第56話
錦小路は、いつでも小料理屋が閉店時間まで、健たち4人を待っていた。
この閉店時間を待っていたのは、錦小路だけでなく、頭領と戦闘員もだった。
頭領と戦闘員はエコーズの情報を健たちと錦小路が行こうとしているキャバクラで、その情報を収集しようとしていた。
頭領と戦闘員は、いつでも小料理屋の店外で、様子を伺っていた。
頭領が戦闘員に「いつでも小料理屋では、錦小路のために、恥さらしだった!忌々(いまいま)しいやつめ!まあ、おごってくれたのは、よかったがな。しかし、必ず、キャバクラで何か、戦士運営団体かエコーズの弱みを握ってやる!それにしても、錦小路が横にいたら、戦いよりも疲れたぞ!いつでも小料理屋の最高にうまい料理が台無しだ!」
戦闘員は、頭領が“最高にうまい料理”と言ったので、本気かと疑った。
店を閉めて、健たちが、弾んだ声で、キャバクラを目指して、歩いていった。すかさず、頭領と戦闘員は、後をつけていった。
40分ほど歩くと、以前、行ったキャバクラがあった。
戦闘員は「頭領!あいつら、またこの店ですね!」
頭領は「ふざけているやつらめ!遊ぶことだけ、一丁前だ!羽目を外して、何か見つかるぞ!必ず弱みを探し出してみせるぞ!」
頭領と戦闘員は、自分たちの思惑通りに事が進んでいるので、にんまりと笑っていた。




