12話
宝物庫に着くとそこには無数の武器、防具そして金銀財宝などが無造作に散らばっていた。そこで俺はこの宝物庫の番人を呼んだ。
「キャイソルムよ来い。」
そう言うと天井から黒い塊が降ってきた。その黒い塊はよく見るとシルクハットを被りモノクルを掛けた少女であった。
「何でしょう我が主よ。」
キャイソルムと呼ばれた少女は礼儀正しくお辞儀をする。この少女こそがこの宝物庫の番人、次元を操り宝物庫を護る者だ。
「では凶魔王の防具1式とブリエンツコートを持ってきてもらえるか?」
「畏まりました」
そう言い、一瞬で目の前に俺が頼んだ物を出した。やはり次元魔法は便利だな。
この狂魔王の防具1式はインベントリに入れてっと。よしこっちのブリエンツコートはシンにやろう。
「シンよ、このコートをやる。これは持ち主の俊敏力を上げるものだ使え。」
因みにシンの今の姿は人型だ。見た目は、黒髪、切れ目のイケメンだ。
「はっ、ありがとうございます」
そう言い受け取った。
「元の姿に戻る時は外さなくても大丈夫だ。それは勝手に大きくなる。」
俺は他にも必要そうなアイテムをいくつかインベントリに入れると次の街に行くべく外に出ていた。すると突然城の周りの空が暗くなった。徐々に何者かが接近してくる気配を感じる。
すると俺の真上でその者は止まった。
俺は空に浮かびこちらを見下す愚か者を睨みつけていた。
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