第138話
この日も、頭領と戦闘員たちは、空き地で、エコーズ4人を待ち受けていた。この日は爆弾怪人を再度、動員していた。
いつもの戦闘員が「頭領!あいつらまた来ませんね!まあ、いつものことですけど・・・。ところで、爆弾怪人は再登場ですね!口から吐くのもいいですが、やっぱり僕らが爆弾を投げた方が手っ取り早いんじゃないですか?」と頭領に前回のように進言した。
頭領は「確かに、それも一理あるが、ワシの分析によると、前回、登場の時、楓梨が負傷したり、健もビビっていたので、頼りになる怪人だとワシは、確信した!だから、爆弾怪人が、どこに吐き出すか目標が定まらなくて、意表を突いて、成功したので、やっぱり、おぬしらが投げるより、効率がいいと思ってるんだ!しかし、それにしても、今日も、あいつら、えらく長く待たせるな!もう帰ろうか?」と、いつもの戦闘員に説明した。
いつもの戦闘員は「はい!確かに、爆弾怪人の功績は、称えるべきものがありますね!それにしても、おっしゃる通り、エコーズのやつら、遅すぎですね!僕ら、クリーニング店のアイロンがけやコインランドリーの機械の掃除、洗剤の補充、両替機の硬貨の補充、店舗内の掃除、備品の掃除、周辺の掃除、店舗内の点検、それに接客等に追われてますもんね!」
頭領は「ほんに、おぬしの言う通りじゃ!いつも不甲斐ないワシのために、おぬしやバイト戦闘員たちに苦労をかけるのう!こんな至らないワシのために、苦労をかけて、申し訳ない!」と頭領は、いつもの戦闘員に頭を下げた。
いつもの戦闘員は「頭領!やめてください!僕やバイト戦闘員たちは、頭領が好きでやっているだけです!」
いつの間にか、バイト戦闘員たちも近づいてきて、拍手をしていた。涙ぐんでいるバイト戦闘員もいた。
頭領は「ありがとうよ!みんな!デビルグリードは、1つになった!目的のエコーズを壊滅するだけだ!ワシに、おぬしたちの力を貸してくれー!」
いつもの戦闘員やバイト戦闘員たちは、拍手喝采になった。口々に「頭領ぉぉぉ!頭領ぉぉぉ!」と「目指すはデビルグリード栄光!」と「一致団結オー!!!」と「エコーズ倒せー!」
頭領は、戦闘員たちの言葉に合わせて、盛り上がっていて、例えるなら、ライブ等で歌や音楽に合わせるように、手拍子を言葉に合わせて行った。デビルグリードは、まるでコンサートの歌手と客のようだった。
頭領と戦闘員たちは、盛り上がっていた。1つのようになっていた。
そこへ、エコーズ4人が走ってきた。いつも通り、息切れしていた。
頭領は「毎回というほど、いつも遅いな!あんたら、やる気あんの?ワシらは、そろそろ帰ろうかと思ってたところだ!しかし、今、連帯感を高めていたところだ!首を洗ってきたか?今日こそ一網打尽にしてやる!」と健たちに向かって怒りをあらわにした。
頭領は戦闘員たちに、ちやほやされて、すっかり浮かれていた。