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鬼畜陛下の愛され侍女  作者: 瑜月
4/25

3・お茶会は素敵か?

まだまだ回想会。

「来ちゃった」と笑うお母様。


 おかあさま?

 おかーーーーさまーーーーっ⁉︎


「お、お母様? なぜここに…?」

「なぜってねぇ」

 お母様が横に座る一番上のお姉様を見る。

()()()()お茶会よ。キャロちゃん、そんなにびっくりした顔してどうしたの?」

「もしかして時々こうやってお茶会をしているのを知らなかったのかしら?」

 と一番目のお姉様に、二番目のお姉様が被せてくる。


 シラナカッタ


 全くもって知りませんでした。

 時折お母様が王宮へお出掛けになっていたことは知っていましたが、まさか皇太后様&お兄・お姉様方とお茶会をなさっていたとは…。


「お兄様たちがいるのはいつもと違うけどね」

 と二番目のお姉様が付け加えます。

 あ、ずらっと控えた四人のお兄様は特別枠なのですね。

「今日はキャロルの初日だから様子見がてらね」

 一番上のお兄様が言うと他の三人のお兄様方もウンウン、とうなずきます。


 初日だからなんだというのでしょう。

 相変わらす過保護すぎる気がします。


「久しぶりに大好きないとこのお子様方がみんな揃ってお茶会にきてくれるなんて、キャロちゃんが侍女になってくれたおかげね」


 へ?

 今なんかすごい爆弾発言を聞いた気がする。


 つか、いきなり愛称呼び⁉︎

 いや、皇太后様だからなんでもありだけど。

 今日から私侍女だし。

 それでも距離近くないですか?

 主に皇太后様から私の距離が。


 なんかツッコミどころが多すぎて困ってしまうわけで…。


「あら、もしかして私たちがいとこだと言うことも知らないのかしら?」


 皇太后さまがびっくりするほど可愛らしく首をかしげる。


 いとこ?

 誰と誰が?

 いつから?


 私の思いが顔に出ていたのか一番上のお兄様がさらっと言います。


「母上と皇太后様はいとこだぞ」


 はぁぁぁぁ?


「お姉さまには小さい頃からずっとお世話なってますのよ」

 うふふ、とこれまたびっくりするほど可愛らしく笑いながら皇太后様はお母様を見ます。

 お母様も満更ではないご様子。


 二人の笑顔。

 そこには絶対的な信頼関係が見えます。

 それは主にどす黒くまがまがしく切れない血縁関係(くさり)が。


「小さい頃はキャロちゃんもお茶会に来てたのよ。いつの頃からか来れなくなってしまって寂しかったわ」


 は?

 全く記憶にないんですけど。


 つか、もうお腹いっぱいなくらい色んな爆弾投下されまくってます。

 正直瀕死です。


「キャロを連れてきてたのは2歳か3歳位までだったかしらね」

 とお母様。


 それじゃあ記憶になくても仕方ないか。

 うん、もぅそういうことにしておこう。


 でもなぜ連れてきてもらえなくなったんだろう。

 何か粗相でもしたのかしら?

 記憶にないくらい幼い頃の粗相ぐらい許してほしい。


「また会えて嬉しいわ。侍女だからって、そんなにかしこまらないで私のお話相手にでもなったと思って、そばにいてくれればいいからね」

 皇太后さまの言葉に、他の侍女さんも遠くで頷いています。


 いやいや、私はガチで侍女になりたいのですが。


「私ね、娘が欲しかったの」

 と満面の笑みの皇太后様。


 さ、さようですか…。


 と、その時。


「息子で申し訳ありませんでしたね、母上」


 という、柔らかな声が背後から聞こえた瞬間、にこやかに座っていた兄様方が一斉に立ち上がり、私を取り囲みました。


な、なんなのーーーー⁉︎

次回、陛下登場⁉︎

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