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カナリアさんの秘密のお部屋  作者: クロ
第三章 過去と贖罪
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作戦準備 <2日目>


「…それで、どうするのだ。」


カチャ、と陛下…お父様がカップを置く。

私たちは奥の部屋に通された。

そして、今、目の前でゆっくりと紅茶を飲んでいる。

わかっているのだ。

お父様には、こちらの考えていることなんてお見通しなのだ。


「お話が早くて助かりますわ。私たちが考えたのはー


持ってきた資料や、こちらの考え、望み、狙い、流れ、全てを明確に伝える。

お父様も真剣に聞いてくださっている。

あの場には、皇帝陛下としてお父様もいた。

毒が盛られた時お父様はすでに退出していたけれど、自分が出席した舞踏会で毒殺未遂事件があったのだ。

気にならずにどうするのか。

私が補えないところは、代わりにロベルトが補ってくれた。

二人で一緒に話して、試行錯誤しながら作戦を練った。

陛下に審査を通している最中なのだ。


「なるほど、作戦については理解した。そこで一つ、お願いがある。」


お父様に作戦を伝え終わると、そう言われた。


「なんでしょう。」


無茶なお願いじゃないといいけれど。


「私もその作戦に一枚噛ませてもらう。」


「「は?」」


二人同時に声を上げる。

敬語など、気にしていられない。

意味がわからない。


「待ってくださいお父様。お父様もこの作戦に参加するのですか?」

「陛下、流石にそれは無理があります。一体いつどの場面でご参加するつもりで?」


二人で言葉を捲し立て、陛下に詰め寄る。

陛下がちょっと引いているが、そんなこと関係ない。


「お、落ち着け。そうではない。」


陛下が両手を上げる。

降参とでもいいたげに。


「「あ、なら…」」


肩の力が抜けた。

もう一度椅子に座り直し、陛下を見やる。


「私が言ったのは、それと同時にカナリアの存在を公表したいということだ。」


それかが陛下が語ったのは、目から鱗の作戦だった。

まず、私たちが事件を解決する。

そしたら、そのまま舞踏会として続け、その時に私が第二皇女であることを明かす。

そうすれば、事件を解決した第二皇女として名が上がり、何やら小癪なことを考える輩が減るだろうとのことだ。

それと、今回の夜会は皇族が主催にして、断り辛くすれば、多くの貴族も集まる。

寧ろ、皇族と懇意になりたい高位貴族や小さな家もさらに集まるだろうということだ。


「ーというわけで、どうだろうか。」


「わかりました。采配はどういたしますか?こちらで用意したものでよければ、決行日に各場所に配置させますが。」


ロベルトが答える。

采配はこちらで元々用意してあるので、お父様が問題ないと判断すれば、それが適用される。


「ああ。そちらの方に任せよう。確認したところ、人材にも問題はなさそうだしな。」


「承知いたしました。では、明後日に舞踏会を開き、裁きを受けてもらいましょう。」


お父様に招待状諸々を渡し、舞踏会の準備を任せた。

さあ、これで舞台は整った。

明日は作戦に向けてこちらも万全の状態にしておかなければ。


「陛下、少しお時間よろしいでしょうか。」


ロベルトが陛下に問いかける。

何か、あるのだろうか。


「ああ。カナリア、少し待っていてくれ。」


お父様が席を立つ。

それに続いてロベルトも椅子から腰を上げた。


「わかりました。あとでね、ロベルト。」


「うん。」


ひら、と手を振ったロベルトが陛下と並んで歩いていく。

パタンと、扉が閉まった。

大事な話をするのだろう。

ああ、そういえば。

私が皇女として表舞台に上がるのであれば、従者を決めないと。

でも、私の中ではもう誰にするか決まっている。

この一件が終わったら、会いに行こう。


窓の向こうを見やる。

空には満天の星と大きな月が光り輝いていた。


面白い、続きが気になる!と思ってくださった方、ブックマーク等励みになりますので是非!

書く気力があれば、あと1話更新します!

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