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第９２話

頭領は、この日、フランケンシュタイン怪人を動員して正解だと思った。従順な態度をしたフランケンシュタイン怪人が、自分の思い通りの結果を導いてくれると期待していた。

フランケンシュタイン怪人は、エコーズ４人に向かっていった。

敏郎は、この日、やる気十分だった。

スティック二刀流の敏郎は、突進してきたフランケンシュタイン怪人にスティック２本を振り回した。

しかし、そのスティックは、２本ともフランケンシュタイン怪人に受け止められた。スティックは“ボキーーーン”と大きな音がして、あっという間に、折られてしまった。

敏郎は「私の相棒のスティック２本が破壊された！！！」

これには、敏郎の怒りが頂点に達していた。

敏郎は次に恐ろしい形相に変わった。

敏郎は、ボクシングのワンツーの構えをして、フランケンシュタイン怪人を睨(にら)んだ！次に「アチャー！」と奇声を発したかと思うと、恐ろしいような顔つきのまま、両手の拳（こぶし）を更に強く握りしめて、フランケンシュタイン怪人に向かっていった。

そして、敏郎が、２度目の「アチャー！」と叫んだ！

敏郎とフランケンシュタイン怪人の一騎討ちだった。エコーズ４人とデビルグリードのメンバーは、戦いを停止して、見ていた。

頭領は、フランケンシュタイン怪人が、スティックを折って、満足だった。しかし、敏郎の奇声が気になって、どう攻撃してくるか、フランケンシュタイン怪人が心配だった。

健たちは、敏郎が怒りまくって、どんな反撃をするのか、いつ自分たちが加勢をしたらいいものなのかと、固唾(かたず)を呑（の）んで見守っていた。