因幡の白兎という話
オオナムヂの神の夢を見たあと、僕は因幡の白兎という物語を調べてみた。どうやら八十神とは一人ではなく、多くの兄弟神の事でオオナムヂの神もその一人だったようだ。
この話の解説ではワニとはワニザメの事らしいが【ボク】が背中を渡ったのは正真正銘のワニだった。
そもそもが日本にもともとワニはいたのか?という疑問もあるがこれはあくまで僕の夢であるという所をはき違えてはいけない。
オオナムヂの神は日本を作った大国主の神という神だったらしい。日本の創成を語り継ぐ古事記に記されている物語の1つで思いやりの心を持てば良い結果が訪れるというオオナムヂの神側から見た教訓やウサギ側から見た余計な事を言わなければひどい目に逢わないという教訓もあるようだ。
僕がなぜこの夢を見るようになったのかはわからないし、あくまで僕の夢なのだから深く考えることでもないのかもしれない。
でも、ここまで鮮明に内容を覚えている夢も珍しい。
何よりおじいちゃんが昔話してくれたこの神話の夢を今見ているというのも不思議な気分だ。
結局、八十神の兄達は誰も八上姫への求婚を成功させる事ができず、最後にやってきた荷物持ちをさせられていたオオナムヂの神を選んだというエンディングとなっている。
オオナムヂの神側から見た物語はそうだとして、ウサギ側から見た物語は嘘をついてでも叶えたい目標を成し遂げようとしたが正攻法ではなく後ろめたい方法では目標を達成できたとしても嬉しくないという事を教えてくれていた気がする。
確かに余計な事を言わなければひどい目に逢わなかったと言えばそうなるのだろうが、罪悪感を抱えたまま行き続ける方がさらにひどい目に逢い続けるのではないかと思う。
立場が違えば視点が違い物事の本質も違って見えてくる。
難しい話ではあるが僕の言葉は僕という主観から見た意味と他人が受けとる言葉としての意味が異なることもあるだろう。
そんなつもりはなくても言葉の意味の理解がすれ違えば、知らず知らずのうちに嘘をついている事になるのかもしれない。
難しいなと思う。人間関係がとかじゃなくて自分が自分であるためには伝える事を諦めてはいけないし、伝わるだろうとおごってもいけない。真っ直ぐ相手に伝え続ける、よく考えてから言葉にする事も大事だなとこの神話を調べて思った。