第148話
少し経ってから健がチャーハンと卵スープを運んできた。
健は「お待たせしました!チャーハンと卵スープです!今日は雨が降って足元が悪いのにお越しいただいて、ありがとうございます!チャーハン大盛りで、多めに入れてきました!どうぞ、お召し上がりください!」と頭領に言った。
頭領は「いやぁ~。サービスしてもらって、申し訳ないね~。ありがとう!ここの料理は、うまくて、雨が降っても来たいと思うぐらい、いいよ!雨ぐらいなんともないよ!例え火の中、水の中、どうってことないよ!」と健に愛想した。
頭領は、チャーハン大盛りをサービスしてもらって、うれしかった。それで、お世辞交じりだった。
健は「うれしいです!ありがとうございます!そんなお言葉が励みになります!また、来てくださいね!いつでもお待ちしております!」と感謝していた。
頭領は「いやぁ~。いいね!その態度!毎日でも来たくなるよ!」と、ますます褒めた。
健は「ありがとうございます!失礼します!」と言って、席を離れた。
戦闘員は健がいないのを見計らって「健のやつ、ウキウキしていますね!やはり明日は当たりですね!」
頭領は「そうじゃのう!千鶴も遠目で見ても、浮かれているようだ!今日は一段と楓梨に引っ付こうとしている!やはりこれは匂うな!男の匂いだな!それにしても、健が浮かれていたので、こちらも軽く料理を褒めてしまったが、チャーハン大盛りをゲットできたぞ!」
頭領は、反省気味に言い訳をしたが、サービスしてもらえたのがよっぽど、うれしかったのか、上機嫌だった。おまけに健と千鶴のことも探ることが、楽しみだった。
そして、頭領は、軽く料理を褒めたと戦闘員に言っているが、あの褒め方は大絶賛だった。
頭領は、料理を食べた。「このチャーハン、うまく炒めてあるな。サラッと炒めてあるな。しかし、脂っこくない!チャーシューと卵と小口ネギが相まって、うまいなあ!味付けも、いいね!大盛りの割には、いくらでも食べれるなあ!卵スープも、中華味で、ほんのりと塩味で、締まっている!」と感想を述べた。
戦闘員も「僕が思うことをそのまま、おっしゃっています!他に例える言葉もありません!」と丁寧に頭領の言葉に付け加えた。
頭領は「明日は健と千鶴の尾行デーだな!間違いないぞ!」と自信たっぷりだった。
戦闘員は「なんだか、本格的なスパイもののようですね!ワクワクします!」と心待ちをしているようだった。
頭領と戦闘員は明日のことを考えると、希望に満ちていた。