表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼畜陛下の愛され侍女  作者: 瑜月
8/25

7・黒い笑顔にご用心

回想シーンもラストです

いきなり陛下付きの侍女とかって…、


「意味がわからないのですが?」

「明日からあなたは私付きの侍女という事です。不満はないのでしょう?」

「いやいや、それは奥様をお迎えするのに、という事に対してで…」

「私はその事に対して聞いたわけではありませんが」


な、なんって理不尽なっっ!


「でもキャロちゃんがいなくなるのは私もいやよ」

普段こういった場面ではにこにこ見ているだけの皇太后様から思わぬ援護射撃です。


グッジョブ皇太后様!


陛下申し訳なさそうに眉尻を下げる。

「母上のは申し訳ないのですが、ずっと仕えてきてくれたサリュト男爵夫人が腰痛を患ってしまいまして。ちょうど良いので職を辞したいと言ってきたのです」

「まあ、大丈夫なんですの?」

「えぇ。腰自体はしばらく休めば良いようです」

皇太后様の問いに陛下は微笑む。


この美男美女親子は何回見ても眼福でござんす。


「ただ、彼女も男爵を亡くしてから二十年、ほぼ住込みで私の侍女をしてくれていましたからね。今後は孫達とのんびりしたいらしいです」

「孫よね、そうよね、一緒に遊びたいわよね」


孫という単語に必要以上に食いつく皇太后様。

そういえばさっきも「早く孫を〜」とか言ってましたね。


をや、一瞬陛下のお顔に黒い笑みが見えた気がするのですが、気のせいでしょうか。


「私の侍女となればある程度の身分があり、かつ信用できる人でないといけないわけで」


そりゃそうでしょうとも。

腐っても国王陛下です(失礼)。


「しかも、男爵夫人がすでに休みに入っているので可及的速やかに人員補充する必要があるのです」


陛下はにっこり笑って私を見ます。

先程の黒さは感じません。感じませんが、ヤな予感しかしません。


「そこでキャロルです。身分はもちろん、これ以上信頼のできる人もいないでしょう」


すと、陛下は私の手を握ります。


スキンシップが多いってゆーの!


なんとか握られた手を引こうと頑張りますが、意外と力強くて逃げれない。


「だからキャロル。私の侍女になって下さいね、お願いします」


ちゅとナチュラルに握った手に唇を寄せた陛下の笑顔はやっぱり真っ黒だった〜!(号泣)



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ