デザイン画
2月完成予定と言っていたが、社長のいつもの調子で出来上がりが遅い。
4月の中旬過ぎ、雪も無くなり歩きやすくなった道を涙はゆっくり歩いてサンセットライトに向かった。
公園は青く緑色の芝生が綺麗だ。
明るい太陽の光に照らされ、涙は、まぶしかった。
春の陽射しで暖かい。
春の贈り物、自分のウィンデックスブルーのフルオーダーのリング!
やっと20分もかけ胸の苦しさを抑えサンセットライトに着いた。
社長の虎ネコが入り口開けたら出迎えてくれた。
社長の猫好きは、有名でいかにも高そうな毛並みの良い猫を2匹飼っている。
虎ネコ君は、涙に慣れていて「ニャ〜オ」と足に擦り寄って来た。
「こらこら、ターちゃん」
と社長が笑いながら虎ネコ君を抱き上げ涙を迎入れる。
5分くらい待っただろうか、社長が少し
アンシンメトリーにパライバ4つとイエロービビット2つとピンクダイヤラウンドを上手に配置し、とても可愛らしく豪華なリングのデザイン画を見せてくれた。
社長のデザイン画通りに美しいリングを作りたい!
涙がプラチナリングを何本か地金として持込み65,000円引いて料金から引いてもらい23万だから地金持ち込まなかったらオーダー料金は30万弱だっただろうと思った。
それだけ小さなルースをたくさんひとつのリングにしたのだから料金は、かかる。
胸が締め付けられるように今日はいつもと違い苦しい。
時々苦しくて立ち止まりながらゆっくり歩いた。
愛ちゃんが心配そうに待っていた。
「涙ちゃんがずいぶん時間かかったからちょっと、、、。
ところでリングは、どうなったの?」
「うん!デザイン画だけ描いてくれたの」
「あら、それだけ?」
「コレは最初から私から愛ちゃんにと思ってデザイン画もステキでしょう?」
愛ちゃんがかしこまって
「涙ちゃん、ホントにホントにありがとう!
嬉しい、愛!」
と可愛らしい声で春の風に流れるように応えた。




