31:こうして先輩と彼女(仮)との長い一日が終わる
観覧車の後、俺たちは服屋に行ったり雑貨店に行ったりした。服屋ではカタリナにいろんな服を着せられて俺がマネキン状態になって、なぜか先輩が今にもよだれを出しそうなぐらい興奮してたりして大変だったな……。
でも、いろんなことがあった今日もいつの間にか太陽が沈んで。あっという間に帰る時間になっていた。
「いやー、今日は楽しかったな。先輩さん、今日は誘ってくれてThank you」
「こちらこそありがとうだよ〜カタリナさんとも仲良くなれたし、真田くんとはもっと仲良くなれたからね!」
「あ、あはは……それはよかった。でも、本当に今日は楽しかったです」
ニコニコしながら先輩がそういってくれて、俺はすごく嬉しかった。実際今日は俺が彼女がいるって嘘を突き通すために三人で遊んだけど、また一緒に遊びたいなって思うぐらいに楽しかったし。
「ほんと!? ならまた今度一緒に遊びに行こうよ! 今度は夢の国に行こう!」
先輩は俺の手を握って、目をキラキラ輝かせる。夢の国か、俺行ったことがないし、このメンバーなら……いや、なんか色々問題が起こりそうで怖いな。でも先輩と一緒にディ●ニーデートみたいなことができるのは……いいかも。
「いいじゃないかヨシト。私たち二人で行くか」
「ゔぇ!?」
カタリナが二人きりで行くとか言ったら、先輩がどこから声を出しているのかわからないぐらい変な声を出していた。カタリナ……先輩の反応も楽しんでるのか?
「な、何を言ってるんだカタリナ! 先輩も一緒に行くに決まってるだろ! そうだ、ちひろさんも誘って今度は四人で行くとかどうですか?」
「あー……そ、そうだね、それがいいね! じゃあちーちゃんにも今度聞いてみるよ。じゃあ、そろそろおひらきにしよっか」
「ちょっと待った先輩さん。最後に三人で写真を撮ろう。ほら、先輩さんがスマホで撮ってくれ。ほらヨシト、真ん中にこい」
急にカタリナが写真を撮ると言い出して、俺を真ん中に両脇に二人が並ぶ形になった。そして先輩がスマホを取り出して、自撮りするみたいにスマホの内カメラをこっちに向ける。
「うーん、こんなものかな……よし、撮るよーはい、チーズ」
「…………か、カタリナ!?」
シャッターが鳴る寸前、突然カタリナがなぜかカメラから外れたところに移動して、俺と先輩だけが写っている写真が撮れた。おいおい、自分から写真撮るって言い出したじゃないか!
「いやーすまんすまん、虫がいたもんでな。先輩さん、その写真はどうだい?」
「…………真田くんとツーショットだぁ、うっへへへ……」
「え、先輩……?」
なんか今、先輩の口角がものすごい上がって怪しい顔になっていた気がしたんだけど。ど、どうしたんだろう先輩?
「あ、な、なんでもないよ! じゃあもう一回撮ろう!」
そうしてもう一回、今度はちゃんとカタリナ含めた写真を撮った。
「いやーいい写真だ。ヨシト、そう思わないか?」
「……うん、いい写真だ。先輩は……あれ、先輩?」
「……(ぐっへへへ……真田くんとのツーショット写真……これを帰りにコンビニのプリンターで印刷して……何枚家に飾ろうかな……あ、もう部屋中この写真で張り付くしちゃおうかな……ああ、毎日真田くんを感じられる……さいっこう!)」
「先輩?」
「あ!? あー、ご、ごめん。ぼーっとしちゃってた。そ、それじゃあ私そろそろ電車が来るから帰るね! 真田くん、絶対、また遊ぼうね!」
そういって先輩は駅のホームに走って行ってしまった。……絶対また遊ぼうか。先輩にそう言ってもらえて、すごく嬉しいや。
「よかったなヨシト、先輩さんに私が彼女じゃないってばれなくて」
「ありがと、カタリナ」
本当にカタリナは感謝しても仕切れない。先輩に彼女がいるって誤魔化し通すことができたのも、楽しい時間を過ごすことができたのもカタリナが協力してくれたから。今度美味しいケーキでも奢るか。
「いーや、別に構わないさ。私も今日はすごく楽しかったからな。うーん、しかしそろそろウィッグが邪魔だな。脱ごう。ヨシト、これ持ってけ」
「はいはい……。俺たちも帰るか」
そして俺はカタリナが脱いだ茶髪のウィッグを持って、帰路についた。
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