

「驚いたでしょう。私も最初に会った時はビックリしましたよ。まあ、Mrシミズ。そこに掛けてリラックスしてお話してください。」

とミッチェル准将の向かいの応接ソファーに座るように俺を誘ってくれた。俺がマックバーガー大将に一礼してソファーに座わると

「マック、まぁ、シミズにお前の悩みでも相談したらどうだ。面白い話が聞けるかもしれんぞ。」とミッチェル准将。

「ミッチがそこまで言うのなら聞いてみるか。Mrシミズ、俺は日本人の薄ら笑いした顔つきが気に食わん。はっきり言えばそんな顔つきで俺の部下が目の前に現れたらぶっ飛ばしている所だ。何で日本人はそんな顔をして目の前に現れる?」とマックバーガー大将。

「それは日本人の官僚と言う役人が自分の考えを相手に悟られない為に表情を偽装している仕草です。彼らは言葉の綾、言い換えると自分の都合の良い解釈が可能な幅の広い語句を使って、言ったことをどういう風にも変えていく為に、自分の真意を相手に悟らせることがないように表情を固定するのです。」

「そんな連中ではいくら言ってもこちらの真意が伝わらないではないか。」とムッとしたマックバーガー大将。

「一番いいのはそんな連中を相手にしない事じゃないですかね。

マックバーガー大将は戦争の為の戦略を治めておりますが、役人組織に対する戦略はあまり得意ではないようですので、素人の俺の考えている戦略で評価できる部分があればご利用ください。」

そう言ってマックバーガー大将とミッチェル准将を交互に見てから俺の思惑を披露する事にした。


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