パライバトルマリンのトッピン
3日後の日曜日、みる先輩に連れられてRに涙も行った。
みるさんも居るから店長も上機嫌である。
パライバトルマリンのトッピンを私も見せてもらった。
ガラスの特別のルースケースに青く光っていた。
めちゃくちゃ青い!
南海の海を思わせる色✨
みるさんの指輪のパライバよりいい。
青く透き通り透明感あり、色、照り、濃さともに美しい。
はぁ〜とため息が出る。
みる先輩が私の顔をマジマジと眺めながら
「私も気に入ったわ〜。でも涙のこの顔とため息笑っちゃう」
「初めてのパライバトルマリンにしたら上出来のルースだわね。涙、どうする?買っちゃう?」
私はゴクっと唾を飲み込み
「店長、おいくらするんですかぁ?」
と、、、
「初めてのお買物でしょう?このルース素晴らしいけど、0.2ctと小さいからお負けしときます。45万でいいですよ。
いや、初めてだからリングに簡単にプラチナで作り50万でいいですよ。」
50万のリングなら安いと思った。
即買いだった!
前金払い、リング出来たら全額払うという約束で。
みる先輩も
「そんなにお得にリングは買えないわ〜。小さいって0.2は、初心者には大きい方よ。
私には高く売るのに、涙ったらいいなぁ!ズルい、ズルい!」
店長は、私がいい客になると予感したのか?
数週間後、メレダイヤに巻かれたとても品の良いパライバトルマリンのリングを手にした。
ルースの時より周りのメレが光りパライバを引き立てている。青さは特別で、真っ青だった。
でもまだウィンデックスブルーには涙も出会えて無かった。
ウィンデックスブルーは、外国洗剤のようなコクッとした、電気の走るような青色で透明感抜群な中、透き通るような美しさのパライバトルマリンである。
今、現在では青いパライバが枯渇している。
悪いのは緑味含んだ緑色のパライバだ。
緑味含んだ青色も少し落ちるがCGLカラー緑青色が好きな人も多い。
私はGIA鑑別もいいが、やはり日本人だからCGLカラーの薄青色に憧れる。
明るい青色だ。
このRと言う店では、一流のA鑑と呼ばれるGIA、CGLの鑑別書付きのルースや指輪が多かった。
みる先輩が通いつめる程のことはある。
私は税理士事務所で働きお給料もまんざらでも無く、どんどんRという店のパライバトルマリンを買い、店長は各店舗を統括する偉い地位にまでなる程、私の買物で出世して行った。
私も店長にちやほやされ、気分良くなり、みる先輩より宝石を購入し、みる先輩よりパライバトルマリンに詳しくなった。
Rと言えば、この客!と言うほどになった涙。
みる先輩も自慢の後輩。
でも、パライバに熱を注ぎ大変な事になった。