あとがき、その他
「胃痛胸焼け、夏目漱石」をお読みいただきましてありがとうございます。我が家では長女(犬)長男(猫)に次いで三番目のペットという序列らしい南群星です。
本作品は2014年に友人が企画した演劇ユニット「5M1W」の旗揚げ公演のために書き下ろした演劇用台本を一般向けに「読み物」として読みやすく構成し直した「ライト戯曲シリーズ」の第2弾です。
舞台演劇に慣れ親しんでいらっしゃる方ならピンと来たかも知れませんが、「胃痛胸焼け、夏目漱石」という本作のタイトルは井上ひさし先生の名作戯曲「頭痛肩こり樋口一葉」のパロディです。この場をお借りして改めて演劇天国におわす井上ひさし先生に感謝とお詫びを。センセイ、ごめんなさい〜。
大正末期の時代の物語でありながらあちこちに2014年当時の時事ネタを織り込む作風は、敬愛する漫画家大和和紀先生の「はいからさんが通る」に深くインスパイアされたところではありますが、大正時代の物語であると同時に、今現在に置き換えても変わることの無い夫婦の絆、愛情の物語なのであるとご理解いただければ作者の意図としては無上の喜びです。イヤ、「この時代にそんなものは存在しない、時代考証が間違っている」などとネタを解さずに大真面目にご注進くださるバカもとい有識者の方がけっこういらっしゃるもので。
この作品は個人的のも大変思い入れのある作品で、いつかまた再演をしたいと強く願う一作でもあります。またいつか、どこかの小劇場で本作のタイトルをお目にかけられましたら、その時には是非一度舞台演劇の「胃痛胸焼け、夏目漱石」をご覧下さいませ。
2019年 3月 南群星
上演記録
2014年4月18日〜20日
演劇ユニット「5M1W」旗揚げ公演
東京都 ART THEATER上野小劇場
本作の上演申請につきましてのお問い合わせは下記アドレスまでご連絡ください。
gunseinan99@gmail.com




