ゴールデン・ソード発見
ラルクラード。
謁見中。
いいかよく聞くのだ。
祈りの間を覚えてるな王子。
はい。何度か入った記憶があります。
よろしい。そこではカミのお言葉を賜っている。
カミ?
もちろんお前らも知っての通り魔王のことだ。
一日一回魔王の言葉を受け取っている。
もうただの習慣で中身があるわけではない。
我々が裏切らないように様子を窺っているに過ぎない。
当たり前だがカミに背くようなことはしていない。
ただふと思うことがある。
このままでいいのか?
魔王にただ従っていていいのか?
民はそれで守られるのか?
今まで何事もなかったのだから続けていく。下手に逆らえばカミの逆鱗に触れることだってある。
我々がカミに逆らうなどあり得ない愚行。
よって導き出された答えは絶対服従。
それは変わらない。
王子のお前はどうする?
私は……
王子のお前もいつの日かそう遠くない日にこの王に代わり治める時が来る。
王子よお前はどう思う?
私は…… 分かりかねます。
魔王と戦う決意はあるか?
このまま大人しく従うと言うならこの者たちに手を貸す必要はない。
王子よ。決断せよ!
魔王はそれは恐ろしいぞ。
我が手に負えぬ。
どうする?
私は…… 私は……
ここは行くしかないじゃろ。
そうよ文豪の言う通り。
オーレもそう思う。
黙って皆! これはお遊びではないのよ。
王子! よく考えてご決断ください。
レイル。皆も。私は魔王に立ち向かいます。そしてこの国を守ります。
よしよく言った! その意気じゃ!
文豪さん……
魔王と戦うのだな?
はい!
よろしい。着いてきなさい。
王の間に通される。
これをお前たちに授ける。
鍵のかかった箱から何かを取り出す。
これは?
金色に光り輝く剣。
ゴールデン・ソード。
間違いない。魔王退治には必須のゴールデン・ソード。
皆目、見当もつかなかったゴールデン・ソードがこんなにもあっさり手に入るとは思わなかった。
まさかこんなところにあるとは……
文豪以下皆黙ってしまう。
受け取れ!
ははっ!
有難く頂戴する。
それからこれも必要だろう。魔王を倒すには装備も大切だ。
金の防具。
ほれ人数分あるぞ。
四つしかない? いったいどういう事だろう?
王様……
そうじゃった他にもあった。
ホールに取ってこさせる。
お守り代わりだ。
アイテムを受け取る。
これは?
魔王の魂だ。
ピンチの時に有効だ。
もしどうしようもなくなったら遠慮なく使え。
お助けアイテムをゲット。
最後に聞いてくれ。
王様。
あそこに階段がある。見えるか?
はい。
王の間に階段?
あそこから下に行ける。
要するに地下へ繋がっている。
何かあった時に隠れることもできる。
襲撃されても良いようにと作らせた。
うおおお……
別に自慢することかのう?
豪邸訪問でもあるまいし。うーむ。
よく上を見ろ!
どれどれ……
階段はもちろん行き止まりに見える。
蓋がされ塞がれいている。
この蓋を外すとエリア2に繋がる階段があるとのこと。
いいか。最後の確認だ。
おう!
魔王を退治するのだな?
はい!
失敗は許されないぞ!
分かってます。
行くのだな?
はい!
よろしい。
うおおお!
最後だ。この階段を使って上に行け!
おう!
王子を置いていけ!
オウ…… ええ?
聞こえなかったか? 王子を置いていけ!
どうしてですか? 私も冒険者の端くれ。最後まで戦わせてください。
ダメだ! これ以上は許さない!
そんな……
文豪何とか言ってあげて。
ドロップよ。そうは言ってものう……
文豪!
えい。分かった!
こ奴も連れて行ってはならんのか?
ああ。王子をこれ以上危険な目に遭わすわけにはいかない。
女性陣はそう言われると黙ってしまう。
しかし何とか頼む!
良いのか? これ以上ここで時間を取って。もう一日もないはずだが。
うぐぐぐ……
早く行くのだ冒険者諸君。健闘を祈る。
旦那様がそうおっしゃている。頼むから従ってくれないか。
王子もお願いします。私も王子を危険な目に遭わせたくない。
ホールが王の気持ちを汲み取る。
じゃが……
文豪さん。頑張って!
お主のことじゃ。自分で何とかせい!
ですが父は頑固で一度決めたら覆すなどしない人。
王子! いいんですか? これ以上駄々をこねればエリア2に通ずる道が断たれるのですよ。王子はここの者。でも彼らは違う。帰る場所がある。彼らにはやはり故郷があります。帰りたいのではないでしょうか? 彼らのことを考えてこそここは身を引くべきです。
ホール。私は……
そうじゃな。ここに残るのがベストじゃろ。
文豪さん……
大丈夫王子。心配しないで。王子の分まで戦います。
皆さん……
ならば行くがよい冒険者たちよ!
王子の気が変わらないうちに送り出す。
よし。行くぞ!
おう!
王子を残し四人は旅だった。
皆さん。気をつけて。
私も陰ながら応援します。
そうだ……
王子よ。さあ食事にするぞ。
もう遅いが大晩餐会を開催するぞ。
支度をせよ!
はい。旦那様。
ホールは晩餐会の準備に取り掛かった。
さあ王子よ。王子?
まだ晩餐会には時間がありますよね?
どうするつもりだ?
冒険者としてやり残したことがあります。
馬鹿者! 行ってはならん!
いえ。ご心配なく。すぐに戻ってきます。
王子のやり残したこととは一体?
文豪たちはエリア2へ。
続く




