番外編 映像記録第87号
OO県X市Y町
20XX年7月21日
以下の映像記録は、Y商店街およびその周辺に設置された監視カメラによって撮影されたものです。
記録開始
カメラ1
15:18 個体番号17389番個体名”ムカデ1号”(以下 ムカデ)による爆撃二発を確認
カメラ2
15:19 ムカデが 個体番号23167番 個体名”爆弾頭3号”(以下 爆弾頭)
に攻撃。
爆弾頭の右腕が欠損。3メートルほど吹き飛ばされた後、壁に激突。
15:21 爆弾頭が起き上がる。
ムカデが爆弾頭の前に移動。
爆弾頭の頭部に変化が見られる。
爆弾頭の右腕の再生を確認。
両者が30秒ほど睨み合う。
15:22 爆弾頭が逃走。
5秒ほど間をおいて、ムカデが追跡する。
両者がカメラ2から消える。
カメラ3
15:22 爆弾男がカメラ2から消えた約5秒後、爆弾男がカメラ3に映る。
(この2つのカメラ間の距離から、爆弾頭は秒速30メートルでの走行が
可能と推測される。)
爆弾頭が停止。自分の手を見つめる様子が観察される。
爆弾頭がムカデの方に向き直る。
爆弾頭が右手を前に突き出す。
不明な手段によって右手に手榴弾(型番不明)が出現。
爆弾頭がムカデに対して投擲。
15:23 爆発音と共に、ムカデの悲鳴と思われる音声が確認される。
5秒後、落下音を確認。
ムカデがカメラ3に映る。
ムカデが爆弾頭に突進。爆弾頭は左に回避。
直後、ムカデによる爆撃。
カメラ3が煙に包まれる。
15:25 煙が晴れ、再び両者がカメラ3に映し出される。
ムカデの尻尾の欠損と再生を確認。
ムカデが突進。爆弾頭は左に回避。
以降3分ほどにかけて、ムカデの爆撃を伴う攻防が繰り返される。
爆弾頭は攻撃に転ずることなく、回避に専念しているようだった。
15:28 両者がカメラ3から消える。
カメラ4
15:32 爆弾頭がOO商社ビル(現在は廃業)に侵入する様子が映し出される。
3秒ほど遅れて、ムカデが同ビル内に侵入。
10秒後、爆弾頭がビルを出る。
ビルを出る際、ピンを抜いていない手榴弾を7個ほどビル内に投げ入れる
様子が観察される。
直後、ビル内で爆発発生。カメラ4の映像が停止。
カメラ3
15:38 カメラ3に再びムカデが映る。下半身を欠損している。
15:39 ムカデに対して爆弾頭が出したものと同じ手榴弾3つが投げ込まれる。
爆発が発生。
ムカデの体が粉砕されたのを映し出したところで、カメラ3の映像が停止。
映像記録終了。
備考
本映像は、発症者同士の争いを記録した貴重な記録となる。
一連の行動が狩りなのか、それとも縄張り争いなのかは不明だ。
今後発症者の鎮圧に利用できないか検証中。
また、今回の一件でムカデ1号は完全に沈黙したものと見られる。
爆弾頭3号は現在逃走中。特異点の可能性のある個体のため、早急な発見が求め
られる。
爆発性異常症状対策本部




