第109話
健が頭領と戦闘員に、ビールと盛り合わせのお造りを持ってきて、テーブルに置いた。
健が頭領に「お待たせしました!ビールと盛り合わせのお造りをお持ちしました!今日は、マグロとハマチとサーモンです!他に、ご注文はありますか?」と尋ねた。
続けて健が「ご存知の通り、敏郎さんは、今日で、終わりなんですよ!いい人なんで、また来てほしいんですけどね!敏郎さんが、お世話になってありがとうございました!さっき、スマホ撮影されてましたね!ありがとうございました!敏郎さんも、いい記念になったと喜んでいましたよ!」と礼を言った。
健は、短い間だったが、従業員の敏郎が、頭領に世話になったので、お礼を言うのは当然だと思っていた。ましてや、頭領は上得意客だと健は、認識していたので、売り上げのためにも、ぜひ、お礼を言いたかった。
健は、どこまでいっても、いつでも小料理屋の売り上げを考えていた。
頭領が健に「こっちこそ、世話になったよ!また会いたいもんだね!」と、余裕のお世辞だった。
戦闘員は“頭領は健に敏郎のことは、お愛想で言ったんだな。”と思った。
そして、頭領は「肉うどんと、おにぎり2人前を後で、お願いね!」と注文した。
健は「承知しました!ありがとうございます!」と注文を受けると、頭領に一礼した。