第8話
そして、そのクーポン券を取り合うために、両チームは、しばらく、小競り合いになった。戦闘員と頭領の基本攻撃は、パンチとキックだ。パワーがあるので、かなり強い。健たちも同様の攻撃だ。その中で抜きんでいるのが千鶴だ。異常な強さで破壊力は、ずば抜けている。一撃で相手が骨折するぐらいのパワーだ。それで、いつも楓梨がターゲットになりそうになっても千鶴が守っている。ある意味、誰が見ても見るからに可愛い楓梨が、おびき寄せる役になっているようでもある。
千鶴はかなりのパワーだが、戦闘員たちは強化服なので、攻撃に対して防御出来る服だ。同様に健たちの服も同じように強化服なので防御出来る。
この日、しばらく、両チームは戦っていた。しかし、健たちはクーポン券がかかっているので、普段とは違い、本気モードで戦った。
頭領が「今日は、いつもとは違うな!侮れないな!」
その時だった。健と頭領がクーポン券を引っ張り合いし過ぎて、クーポン券が真っ二つに破れた。
お互い沈黙になった。
両チーム共、クーポン券の半券のみを手にしただけだった。むなしさだけが残った。
頭領は破れたクーポン券の半分を持って、戦闘員たちと消えた。
健の手には破れた半分のクーポン券だけが残された。
クーポン券は、おまけに日付が切れていた。
残されたエコーズ4人は、めっちゃ、疲れただけだった。
こうして、激しいクーポン券争奪戦が終わった。