第153話
この日も頭領と、いつもの戦闘員は、いつでも小料理屋に来ていた。
頭領と戦闘員は〆のカレーうどんを注文待ちだった。
頭領は「毎日、怪人を調整していて、疲れたな~。」と、つぶやいた。
戦闘員は「お疲れですね!お察しします!」と労いの言葉をかけた。
その時だった。頭領は油断して、エコーズと戦う時の変身モードにチェンジしてしまった!
西洋の鎧兜の姿に変身してしまった!驚いたのは戦闘員だった。
戦闘員は小声で「頭領!変身してますよ!早く解除してください!」と、ささやいた。
頭領は「えっ!?」と言って、自分の姿を見て、2度驚くことになった。
慌てて頭領は変身解除した。
頭領は「ヤバい!しまった!しまった!誰も見ていなかったかな?」と言って、辺りを見回した。戦闘員も同様に見たが、幸い誰も気づいた様子はなかった。
頭領は「ホーーーーーッ!!!」と言って、安堵した。
戦闘員は「セーーーーーフ!!!」と言って、ホッとしていた。
続けて、戦闘員は「頭領、よかったですね!誰も見ていなかったようです!」と頭領を安心させた。
頭領は「ワシとしたことが・・・。とんだ失態だった。ここでバレたら、ここに探るために潜入しに来ている意味がないのう。」と反省した。
戦闘員は「頭領は、お疲れなんですから。気にしないようにしましょう。頭領の人生は、まだまだ先は長いんですから、ゆっくりといきましょう!」と慰めた。
頭領は「うれしいことを言ってくれるのう!涙がちょちょ切れそうだ!」
戦闘員は、どこまでも頭領の味方だった。例え、頭領がドジをしても、頭領びいきだった。
そうこうしているうちに、カレーうどんが千鶴によって運ばれてきた。
千鶴は、いつも通り暗く「お待たせしました。カレーうどんです。他にご注文はありますか?」と尋ねた。
頭領は「ありがとう。これでいいよ。」と答えた。
千鶴が厨房に戻ってから、戦闘員は「相変わらず、千鶴、暗いですね!」
頭領は「今日は、ツイてないな!〆を運んできたのがあの千鶴だ。暗い代名詞の千鶴ではな!ツイてない時ぐらい、楓梨のような明るいのが来たらいいのにな。それに比べて、千鶴は葬式帰りのようだな。」
戦闘員は「頭領!その通りです!チョンボの後でも、冴えてますね!」と褒めた。
頭領は「ありがとう!よし!気を取り直して、カレーうどん、食べてみるか!」と言って、食べた。
頭領は「玉ねぎが柔らかく炊かれていて、牛肉も柔らかい。カレーが出汁で割られていて、それが、うどんに絡まって、うまいなあ!」
戦闘員も「はい!おっしゃる通りです!」
頭領が変身ミスをしたことなど、すっかり忘れて、2人は、カレーうどんに夢中になっていた。