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第62話
この日、夕方近くになった。頭領と戦闘員たちの頭上にカラスが“カーカー”と鳴いて飛んで行った。
いつもの戦闘員が「カラスが鳴いてますね・・・。あいつら、どんだけ待たすんでしょうね?」と呆れ顔だった。
その時、エコーズ4人がようやく現れた。いつも息せき切って、走ってくるが、この日は、一段と息切れが激しくて、かなりの低速で歩くように走ってきた。
頭領は携帯折りたたみイスから「よっこいしょ・・・。」と、気合が入ってないように立ち上がった。
頭領は一応、いつも通り、エコーズ4人に、いつものセリフで「待っておったぞ・・・。エコーズ・・・。」と気の抜けたようなセリフで、いつものような、インパクトは、全くなかった。
健たち4人もそうだった。
健は頭領たちに、型通りのセリフを述べた。「エコーズ・・・。参上・・・。」
頭領は「遅かったな・・・。おまけに名乗りのセリフも、覇気が全くないうえに、すぐにやめたな・・・。」とエコーズに向かって言ったものの、健たちと同様に疲れていたので、迫力もなかった。




