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コーラぶっかけてやりてえ

「じゃあ、詩織は、高橋とつきあってないのか」

 あからさまに胸をなでおろす森山健治へ高橋匠はいう。

「ただの友達だ」

「そうか、友達か。でも詩織はかわいいから、もし高橋が詩織を好きになってもおかしくない」

「ないない」

 顔なら若菜あかりのほうがかわいいし、性格なら白川結奈のほうがかわいい。胸だって花小町遊のほうがおおきい。そもそも3次元の女に興味がない。

 まあ、いい尻ではあったな。と思い出しながら高橋匠は、ピザを手にとった。

 チーズうんま!

「高橋ってうまそうにメシ食うよな」

 森山健治は、微笑む。

「詩織もさ、うまそうにメシ食うんだよ。とくにおにぎり。中でもツナがすきでさ。ハムスターみたいでめっちゃかわいいの」

 そういえばLINEのスタンプもおにぎりだったな。などと高橋匠が思い出している間も森山健治の詩織大好きトークは止まらない。と思いきや。

「前の彼女があんまりメシ食わない子だったから余計に思うのかもしれないけど、メシうまそうに食う子ってかわいいよな」

 オレ口説かれてる?じゃない!前の彼女ってなんだ。

「森山彼女いたの?」

「ん。あー中学のときな。いま思えば、恋とは違った気がする。目線の端ででも捉えていたいとか、声が聞けて嬉しいとか、そうゆーのは、なかったもんな。ずっと避けられてたから余計にかもだけど、やっぱり詩織は、特別なんだなって最近よく思う」

「ちなみに付き合っていた時期は?」

「そんなに長くないよ。中2の夏から冬までかな。次の子もあんまり長くは続かなかったな。やっぱり幼馴染を悪く言われるのってシンドイじゃん?」

 なるほどなるほど。

「それで、なぜ市川さんが孤立したかわからないと」

「ああ、教えてくれないし」

「別登校の理由もわからないと」

「高橋は、わかるの?」

 目を大きくあける森山健治へぶつけたいのを我慢して、高橋匠は心の中で叫んだ。

 無自覚鈍感系は、2次元で腹一杯なんだよ!

 あー!コーラぶっかけてやりてえ。

 高橋匠は、深呼吸してつげる。

「いや、わからないな」



続く

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