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鬼畜陛下の愛され侍女  作者: 瑜月
6/25

5・台風一過、されど荒れ模様

兄妹のお名前続き!

長女 カルファ・サンデルマン(公爵夫人

三男 サリュト・オーリンズ(医者

次女 エレノア・エスメルト(神官長夫人

四男 ルシェル・オーリンズ(学者

今回も四男出番なし。いつか必ず…。

「まったく油断もスキもない…」

そう言いながら三番目のお兄様ーサリュト兄様がどこからか取り出したアルコール綿で私の手の甲をゴシゴシ拭きます。

お医者様の七つ道具でもあるのでしょうか。


「流石にびっくりする手の早さね〜」


一番上お姉様ーカルファ姉様ーが苦笑いします。


「陛下は今奥様何人でしたっけ?4人?」

「5人よー」


二番目のお姉様ーエレノア姉様ーの問いに皇太后様が笑う。


「でもみんな側女だから、妃はいないの。妃がいたら私も楽になるんだけど…」


にっこりと笑って私を見ます。


しかし奥さん5人かー。

すごいなぁ。


この国は王室のみ一夫多妻である。

王室的には子供を作る事が最優先事項らしい。

因みに陛下にはまだ子供はいないらしい。


すと一番上のお兄様ーパトラス兄様ーが私の前にやってくる。

私の視界は兄様の背中になり、皇太后様のお姿が見えなくなる。


「陛下にお子様がお生まれになれば我々も安心なのですが」

宰相のもっともな意見に皇太后様はコロコロと笑いながら「ホントにね〜」と笑っている。


「キャロ、陛下には必要以上に近づいてはダメだよ」


手を拭き続けているサリュト兄様が小さい声で言います。


どうでもいいけど、拭きすぎて手が赤くなっています。


「キャロの場合、陛下とすれ違うだけで子供ができかねない」

「そんなことはないと…「でも危ないからダメ」」


すれ違うだけで子供ができるわけじゃないことぐらい、お医者様をしているサリュト兄様なら当然ご存知のはずなのに、目が怖い程真剣です。


「とにかく、陛下は特に要注意。他の男にも近づかないこと、近づかれないこと、いいね」

「はーい」


陛下は見目麗しいけど危ない匂いがするので、兄様の意見に異を唱えるでもなく頷きました。


……

………が。


陛下はしょっちゅう『ご機嫌伺い』と称して皇太后様の元にやってきます。

やってきては側にいる私に一絡みしていきます。

皇太后様ま他の侍女さんたちも「仲良しね〜」と生暖かく見守ってくれます。

くれますが!


頼んでないから!

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