第107話
頭領は、敏郎の立っている横に来て、指をピースサインにした。
戦闘員は、頭領と敏郎に向かって、「はい、チーズ!」と言って、撮影した。
次に、頭領は戦闘員からスマホを返してもらって、次に、戦闘員を敏郎の横に立たせた。
頭領は、戦闘員の時のように「はい、チーズ!」と言って、同じように撮影した。
頭領は、スマホ撮影をして、良かったと思った。千鶴も強いが、祖父の敏郎は、歳の割には強いので、この先、戦わせたら、野性が目覚め、千鶴のように、狂暴化するのを阻止できないので、敏郎撤退は、ちょうど頃合いだったかもしれない。この先、千鶴狂人や敏郎狂人の2体では、対応しきれないことだっただろう。デビルグリードにとって、後々のことを考えると、ラッキーなことだった。それで、スマホ撮影は、ある意味、敏郎撤退記念と、これからの千鶴分析に使用しようと思っていた。
敏郎は、頭領と戦闘員に「うれしいです。こんなにしていただくとは、思ってもみませんでした。いいお客様に恵まれて、私は、幸せ者です。ありがとうございます。」と丁寧にお辞儀をした。
頭領は「こちらこそ、うれしかったよ!」と言って笑った。
敏郎は「お時間いただき、ありがとうございます。本日は、何にいたしますか?」と、やっと頭領に注文の品物を聞くことになった。